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狼は眠らない

おおかみはねむらない

「狼は眠らない」とは小説家サイト「小説家になろう」で連載中のオンライン小説。 王道のハイ・ファンタジーであり、ハードボイルドを好む読者にお勧めする作品。
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概要

小説家になろうで連載しているweb小説。
作者は「辺境の老騎士」と「迷宮の王」の作者「支援BIS」。絵は「田ケ喜一」。
2019年1月に「KADOKAWA」で書籍化し現在刊行三巻。
同年コミック化しヤングエースにて連載が開始され現在刊行二巻。
絵は「新川権兵衛」。キャラクター原案は「田ケ喜一」。ネーム構成は「かかし朝浩」。

小説家になろう」では珍しく超王道のハード・ファンタジー。
異世界転移であるが、異世界人が別の異世界へと渡る異色の作品。
主人公が「なろう系」にはあるまじきストイックな大人として書かれており、ハードボイルドな渋さが魅力。物語や世界設定も丁寧で緻密。
特に漫画では「ベルセルク」「ヴィンランド・サガ」を彷彿させる魔獣や戦闘など細やかな描写で書かれ、リアリティのある作風となっている。
ちなみに原作とコミック版だとデザインが異なる。

ストーリー

バクラド迷宮の奥に二人の称号持ちの冒険者がいた。
〈片目狼〉のレカンと〈人食い熊〉のボウド。
彼らの前に突如現れたのは富と名誉を得ると伝わる〈黒穴〉。
躊躇わずに二人は飛び込む。
そして目覚めたレカンが待っていたのは、言葉も魔法も魔獣も異なる未知なる世界だった。

己の死に迷いはない。
ただ強さを望んだ男が戦いを求める。

受け入れてくれた恩人の姫君。
巡り会えた呪われた賢者の師。
そして、妻となる最愛の弟子。 

様々な者と出会い、倒し、ときに学び、一人の人間として成長するレカンが辿り着く先とは…。

登場人物

主要人物

本作の主人公。迷宮攻略中に〈黒い穴〉に入り、異世界へ渡った〈落ち人〉の冒険者。
迷宮を〈慈母〉とする迷宮信仰者にして常に戦いを求めている。
体躯雄大で狼のような野性的な雰囲気を持つ。〈虹の石〉ではリーダーを務める。
職は魔法剣士と薬師。27→30歳。

本作のヒロイン。銀級を自称するヘッポコ冒険者。
赤毛赤眼で乱暴な口調で話す小柄な少女。豊富な魔力量を持ち、レカンを追いかけて弟子になる。
非常に強い幸運の持ち主。職は弓使い。15→17歳(実際は14→16歳)。

ヴォーカの町を拠点に薬師として暮らす賢者。
レカンの師となり、彼を導いていく。
正体はマハザール王国を滅ぼした魔女エルシーラ。年齢は350歳以上。

〈虹の石〉

ヴォーカの町を拠点にする冒険者パーティー。
レカンとエダ、ニケの三人が初期メンバー。後に加わったレギュラーはアリオス、ユリウスなど。
各迷宮探索ではそれぞれ臨時メンバーでも組んで挑んでおり、リーダーは全てレカンが務めている。
二年間でゴルブル・ニーナエ・ツボルト・ロトル・カパドア・コズイン・パルシモ迷宮を踏破した。

放浪の剣士。イリーズの一族。マザーラ(シーラ)の弟子ムドゥクとショーンの孫。
ゴンクール邸に客人として滞在していたとき、囚われたエダの救出に現れたレカンと対峙し敗北。瀕死の重傷を負うが恩寵品〈命根の雫〉とエダの回復魔法により一命を取り留める。
レカンの腕に感服して弟子入りを申し込み、一度は断られるがエダに短剣を教え込む事を条件に許される。ニーナエ迷宮で正式に〈虹の石〉のメンバーに加わり、初踏破する。
後日レカンと共にツボルト迷宮に挑み、踏破する。病に伏せた父の代わり里をまとめるべく故郷へ帰り、息子ユリウスをレカンに預けた。
後にレカン暗殺依頼を報告をしにパルシモの町を訪れ、レカンから〈神薬〉を譲られる。ウィーを見初め、パルシモ迷宮探索に加わった。踏破後はウィーとユリウスを連れて里に戻った。
前衛型で一族の流派の剣術を操る。対人に特化し、持ち前の観察眼により優れた応用力を持つ。
魔力を持つが流派の都合により使わない。
性格は温厚で気配り上手。実直な向上心の持ち主で、恩寵品で力を得る迷宮騎士には批判的。
優れた観察力を持ち、特に恋愛には鋭く興味津々でレカンの朴念仁っぷりに呆れる事がある。
外見は銀髪緑眼の端正な若者であるが、長命種なので実年齢は38→40歳。妻は既に先立たれている。

ニーナエ迷宮の臨時メンバー。ラインザッツ家令嬢。女騎士。
自分の意思に反して政略結婚を強いる宰相の伯父と取引をし、ニーナエ迷宮踏破を目的に活動していた。組んでいた複数の冒険者パーティーに見切りをつけ、レカンを見込んで〈虹の石〉に一時的に加わった。
〈けがれなき勇者〉の冒険者達から乱暴を目的に攫われてしまうが、レカンに窮地を救われる。次第に彼の包容さと強さに敬慕と好意を抱くようになる。
踏破後は下層主の素材を手に入れ、伯父との約束を果たし騎士として活動している。
数か月後にインドール家とフォートス家の見合いを儲けられ、ノーマと出会う。レカンへの恋心から後継者同士との婚約決闘を提案するがノーマの婚約者がレカンだと知ると見届け人として参席する。勝利したレカンに稽古を願い、密かに涙した。
勇敢で真っすぐな性格。うっかり機密情報を喋ってしまうなど、口が軽くやや独善的な面もある。ノーマとよく似た容姿を持つ美女。
前衛型で剣と盾を扱う。道場剣法であったが、ニーナエ迷宮の成果で多種多様な戦闘が可能となった。王女〈白雪花姫〉の末裔でノーマとは従姉妹。年齢は20→22歳。

剣士。アリオスの息子。イリーズの一族。
斬撃の天才でアリオスの教育方針で里から出されレカンの元で預けられる。
始めこそは苦戦はしたが複数の迷宮で鍛えられ、瞬く間に才能を発揮していく。パーティーメンバーの中では最年少。
パルシモの町で父と再会し、成り行きで親子と共に迷宮に挑む。踏破後は父とウィーと三人で一旦、里へ戻った。
前衛型でアリオスと比べると実力は劣るものの、切り裂く分野に特化している。魔力を持つが流派の都合上、扱わない。
父とよく似た容姿の持ち主。性格は素直で社交的。甘え上手でエダや年上の女性達から可愛がられている。年齢は13→15歳。

パルシモ迷宮の臨時メンバー。パルシモ迷宮研究所の導師。シーラ(マザーラ)の弟子エラの孫娘。恩寵品を改造できる優秀な研究者でもある。
古代魔法伝授を目的とする理事会から下層探索を禁じらるも祖母が果たしたパルシモ迷宮踏破を悲願とし、虎視眈々と機会を伺ってきた。
レカンと秘密裏に探索計画を企てるが理事会に見つかり、ウィーを連れて強行突破で迷宮に挑む。
念願叶い、無事に踏破した後はウィーをアリオスに託した。
後援型で攻撃魔法に特化している。現代魔法、古代魔法の他にも開発した魔導筒を扱う。回復魔法は使えない。補助役として前衛型の人造皺男ボルグ君もいるが、迷宮攻略中に大破した。
実は理事会から探索を禁じられたのは杖の魔石によるコストが非常に悪い事、そして攻撃範囲が広過ぎて仲間に危険が及ぶ事が一因だったりする(本人は気にしていない)。年齢は84歳。

パルシモ迷宮の臨時メンバー。パルシモ魔法騎士団所属。魔法騎士。ジザの元弟子。
ジザへの思慕から迷宮踏破の悲願を叶えるべく立場を捨てて秘密の迷宮探索に加担。パルシモ迷宮に挑み踏破する。アリオスと惹かれ合い、彼の招待で騎士団を辞めた後はイリーズの一族の里へ向かった。
素直な気性と思い込むと固執する特質を抱えており、その難点からレカンを悪人と決めつけ、ジバが咎めるまで辛辣な態度を取り続けた。後に誤解が解けた後は敬意を持つようになるもレカンの才能には複雑な想いを持つ。
ユリウスを伯父の手引きで死んだ弟の面影を重ねている。
万能型で剣術と魔法を操り、イリーズの一族と似た鋭い剣筋を持つ。本来、魔法使いとして優れた才能を持つが騎士の訓練により能力が目覚めていない。実は長命種の血を引いており、実年齢より若く見える。年齢は26歳。きつめな顔立ちの美人。

ヴォーカの町

シーラに飼われている長腕猿。
人の気持ちがわかるらしく、人間のように手先が器用。外伝によるとレカンを弟のように思っている。エダと仲良しでシーラが失踪後はエダの元に預けられた。
正体はレカンが恐怖を抱く程の魔獣であり、シーラの術で猿の姿になっている。
最近では伴侶ユリーカを得た。

チェイニー商会の商会長。
領主の密命を受けて霊薬の輸送護衛にレカンとエダを雇った。途中で部下のマラキスが実は商売敵のザイカーズ商店の間者マラーキスだと判明したがレカンの反撃で事なきを得る。
以降はレカンと懇意になり、〈虹の石〉から直接取引をして素材や恩寵品を請け負っている。
良識のある人格者で、商人らしく強かな面もある。

ヴォーカを拠点に活動する女施療師。
魔力量が少なく魔法の才覚は乏しいがシーラが認める程の治療と薬草の知識を持つ。
シーラとの交換条件でレカンとエダに治療の技術を教えるべく受け入れた。
父はワズロフ家、母はゴンクール家の血を引く貴族であるが、地位は平民。貴族の悪意に晒され続け、両親の命さえ理不尽に奪われた過去を持つ。
レカンの分析でワズロフ家の伯父の愛情を知ると、柵から解放された。レカンに惹かれていき、祖父プラドからゴンクール家の中継ぎの後継者の話が打算されるとレカンを伴侶とすべく承諾する。後にプラドが暗殺者から毒が盛られると〈浄化〉を覚醒させた。
侯爵四家の見合いが設けられ、セレスの婚約決闘に便乗して公式でレカンを婚約者に仕立て上げる。あくまで形式上の婚約故に自分とレカンを繋ぎ止めるべくエダも婚約者にするよう進言した。
〈薬聖〉スカラベル会合後は援助を受け亡き父が遺した薬草学の資料を元に〈サースフリー薬草学全書〉を製作する。
後の貴族名は「ノーマ・ワズロフ・ゴンクール」。
非常に聡明で先祖の賢人王を彷彿させる程の明晰な頭脳を持ち、内面は芯が強く、女としての熱い情念を秘めている。王女「白雪花姫」の末裔でセレスとは従姉妹同士。本来はワズロフ家で最も高貴な血を引くが、公にすればレカンとの婚儀が許されない為、伏せている。
長身で涼やかな美しさを持つ女性。話し方は男性的。25→27歳。

ノーマに仕える老人。
正体はノーマを守るべく先代ワズロフ家当主の命で遣わされた筆頭騎士。
忠義一徹で武勇にすぐれ、騎士のなかの騎士とされる。〈浄化〉持ちに固執する先々代当主の命とノーマを守りたい先代当主の命との間で板挟みとなり、エダが〈浄化〉だと知ってもワズロフ家に密告しなかった。命に背く事となり、苦悩した結果ゴンクール家のエダ誘拐に助太刀しようとしたが、レカンが既に解決してしまう。自殺願望から彼に挑むものの、敗北する。
ノーマのゴンクール家当主襲名の際、騎士に復帰した。レカンは元迷宮騎士ではないかと疑っている。

冒険者ギルドの受付嬢。孤児院出身。
勘が鋭い。レカンを頼っており、事あるごとに依頼を勧める。レカンに淡い恋心を抱いており、エダ贔屓の彼に苦言を漏らすこともある。

貴族・領主・又は関係者

ザイドモール家の長女。物語当初14歳。愛称は「ルビー」。
森での散策中に魔獣に襲われていたところをレカンに救われ、彼を邸に招く。
白炎狼物語が好きで、物語通りに自分を魔の手から救ってくれるレカンを「私の狼さん」と慕うようになる。母の形見である〈ザナの守護石〉をレカンの秘宝の交換して貰い、シャドレスト家へ嫁いでいった。(レカンは不本意で、密かに交換を企てたが機会に恵まれなかった)。
書籍版によるとレカンの秘宝を〈狼石〉と名付け、恩寵で体力と魔力を劇的に改善し〈浄化〉を目覚めた功績により正妃となる。しかし後のweb版によると一族や他の貴族達へ日常的に〈浄化〉を施す道具と化しており、暗雲に包まれている。器量が良く心優しい性格。14→16歳

ザイドモール家の騎士。
ルビアナフェルの護衛中、魔獣に襲われていたところをレカンに救われる。以降はレカンを信頼し、部下達と共に稽古を頼むようになった。
地方貴族の土地柄か、外部からの暗躍による危機感が薄い。外伝ではレカンが去った後、彼が密かに討伐した地竜トロンの体毛を発見し、ザイドモール家に膨大な富をもたらす事となる。

ゴンクール家当主。侯爵。ノーマの母方の祖父。
ノーマの患者であり、お互い他人行儀に接している。エダの〈浄化〉で体調が劇的に改善したが、孫ゼプスの愚行によりレカンの襲撃を受け後継者を亡くす。
息子、孫を相次いで亡くし、ひ孫を跡継ぎにするべく中継ぎをノーマに指名する。ボルドリン家の暗殺者に毒を盛られたがノーマの〈浄化〉により回復した。
余談であるが作中ではレカンと暗殺者により二度も命の危機的状況に陥っている。71歳。

ゴンクール家の後継者。プラドの孫でノーマの従兄弟。
一度は廃嫡になりかけたがカンネルの擁護で継続された。プラドの為に独断で〈浄化〉持ちのエダを攫い、激怒したレカンから襲撃を受ける。この愚行により当主とカンネルから後継者の資格無しと見做され、レカンに首を斬られて死亡した。
高慢な性格でノーマを下賤と見下していたが、祖父への愛情は深く持ち合わせていた。

ゴンクール家執事。プラドの部下でお互い信頼関係を築き上げている。
プラドに絶対的な忠誠心を持つ。廃嫡されかけたゼプスを擁護し、育てたが数々の暴挙により見限った。

ゴンクール家執事補佐。カンネルの部下。
ノーマの後継者襲名に伴い、補佐役に抜擢された。有能かつ真面目で一途な性格であり、聡明なノーマに強い敬愛と忠誠心を抱いている。しかしゼプスを殺害しゴンクール家を襲撃した過去を持つレカンには未だに払拭できない嫌悪感を向けたままで、悪人と思い込んでいる。

ヴォーカ領主。ウルバン家当主。
際立った才覚はないが優れた統治者でもあり、シーラからも評価されている。
娘スシャーナをザッカーズ商会と騎士ミドスコの陰謀により失いかけたが、レカンの活躍により窮地を逃れる。レカンとは紆余曲折あったが、それなりの関係を築き上げていく。
チェイニーとは子供の頃から懇意にしている。作中では苦労が絶えず、片頭痛持ちで発作が起きる度にレカンに回復魔法をかけてもらうのが恒例となっている。

ウルバン家後継者。騎士。クリムスの息子。
若さ故に感情的になりやすいが、努力家でそれなりの才覚は備わっている。
端正な容姿の持ち主。ニケ(シーラ)に惚れている。

クリムスの娘。
ザッカーズ商会と騎士ミドスコが共謀した呪いにかかり、死の危機に瀕していた。
しかしチェイニーが確保した神薬によって回復。彼の口から輸送中の護衛で活躍したレカンの話を聞き、憧憬の念を抱く。レカンと対面したとき一目惚れ、父に願って通い婚を希望するがレカンにその気は全くなかった。可愛らしい容姿で性格は大人しい。

ゴルブル領主。通り名は〈ゴルブル伯爵〉。
税額に釣り合わない迷宮の運営状況に憂いていたが、レカンがゴルブル迷宮で恩寵品〈ハルトの短剣〉を手に入れたと知ると王家に献上し、子爵への変更に願い出そうという妄執に囚われる。
トマジが提案した決闘でレカンが勝利してしまい、思わぬ事故が続きヴォーカ領主にわび状を書く事となった。
新人冒険者の育成には力を入れているが、少しでも儲けを出そうと迷宮騎士に命じて恐喝まがいな行為もしている。壮年にしては甲高い声が特徴。

ドーガ家の後継者。ガイオニスの息子。騎士。
父と弟よりは常識は弁えており、武人気質で朗らかな人物。
日頃から部下達を連れて下層を挑んでいるが、完全に実力不足。
レカンに〈ハルトの短剣〉を巡って決闘を申し込む。しかしレカンを魔法が使えない冒険者だと思い込んだ上で代理人バルコスに物理特化対策の恩寵品で装備させ、失敗した。

トマジの弟。騎士の兄を尊敬している。
貴族を鼻にかけたような人物で、その高慢な横暴さにレカンは幾度も不快感を覚えた。
しかし決闘後は頭を下げ、〈ハルトの短剣〉を亡き祖父の霊前に供えたい願いを受け入れて貰い感謝を述べた。
実は呪いに伏せたスシャーナの前に薬を持参して現れた事で、騎士ミドスコと共謀した疑いがあるが、事実は不明である。

ゴルブル迷宮警備隊の隊長。
迷宮を初戦で荒稼ぎするレカンを新人つぶしと勘違いした。
裏表がない気のいい性格。早とちりな面もあるが、周囲からの評価は高い。
その人間性からゴルブルの町で唯一、レカンが信用している人物でもある。
迷宮を三度、踏破したレカンと運よく合っている。

ツボルト領主。通り名は〈ツボルト侯爵〉。
ベンチャラー家崩壊後、弟と姪と共に〈ラフィンの岩棚亭〉を訪れレカンとアリオスと交流を結んだ。
後日、レカンから〈彗星斬り〉を買い、王宮に献上した事で名誉を讃えらる。
ゾルタンを気に入り、貴族に叙して貴臣として優遇したが最後まで頼られなかった事を残念に思っている。
若き頃はアリオスの叔父マクシルから剣術を教わっていた。
レカン曰く貴族として〈剛剣〉の域に達した人物。

領主補佐官。ギルエントの弟でイライザの父親。伯爵。
ベンチャラー家の不正を捜索中にゾルタンを失い、詳細を知るレカンを問いだそうと〈グィンティル・エラ・スルピネル〉から生還した彼とツボルト迷宮で対峙する。
レカンの告発でベンチャラー家の悪行を公表し、オルグにレカンとの決闘を命じて処分した。
ゾルタンの教え子で剣術以外にも色々と教わり、若き頃はツボルト迷宮の下層を挑める実力者でもあった。
四家の婚約決闘では審判役を担い、レカンの勝利を見届けた。
娘想いでイライザがレカンに触れると機嫌が悪くなる。

ツボルト迷宮事務統括官。ノーツ家の令嬢。
レカンをパルシモの間者と疑い、秘密鑑定の密告で知り得た〈彗星斬り〉を問いだす。結果、鑑定士テルミンの怒りを買い伯父から謹慎処分を受ける。
貴族の感性から現状を理解できず、ゾルタンを介してレカンの説明を受けた末に察する事ができた。
次第にレカンが気になり、〈ラフィンの岩棚亭〉に通うようになる。
レカンへの好意に自覚がなく、彼とノーマの婚約には苛立つ様子を見せる。
ゾルタンを「ゾルじぃ」と慕っている。真面目だが融通が利かない性格で、その性質を部下のトログにより秘密裏に悪用されていた。口調は古風。花の香りを纏い、艶のある髪が特徴の美女。

ツボルト騎士団団長。トログの父親。
懇意の冒険者や騎士を利用し、不正で富を得るなどの悪事を働いていた。
息子亡き後、レカンから〈彗星斬り〉を強奪すべく〈グィンティル・エラ・スルピネル〉に暗殺を命じる。しかしレカンが勝利してしまい、彼の告発とハイデントから悪事を公表され、それでも頑なに否定したが決闘を命じられる。ハイデントからの事実上の公開処刑であったが、気づく事もなくレカンに呆気なく敗れた。息子と同じく恩寵品で実力を過信していた。
生前から領主一家からの信頼は皆無で、事件後はベンチャラー家は富も名声も失った。

イライザの補佐役。オルグの息子。騎士。
イライザの謹慎後は事務統括官代理となり、グィスランからゾルタンの恩人であるナーク夫妻の情報を知る。そして夫妻に冤罪をかけて誘拐し、ゾルタンにレカンから〈彗星斬り〉を強奪すべく脅迫した。
魔力量は豊富で実力もあるが恩寵品に過信し、夫婦の救出に現れたレカンとの決闘では呆気なく敗れた。地元での評判は悪い。

マシャジャイン領主。侯爵。ノーマの父方の従兄弟。
先々代当主の代から〈浄化〉に固執する一族を嫌悪している。ノーマのゴンクール家襲名に伴い再会してからは協力する。聡明で清涼感のある人物。
貴族としても有能であり、レカンにも好意的に接している。

神殿

ヴォーカ町のケレス神殿の神官。階級は三級。
権威に目がなく、悪評もあるが神殿への貢献度も高い。ギョームの情報でエダの力を狙う。
エダの保護者であるレカンが迷宮踏破者だと知らずに排斥しようとした事で神殿法第三条を抵触した為、神官位を剥奪された。魔力量は多いが行使する魔法が精神系が占めており、レカンから疑問視されている。太った男性でヒステリック。

  • ??
ヴォーカ町のケレス神殿の神官。階級は三級。副神殿長。
孤児院の院長も勤めており、子供に好かれるレカンに孤児院の奉仕役を勧めている。
シーラと協力してカシスを失脚させるべく暗躍した。能力は高いが面倒くさがり。小柄な老年の女性。

ヴォーカ町のケレス神殿の神官。階級は三級。
神官ならぬ発言の多いカシスに度々苦言を漏らす。神官判定の儀ではエダの力欲しさに加熱する神官達の中で唯一、本人の意思を尊重させていた。厳格な老人。

エレクス神殿の神官。階級は一級。施療部門の責任者でスカラベルの一番弟子。
偶然、手に入れたシーラの薬をスカラベルが発見した事でヴォーカの町来訪が決定される。
使者として一度来訪した際、シーラの弟子であるレカンを疑ったが「師叔」と評価を改めた。
高い指揮能力と調薬の性能に特化した〈解析〉を持つ。細身の老人。

冒険者

チェイニー商会の専属冒険者。銀級。
〈虹の石〉と護衛任務で共同して以降はレカン達と懇意にしている。
長身痩躯で髭が特徴。剣士。

チェイニー商会の専属冒険者。銀級。
〈虹の石〉と護衛任務で共同して以降はレカン達と懇意にしている。無口不愛想だが仁義を大切にしている。
鼠色のフードをかぶり、艶のある黒髪を持つ小柄な男。

ドーガ家の専属冒険者。ゴルブル迷宮最下層に挑める実力者。
トマジが起こした〈ハルトの短剣〉を巡る決闘でレカンと対戦する。
レカンも認めた強者であったが、トマジの指示で物理特化対策の恩寵品を装備したばかりに魔法で一発で頭が消し飛び、死亡した。相棒の女魔法使いはショックで追悼するレカンの背後を攻撃してしまった。巨漢な男。

ヴォーカの町を拠点にしている冒険者。女性に人気。
妻帯者なのにも関わらず浮気を繰り返し妻に刺される。負傷した際、エダに回復魔法をかけられ命を救われるが、口約束を反し金欲しさに神殿に情報を売った。
後日、領主依頼でエダと再会しゼキに悪事をバラされた上に盗賊の囮役になりそうになり、無断逃亡した。

ニーナエ迷宮を幾度も踏破した冒険者パーティー。人数は四人。
リーダーは壮年の剣士カガル。盾持ちマズー。グレイブ使いマズー。魔法使いのヴェータ。
回復役が死に、更に戦力の要であるヴェータが戦意喪失した事により地位が危ぶまれ〈虹の石〉のエダに目をつける。しかし勧誘を拒まれたので迷宮でレカンの命を狙うも返り討ちに遭い、ヴェータ以外冒険者として生きられない体となった。
ジェイドとレカンの計らいで〈虹の石〉への口止め料と〈インテュアドロの首飾り〉を譲り、最低限の金銭を持たされ領主から追放処分を受けた。

ニーナエ迷宮攻略中の冒険者パーティー。人数は不明。
リーダーはスノー・パイザルン。貴族出身で冒険者として実力もあるが大変な女好き。
へレスと一時期組んでいたが性的な要求を求めたので離反された。へレスを諦めきれず、暴行目的に誘拐するがレカンの阻止に遭い、失敗。この乱闘で欠員が出た為か〈虹の石〉を追跡しなかった。
後日、セレスの実家であるラインザッツ家により処置された模様。

ツボルト迷宮攻略中の冒険者パーティー。人数は三人。
リーダーは短槍使いのツインガー。双斧使いのブルスカ。魔法使いのヨアナ。
全員がツボルトの町出身だが幼馴染という訳でもない。全員27歳で老け顔。〈ラフィンの岩棚亭〉を拠点にしている。
〈虹の石〉を共同に探索し、念願の百階層に辿り着いた。後にベンチャラー家からレカンを守るべく冒険者達を集った。
ツインガーとヨアナは懇意の中で、アリオスによると将来はナーク夫婦の後を継ぐらしい。

ツボルト迷宮攻略中の冒険者パーティー。人数は十六人。
リーダーは剣士のヴァンガード。赤毛でレカンと並ぶ体躯を持つ色男だが思考回路は危険極まりない。攻撃魔法使いのコミフ。双剣士ダイヴン。盾士トルドー。魔法使いシルナリス。短槍使いのショウジョウ。斧戦士のボウマン。
下層冒険者達を狙って共食いを繰り返し、レカンと会ったときは十六人だった人数は最終的に七人になっている。しかもベンチャラー家と通じて恩寵品を横流し、悪事を繰り返していた。
オルグの命令で迷宮でレカンを誘い集団で襲うが返り討ちに遭い全滅した。

その他

ザイカーズ商会の頭目。コグルスの町を牛耳っている。
ウルバン家と因縁を抱え、ヴォーカの町を乗っ取ろうとチェイニー商会を陥れたり数々の暗躍を仕掛けていたがレカンの活躍により全て頓挫する。
祖父の代で地竜トロンを発見し、長きに渡って討伐を企ていた。十七年前に古代神殿で巨万の富を発掘したが呪詛にかかり、コグルス領主の依頼でノーマとエダの治療を受け一命を取り留める。
実は討伐に備えた〈アゴストの剣〉は偶然レカンが入手し、地竜トロンもまた彼の手により既に討伐されている。
〈商売〉を戦争の手段のように捉えており、能力を重要視する姿勢からレカンには依頼者としては信頼の置ける人物と見なされている。猛禽類の如く鋭い容姿を持つ老人。

ニーナエの町で経営する〈ジェイドの店〉の店長。料理は絶品。
元冒険者で、現役時代はニーナエ迷宮を幾度も踏破した腕前だった。長く付き合いのある〈尖った岩〉の不穏な気配を読み、殺し目的に〈虹の石〉を襲い敗れた彼らの助命をレカンに頼んだ。
その後、迷宮下層主を助言する。端正な顔立ちを持つ壮年の男性。

カーサ・スーラ(シーラ)の弟子。レカンの兄弟子。
〈薬聖〉と称され、ザガ王国で安定した調薬を世に広めた立役者。導師と呼ばれるが周囲が呼ぶ敬称に過ぎず、本人は名乗っていない。
若き頃にカーラから合格を受けた後、王都で薬師を始め王宮や神殿で絶大な信頼を得る。
弟子アーマミールが持ちだした薬が師のものであると気づき、再会を願うべく国王に嘆願し訪問団と共にヴォーカの町を訪れた。
シーラに〈浄化〉をかけたが、同時に彼女の正体を知り感嘆する。別れ際は師の願いを聞き入れ、エダの後ろ盾となった。
魔力量が豊富で、上級の〈浄化〉を持つ。長年、己に〈浄化〉を行使したせいで肉体の結晶化が続いていたがノーマとエダの助力により完治した。
清廉で包容力のある人格者。カーラの性格をよく理解している。

ツボルトの町で経営する〈ラフィンの岩棚亭〉の店主。
妻ネル―と共同で野菜も作っており、レカンが進んで食べる程絶品。〈ろくでなし〉とは懇意の中。
新客の〈虹の石〉を怪しんでいたが、徐々に考えを改め受け入れていく。
祖父ヤークはゾルタンの恩人であり、彼の弱点を知ったオルグの命で冤罪で夫婦共に囚われてしまうがレカンに救われた。
祖父の代から冒険者として活動していたので、肝っ玉が据わっている。

王都で有名な一級の鑑定士。ノーツ家と専属契約している。
レカンを見込んで上位の鑑定魔法を教示し、弟子として認めた。彼がツボルト迷宮で手に入れた〈彗星斬り〉の秘密鑑定をしたが、後にレカンから情報が内密に侯爵家に筒抜けであったと知る。
見てくれは捻くれているが純粋な老人。レカンからは「師匠殿」と呼ばれている。

ツボルト迷宮統括事務の職員。オルグの部下。
正体は暗殺と情報収集を得意とする凄腕の密偵。対象を拡大して視認する技能も併せ持ち、秘密鑑定ではオルグに情報を横流しにしていた。
オルグに雇われた際〈ガルゴイの呪符〉の呪詛をかけられ、自由と復讐心からベンチャラー家滅亡を目論見、裏で暗躍して結果的にゾルタンとレカンに決闘させた。
解放後はレカンに全てを暴露するが殺されず、後に彼の前に現れ能力を披露し密偵として雇われるようになった。
レカンを「旦那」と呼び、彼からは「ぽっちゃり」と呼ばれ扱い方はぞんざい。どうやって調べたか不明だがレカンの滞在先に必ずいる
小柄で人がよさそうな外見をしているが、本性は底が知れず。矜持も持たず他人に憎まれる事で生を実感する歪んだ性根の持ち主。

王都

トマト商会の頭目。初代から世襲制で名乗っている。
数多くの魔道具を開発しており、トマト商会がなければ王国は半分の面積になっていたとされる程。主に顧客は貴族と豪族を占めており、庶民には縁がない。
シーラとは長き縁を持つ複雑な関係。レカンが持つ武器と装備品に並ならぬ執着心を持つようになり、レカンが身の安全から王都に近づかない原因となる。超絶な人嫌い。
実は初代から今代まで同一人物。宰相府や貴族からも危険視されているのが有益な能力により、暗黙の了解となっている。
書籍版では別大陸に拠点を持ち、シーラに貸し与えている。シーラによるとイリーズと異なる長命種とされるが、〈落ち人〉なのか実際は不明である。

異世界人

レカンと同じ世界から渡った〈落ち人〉の冒険者。レカンの相棒。
〈人喰い熊〉の通り名を持つ。レカンと迷宮攻略中に〈黒穴〉を発見し、飛び込む。
その後は行方不明。巨漢で鉈を武器にしている。
スキルは〈硬化〉〈衝撃貫通〉〈剛力〉。

レカンと同じ世界から渡った〈落ち人〉の冒険者。階級は銀級。
冒険者として活躍し、元貴族の令嬢ダーナと恋に落ちエダを儲ける。
シャントラー神殿の一派から悪魔として目を付けられた為に各地を転々とし、村長の計らいで村に移住する。
魔獣討伐の際、子供を庇った傷が元で還らぬ人となる。エダが10歳のときに亡くなった。娘には出自を伝えず、最低限度の学しか教えなかった。
エディダルはあくまで逃亡生活で作った偽名の一つで、本名は不明。
スキルは〈突風〉。

50年以上前にレカンと同じ世界から渡った〈落ち人〉。ノーツ家の家臣。
〈骸骨王〉の通り名を持ち、ツボルト迷宮の英雄と称され冒険者達から慕われている。
路頭に迷っていたとき冒険者ヤークに誘われ迷宮に挑んだが戦力に恵まれず、踏破を断念した。この戦闘での傷が元で骸骨のような傷が残っている。
オルグの父親である先代騎士団長との決闘で勝ち、成り行きでハイデントの剣術の師となるとツボルト侯爵から貴族に叙された。しかしベンチャラー家の悪意から守る為に恩人であるヤークの孫、ナークが営む〈ラフィンの岩棚亭〉から距離を置くようになった。
数十年後、イライザに付き添い〈ラフィンの岩棚亭〉に訪問し、同郷のレカンと出会う。酒を飲み交わして様々な異世界人の情報を与えた。後日、グィスランの暗躍で〈彗星斬り〉を狙うトログにナーク夫妻が囚われ、レカンとの決闘を強要される。迷宮で死闘を繰り広げ、敗れる。そして〈不死王の指輪〉を贈り息を引き取った。
実は最高の敵と最高の戦いをして死んでゆきたいのが真の願いで、勝てる恩寵品を持っていたのにも関わらず使用しなかった。
老体の身とは思えぬ風格の持ち主で、体型は長身痩躯。
元の世界ではレカン以上の迷宮狂いで、〈突風〉の上位スキル〈暴風〉や〈影刃〉〈剛力〉〈立体知覚〉の他に希少装備〈幻魔緑蜂の鎧〉を装着している。
この世界の魔法の師に出会えなかったのか、スキルとは異なる魔法を行使していない。

用語

黒穴

各世界に現象として起こる異空間の穴。
発動条件は不明であり、異世界人が自ら飛び込む者もいれば逆に巻き込まれる者もいる。
一定期間を過ぎると黒穴は再び異世界人の前に現れ、元の世界に還れるらしい。
レカンの世界では迷宮に出現するが、他の世界では森など色々ある。
異世界から生還した者は富と超人的な能力を得ることができる伝承がある。

落ち人

異世界から極稀に現れる人間。優れた力を持つとされる。
一部の神殿では落ち人の疑いある人間を〈悪魔〉とし、付け狙っている。

魔法

生まれつきの素質適正が重要で、大きな魔力量を持つ者のみ魔法が発動できる。
適正によって操る系統魔法が左右され、基本的に指導する人間の元で修行しなければ覚えられない。正しい発動の為に詠唱は必要不可欠であるが熟練した魔法使いは無詠唱でも発動が可能。
レカンの世界では魔法は授かるもので、魔獣を討伐したときに得られる能力である。

迷宮

各地に存在する魔獣の巣窟。
階層により強力な魔獣がおり、討伐すれば素材か宝箱を得る事ができる。
神よってもたらされた恩寵品が生まれるので、それを地上にもたらす冒険者は尊ばれる。
また迷宮内での殺傷は生命力を吸収して強化ができ、それは魔物だけでなく人間にも該当する。この行いを〈共食い〉と呼ぶ。
迷宮の形式は多種多様。

恩寵品

迷宮で獲得できる魔法道具。様々な付与によって希少価値が変わる。

冒険者

各町に冒険者協会が配置されており、採取、護衛、討伐、雑用など様々な依頼を受けることができる。階級は銅、銀、金の三つ。迷宮専門の冒険者を〈迷宮屋〉と呼ぶ。

神殿

九柱の大神が祀られており、天神を除く八つの神殿が各町に一つずつ配置されている。
〈回復〉持ちの数によって序列が決まり、王都で行われる神殿町会議での発言力に強い影響力を与えるので各神殿は優秀な〈回復〉持ちを傘下に入れる事を躍起になっている。
孤児院を経営しており、14歳まで養育される。

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