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概要
通常は夫を吸血によってインキュバスに変えた上で交わるヴァンパイアが、まだインキュバスになっていない人間の男性の子供を妊娠した場合に稀に産まれる突然変異種。
れっきとした魔物娘の一種ではあるのだが、母親であるヴァンパイアと比べるとその性質はより人間に近く、「半人半魔」とも言われている。
人間の男性との交わりを望む魔物娘としての欲望を持つと同時に人間と非常に近い容姿や価値観を併せ持っており、ヴァンパイアのように人間を見下すような事はしない。そのため人間達に紛れて暮らしているダンピールも多く、『図鑑』ではアンデッドの魔物娘ではなく魔人・妖女に分類されている。
人間の男性を夫とする際にも他の魔物娘のように襲い掛かったりする事は無く、人間の女性と同様に恋愛等の段階を経ようとする。
しかし、それには生まれ持った人外の美貌と、人間の価値観を理解しているからこその巧みなアプローチが伴うため、相手の男性にとって逃れる事が難しい物である事は他の魔物娘と変わらない。
相手の男性からすれば、そうして人間の女性であると認識したまま交わり、通常の人間では考えられない人外の快楽を味わう事で初めて相手が魔物娘であると気付くことも多いという。
また、ダンピールの魔力はヴァンパイアにとっての大きな弱点の一つであり、日光のように力を奪ったり、ニンニクのように理性と思考力を奪う作用を持つ。
人間に近い価値観を持つダンピール達は、ヴァンパイアが人間を見下し高慢な振る舞いをしたり、人間を下僕として扱う姿に苛立ちを覚える。
そのため、そのようなヴァンパイアを見つけるとダンピールの魔力や母親譲りの身体能力を使って退治し、愛する人間の男性に対して素直に愛と好意を向けられるように矯正しようとする。その過程で自身もヴァンパイアと共に、そのヴァンパイアが愛する男性を夫としようとする事も多い。
ヴァンパイアにとっては貴族のプライドをへし折られた上に最悪の場合夫をめぐるライバルにもなりかねない存在であるため、多くのヴァンパイアがダンピールを天敵として恐れているという。
多くのダンピールが「ヴァンパイアハンター」として、夫探しを兼ねた吸血鬼退治の旅をしている。
なお、この「ダンピールの魔力」は彼女達が幼児の時からヴァンパイアに対して充分な効力を発揮する。
そのためヴァンパイアは自身が産んだ娘が自分達の天敵であるダンピールだと気付いたとしても、愛する男性との間に生まれた娘に対する母親としての愛情を抑えきれずに溺愛してしまい、立派な「ヴァンパイアハンター」として育て上げてしまうという。
そしてその母親が娘にとっての父親たる夫に対して見下した態度を取っている場合、母親自身が「ヴァンパイアハンター」に成長した娘の最初の標的となってしまうのである。
デビルバグ程ではないが多くの魔物娘は人間と比べると近親相姦を忌避する価値観が非常に薄く、ダンピールもその例外ではないため、この場合も母親にとっては実の娘が夫をめぐるライバルにもなりかねない。
なお、ダンピールも半分は母親であるヴァンパイアの持つ「吸血鬼」としての性質を受け継いでいるため、吸血衝動に襲われる事があるが、普段はそれを堪えているという。
彼女達が男性の血の味を知ってしまうと、「半人半魔」であったダンピールの魔物娘としての部分が強くなりすぎてしまい、吸血衝動やそれに伴う性欲に一切抗えなくなってしまうのである。