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僕はなんにも知らなかった。

むせかえるようなニョクマムの匂いも野戦食の味気なさも。

仙人みたいなホー・チ・ミンのことも大嘘つきなウエストモーランドのことも。

ベトナムが北と南に分断された理由も、アメリカがまさか負けちゃうことも。

人生の意味とか友情とか恋とか必死で生きることやうっかり死んじゃうことも。

僕自身のことも。彼女のことも。1965年1月。二人はまだおたがいを知らない。


概要編集

ディエンビエンフーの主人公となる、日系アメリカ人。1945年8月6日生まれの「いろんな意味でリトルボーイ」。アメリカ陸軍の機関紙『スターズ・アンド・ストライプス』のカメラマンとしてベトナムへと渡った。

戦闘に関する能力は全く無く、一応はジャーナリストだが特に戦争への意識もない。

コンビを組む報道部記者コンプトンが掴んだ現地女性への性的虐待及び殺害事件の現場で、その場にいた兵士たちもろとも「お姫様」に殺されかけるが何故か生存。

その後もどういう訳か生き延び、スパイ疑惑と共にグリーンベレーのはみ出しもの「野良犬」の一員になるなど何度も死にかけるが強運と「お姫様」のお陰で窮地を抜け出す。

第一話冒頭、1973年米軍完全撤退まで数時間という時に「お姫様」と共に死亡。そこから遡る形で「ディエンビエンフー」の物語が幕を開ける。

性格編集

常に楽観的で空気を読まない、実はかなり図太い人。

グリーンベレー基地にスパイ容疑のかかった重要参考人として連れて来られても「そんなことよりニャチャン・ビーチは最高!」「今度ダイビングしてキモダメシしてみよっと!」とビーチをエンジョイ。

パク・メンホが「野良犬」最初の死者となった時も、それはそれとしてリュックからキムチスープを失敬するなど切り替えが早いというか底無しに楽天的。

しかし度重なる悲劇によりゆっくりと疲弊していき、終盤では見る影もない程に変わり果てた姿となった。


関連編集

主人公

ディエンビエンフー

ベトナム戦争

PTSD

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