CV:深見梨加
概要
『ルパン三世PART6』第2クールの登場キャラクター。
着物を纏った日本人らしき女性で、ルパン三世にとっての「泥棒の師」であり「母親」のような存在だった。
ただし実母ではなく、ルパンがまだ幼い頃"三世"を継ぐ資格があるかどうか見極める為、一世が派遣した教育係。本当の実母は顔さえ見た事が無いらしい。
そうして数年間、幼きルパンにスパルタ教育で泥棒のイロハを叩き込んだが、ある日厳重に保管されていた宝石を盗み出し逃走。
ルパン一族配下の用心棒たちに崖まで追い詰められた末に銃撃され、海に落下したことから死亡したものと見られていた。
しかし、彼女の教えを受けた女泥棒メルセデスのアジトの金庫から手紙が見つかったことから、生存が示唆されている。
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※※※part6・2クールのネタバレ注意※※※
その正体は言語と思想のスペシャリストにして、征服欲と支配欲の権化。
言語によって催眠に近い状態を作り出し、「こうしなければならない」という義務感を植え付けることで相手の人生を操る、ということを行っていた。「教え子はみんな私の子供」という持論も、最終的に催眠によって自分がトモエと実の親子であるという認識を作り出すための物。
ルパンの家にて銃撃を受けたのは、催眠によって身代わりを引き受けた使用人の女性であり、トモエ自身は赤いダイヤと箱を持って別の場所から逃げていた。また赤いダイヤと箱はトモエが直接盗んだわけでは無く、当時催眠をかけられたルパンが盗み、トモエに渡していた。
その目的は、かつて教育係を行っていた際に一度催眠にかけることに失敗したルパンを手中に収める事(ルパンがトモエを母親と称しているのはこの催眠が途中で失敗し、中途半端に認識が歪んだ為である)。
様々な女に教育係として関わっていたのは、以前に教育の傍らでルパンに植え付けた催眠にかけるキーワードを、一文ずつルパンに向かって喋らせるためである。
「思想は言語によって形成される」という説から、複数の言語を操るルパンは複数の思想が存在するという仮説を立て、複数の言語で催眠のアプローチを行うため、様々な国籍の女性に教育係を務めると同時に、催眠にかけるキーワードをルパンに向かって喋るように思考を操作していた。
催眠にかけるキーワードは愛の詩、花言葉。
■メルセデス=母の愛
■マティア=変わらぬ愛
■へイゼル=揺るがない魂
■ギャビー=私の心は燃えている
■リンファ=あなたに私の全てを捧げる
■アメリア=あなたといつまでも一緒
■ミレーヌ=再び幸せが訪れる
■ムルー=真実の愛
■アリアンナ=永遠の愛
また、22話ではフィン・クラークの母マリエルやマリエルのお想い人であるショーンとフィンの実父アレンを射殺したキャサリンの教育係でもあった模様。(マティアの台詞から、なんらかの理由でマリエルは失敗した様で、キャサリンも直後に拳銃自殺している。)
なお、マティアも彼女から催眠誘導を掛けられていたが、13話のニューヨークにてルパンとエルヴィラの戦いで頭部を負傷したことによって正気に戻っており、自分の人生を歪めたトモエを殺害するため行動する様になる。
23話にて、八重桜の群生地として有名であったが随分昔に廃村となり個人の私有地となっているプエブロ・マヒコ/マヒコ村で、年齢を重ねて老婆となった姿で登場。
担当声優は一柳みる。
ルパンは銭形から受け取ったボイスレコーダーからアリアンナの言葉を聞いた事で催眠術に掛かってしまうが、いつしか彼の深層心理にまで根付く程大切な存在となっていた次元・五ェ門・不二子のおかげですぐに正気に戻っていた。
天下のルパン三世たる自分が「母の愛」などに支配されかけ、「仲間の絆」というものに助けられる、そんな事実を自嘲しつつも受け止め、再会した「先生」にはっきり拒絶の意志を突きつけるルパン。
しかしそれでも尚諦めず、また何百人操ろうとルパンを必ず「我が子」にしてみせると高笑いするトモエ。
自らのカリスマを盲信する狂ったロートルに成り果てた師に、ルパンは「教え子」のケジメとして銃弾を撃ち込み、死をもってその妄念から解放する。
遺体はマティアにめった刺しにされた後、ルパンが回収した"箱"や屋敷もろとも焼却され、この世から消えていった。