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概要編集

ヴォーカの町を拠点にしている女施療士。

貴族としての生を受けたが相次ぐ悲劇で両親を失い、従者のジンガーと共に平民として暮らしている。

シーラとの取引で冒険者レカンエダに医術を教える。

彼らとの縁で<薬聖>スカラベルの会合に叶い、亡き父が遺した薬草学の資料を元に〈サースフリー薬草学全書〉の制作が許された。

レカンに惹かれていき、女の情念の果てに施療士の道を捨て貴族ゴンクール家の後継者となる。


貴族名は「ノーマ・ワズロフ・ゴンクール」。

人物と能力編集

人物編集

温厚ながら物怖じしない性格。口調は男性的。

少女時代から貴族に振り回され、挙句に不幸に両親を亡くす。それでも母と同じ施療士の道を選ぶなど、芯が強い女性。場数を踏んだ経験から肝も据わっており、冷静さも兼ね備えている。

しかし孤独な脆さも抱えおり、失ってしまった家族愛を求めている。

健全な姿勢はレカンが好む一面だが、実は計算高く強かで謀略を得意としている。意外と嫉妬深く、一時期はセレスに敵意に近い感情を向けていた。

博学でシーラが認める程の知識を持ち、植物学者であった父を心から敬愛している。

父はワズロフ家先々代当主の六男で王女「白雪花姫」の隠し子サースフリー。

母は現当主プラド・ゴンクールの娘。母方の祖母は賢人王の末裔でもある。

能力編集

魔力持ちであるが魔力量が少なく、魔法使いとしての才覚はない。

<回復>は一日数回できる程度で、節制して患者に施術を行っている。後に<浄化>も覚醒した。

非常に頭脳明晰で父から引き継いだ植物学の知識や人体の構造の他、政治などの謀略も得意とする。

容姿編集

原作では髪を一つに結んだ長身の女性。

背はレカンの頭一つ分は下。おそらくは男性の平均身長より上と思われる。

涼やかな美しさを持つ容姿で、隔世遺伝で父方の祖母とも似ている。

恋愛及び対人関係編集

対人関係編集

ジンガー・タウェル編集

ノーマの従者。正体はワズロフ家筆頭騎士。

先々代当主の命令でノーマに<浄化>が目覚めたら連行するよう命じられ、彼女の従者に就いた。しかし、先代当主にノーマを守るようにも命じられてもいた。ワズロフ家の柵から解放された後は心からノーマに信頼されるようになった。

ノーマの後継者襲名により騎士に復帰しゴンクール家に所属する。


プラド・ゴンクール編集

母方の祖父。ノーマの患者として登場する。

娘への結婚には高額な杖を贈るなど愛情は有していた。

後継者の孫ゼプスがレカンに、その弟が暗殺者により死亡してしまい、ひ孫の中継ぎをノーマに指名した。

襲名後はノーマからは「おじい様」と呼ばれている。


恋愛編集

レカン編集

シーラとの交換条件で<回復>持ちであるレカンとエダに己の医術を伝授する代わりに、彼らに患者を治療させた。

初対面でノーマは自分より大柄な彼に好感を抱き、能力や人柄にも惹かれていく。

治療が原因でゴンクール家のエダ誘拐の問題が起きたものの、レカンはノーマの人柄を好意的に思っていたので責める事もしなかった。

長年、ワズロフ家との確執に囚われていたが、レカンの分析で伯父達の秘めた愛情を知ると柵から解放され落涙する。

彼の包容力にノーマは瞬く間に恋に落ちるが、自由を愛する冒険者のレカンを引き留める術を持たなかった。

しかし、プラドから中継ぎを打算されるとノーマはレカンと結婚したい想いを捨てきれず襲名を選び、王都訪問でセレスが提案した結婚決闘に便乗して公にレカンを婚約者に仕立て上げた。

幸いにも謀略に疎い彼は望まぬ結婚を強いられているノーマを救う為に結婚決闘を引き受けた

こうして願いは成就されたが、正式に婚約を結んでもレカンはノーマを大事にはしたが女性として意識する事はなかった。(朴念仁のレカンに告白をしていないのも一因と思われる)

そこでノーマはエダをレカンの婚約者にするように提案し、ゴンクール家を三人の巣として作り上げた。

レカンへの愛は一時期熱情に突き進んでいたが、根はエダを大事にするレカンが好きで家族愛に近いものが混じったものに落ち着いていく。しかし彼から寵愛を受けるエダには複雑な想いも寄せている。

なので、三人の関係は気まずく見えるところもある。理由は下記のエダを参照。


エダ編集

シーラとの交換条件で<回復>持ちであるレカンとエダに己の医術を伝授する代わりに、彼らに患者を治療させた。

ノーマはレカンとエダが惹かれ合っている事実に気づきつつ、あえて口には出さずにいた。

レカンがツボルト迷宮攻略中、ヴォーカを居住にしていたエダとは良好的な関係を続ける。

王都訪問では護衛としてエダは同行。ノーマが結婚決闘で相手をレカンの名を出したときも本心を明かさなかったのでエダは困っているノーマを助けたい一心で自らレカンに頼みこんだ。つまりは、知らぬ内に恋敵を後押しをしてしまったのである。

エダが嫉妬も抱かず進言できたのも形式上の結婚と考えた可能性が濃厚で事実、web版ではノーマの恋情を知る描写は一切書かれていない。

そしてノーマはエダもレカンの婚約者にする事でゴンクール家と繋ぐ鍵にした。

当然ながら二人はノーマの手の内で転がされている事に気づくことなく婚約を成立させるのだった。

ノーマ本人が二人の仲を公認しているので問題ないはずなのだが…現実は何とも言い難い関係と化す。

変わらずレカンはエダにしか愛情を示さないので、逆にエダがノーマに気遣ってしまっているのが現状。(実例として一億円のジュエリーをレカンはエダだけに贈ろうとしたので、エダがノーマの分も購入するように言った)

ノーマの愛をエダは気づいたのか、気づいていないのか。ぶっちゃけ


へレス・ラインザッツ編集

従姉妹。同じく<白雪花姫>の孫。

王都訪問で出会い、不思議な親近感を抱き「姉妹」の絆を結ぶ。しかし、レカンへの恋情を知ると一転して激しい嫉妬を向けるようになる。

ところが結婚決闘のレカン勝利後、へレスからの祝いの手紙を受けて己の感情に恥じる。

それからの交流は不明。ちなみにヘレスはレカンとの手合わせした際、勝利した暁に彼を婿に願い出ようとしたらしい。当然ながらレカンに勝てるはずもなく、ノーマのように彼の善意に訴えれば話は違っていたのかもしれない。

ちなみにレカンを伴侶に求める方法は真逆となっている。


余談編集

ノーマが行ったレカンを手に入れる為に彼の善意と信頼を利用して婚約にこぎつけた計画は元から備わっていた狡猾さが成せる技である。

それでも彼女自身の清涼さによるものか読者からは腹黒い女に見られていなかったりする。

レカンへの横恋慕故にエダとの間に強引に割り込んだ形となったが、ノーマが提案しなければ朴念仁のレカンがエダに求婚するのがいつになったかはわからない。

そしてワズロフ家の後ろ盾は結果的にレカンの役に立っているのは事実であり、頭脳明晰なノーマが味方でいるのは彼にとっても心強い。


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