ノルキア
のるきあ
かつてケーニヒ、ノラヒカと並ぶ「ゲープコッチ三本槍」に数えられた伝説のレーサー。
作品開始時では既に故人だが、ニャキータウン出身の貴族であることが判明している。
しかしその他のプロフィールは一切不明の謎のレーサーとして知られている。
駆け出しのころに貧民街出身であることを理由に他のレース貴族たちからいじめられていたノラヒカを励まし、彼に希望を与えた。
その後は試合ごとにお互いの走りの反省点を語り合い、切磋琢磨しあって実力をつけて行った。
しかしある日のレースの前、彼はノラヒカにある質問をする。
「君は女性がレースに参加できると思うか」
ノラヒカはそれに答えることが出来なかった。
そしてその日のレース、ノルキアはスピンしながらカーブの壁に激突、そのまま帰らぬチョロQとなった。
ノラヒカは最後に交わした会話のことを気にかけていたが、墓参りにやってきたあるチョロQの前にノルキアの幻が現れる。
「彼に伝えてくれ。答えは『もちろんだとも』と・・・」
『私はノルキア。大好きなケーニヒ様のためにあげる花を探しに来てるんです』
実はノルキアは女性だった。
フルネームはノルキア・テレメゴール。ケーニヒの生まれたクロイツナッハ家ともかかわりの強い四大レース貴族のひとつ、テレメゴール家の御令嬢である。
後にブラチータウンが建設される草原で主人公は過去のノルキアに出会う。このころのノルキアはケーニヒにあげる花を探しにきていた心優しい少女で、レースについてもレーサーについても何も知らなかった。
レーサーについて問われた主人公の答えがきっかけとなり、彼女はレーサーの道へ進むことを決心する。
そして彼女がレーサーを目指した理由はもう一つ、慕っていたケーニヒにあった。
当時は女性がレースに出ることは許されず、一度はケーニヒを困らせてしまうが『女だってバレなければいいのですね?』とばかりに男装してレースに参加。
それは『ケーニヒ様のそばでずっと見守りたい。何かあったらすぐに駆け寄って、助けてあげられる』という一途な想いが強く表れていたからだった。
しかしある日、ある悪徳政治家にこの事を掴まれ脅される。
『公開されたくなければ、ケーニヒを妨害して一位にさせるな』と。「自分の正体を公にされること」と「愛する人の名誉を傷つけること」を天秤にかけ下した決断は【自害】。
ノラヒカは責任を取ってレーサーを引退、ケーニヒもまた表舞台を去ったことからこの事故もまた三本槍の伝説の終焉として語り継がれることとなった。
時代が違っていたら女性初のレーサーとして名を広め、ワークス制度が導入されるのが早ければゲトラワークスのメインメンバーとして活躍していたことであろう。