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チュン子

ちゅんこ

チュン子とは、大長編ドラえもん「のび太の創世日記」に登場するキャラクターである(左イラストの上から3段目に位置する虫をモチーフにしたキャラがそれ)。

概要編集


cv:こおろぎさとみ


夏休みの自由研究に行き詰ったのび太は、ドラえもんにねだって出させたひみつ道具「創世セット」によって創造した地球の観察記録を付けようとする。

その一環として、創り出した地球の生物の進化を促すのだが手違いによって知らず知らずの内に昆虫まで進化させてしまい、やがてそれは人類以上に高度な知能を持ち、地底に巨大帝国を築き住む昆虫人誕生の引き金となってしまうのだ。


チュン子はそうして生まれた昆虫人の1体で、平安時代の野美家の先祖である老人の野比奈と出会った昆虫人の少女である。

甲虫を思わせる姿をしており、のび太はカブトムシとその外見を評していたが、角の形状からどちらかと言えばクワガタムシに近い。


サイズ的には人間の赤ん坊程度の大きさしか無く、「チュンチュン」と鳴くだけで言葉こそ話せない物の、人語を解す程度に知能は有る様だ。また、飛行能力もあり空もちゃんと飛べる。

未だ外見相応に幼い為か、好奇心旺盛な性格をしており、仲間の昆虫人が住む里を抜け出して怪我を負った所を偶然通り掛かった野比奈と出会う。


それ以前の話の下りから、恐らく興味本位で人間の都へと繰り出した際、羅天門にて侍から鬼と間違われて刀で腕を深々と斬られ(元ネタは恐らく「羅生門の鬼」だが、斬った侍が渡辺綱であるかは不明)、命からがら山へと逃げたのが事の顛末だろう。

と言うか、サイズ的に鬼と呼ぶには小さい上に、刀で斬られて逃げ出す際にもチュンチュン泣きながら飛んで逃げたと思うのだが、そんなチュン子を鬼と称して斬るとは貧乏で身分の低い野比奈と違って何とも度量の小さい侍も居た物である。現代だったら小動物虐待(?)も甚だしい。

(まぁ、人目に触れる事無く生きている昆虫人自体が人間にとって未知の存在である以上、それは鬼や妖怪と同じく人間にとって理解を超えた恐怖の存在であり、退治しようと思うのは無理からぬ話だろうが)

山の中で枯葉の中に隠れていた所を野比奈の前に姿を現したのも、彼ならば自分を怖がる事は無いと思っての事ではあるまいか。


ともあれ野比奈に保護され、自宅に匿われたチュン子はのび太の介入も有って無事に介抱され、充分動ける程度には回復するのだが、ある晩野比奈の嫁の意地悪婆さんから叩かれて泣きながら飛んで逃げて行ってしまう。

それを知った野比奈は慌ててチュン子を追って大江山へと向かって行く。ここでものび太の手助けも有って人間に擬態した昆虫人の男女と出会い、野比奈は招かれた地底世界でチュン子と再会。

歓迎の宴の後に莫大な財産を授かり、チュン子に別れを告げて帰って行く。そしてチュン子も、ハチ男とハチ女と共に野比奈を見送った後で元の地下世界へと帰って行くのだった。


その後、その財産が元で野美家は栄え、後の子孫であるのび秀の屋敷には野比奈の銅像が建てられる。


元ネタは言わずと知れた「舌切り雀」。尚、チュン子の出番は上記で終わりだが、後の時代でも彼女と同じ甲虫系の昆虫人は登場する。

因みに「チュン子」と言う名は野比奈が保護した際に付けた呼び名で、元の場所では何と呼ばれていたのかは不明。野比奈を誤魔化す意図があったと思われるが昆虫人たちの説明では「ペット」呼ばわりされてしまっていたことも(野比奈にペットという言い回しで通じたのかは甚だ疑問ではあるが)。


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ドラえもん のび太の創世日記

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