ピッチ人
ぴっちじん
ピッチ人とは「SAND LAND」に登場する種族である。
水色のグレイのような外見であり、鳥山明氏特有のディフォルメが施されている。
魔物とも人間とも違う存在で、優れた科学技術を持っていた。
30年前、サンドランドを破壊しかねない恐ろしい兵器を開発していたが、シバ将軍率いる国王軍の戦車部隊が攻撃を決行。兵器ごと大爆発を起こし絶滅した、とされていた。
実際は温厚な彼らが作っていたのは兵器などではなく水を作り出すマシンだったのだが、ゼウ大将軍が自らの野望のために情報を歪めていたというのが真相だった。
ピッチ人は絶滅したかに思われたが、ラオが探していた「幻の泉」にかつての生き残りとその子供たち、さらには犬もひっそりと暮らしていた。
ラオはシーフに真実を聞いてから非常に自身の行いを悔いており、「なんとか生きててくれたか」と彼らの生存を喜び、同時に対面はせずとも頭を下げていた。
そして彼らをそっとしておきたいと幻の泉を諦めるようベルゼブブ達に要求。
ベルゼブブもそう言うことを予測して「見なかったことにする」と約束し彼らに別れを告げていた。
こうして彼らは国王軍の水源を探すこととなる。
「THE SERIES」では物資を届けに訪れたラオと対面。おそらく当時の生き残りであろう年老いたピッチ人が彼と会話をするが、当時のことは恨んでいないと告げ、ラオ達に「ウキウキタブレット」「パタンガン」の2つのアイテムを譲る。
軍への復讐など考えていない彼らだが、かつてその圧倒的な技術力で作り出した要塞をある人物が復活させようと目論み、それを巡って戦いが繰り広げられることとなる。
発明品
ピッチ人の技術力は非常に高く、人間にはまず作れないであろう発明品をいくつも開発している。
また、(1つを除き)いずれも命を奪わないような物であることからも彼らの人の良さが読み取れる。
水を作り出すマシン(正式名称不明)
30年前開発されていたアクアリウムのエネルギーを水に変換する装置。こちらの開発中にシバ将軍(ラオ)の戦車隊が命令を受け作戦を決行したため、大爆発を起こしピッチ人も人間側も非常に甚大な被害を受けた。
爆発の原因は装置ではなくアクアリウムの膨大なエネルギーかと思われる。
ウキウキタブレット
見た目は普通の赤いタブレット。
こちらを食べると10秒間、宙に浮くことができる。
パタンガン
いわゆるショックガン。
これで撃たれると一切の外傷もなく気絶する。普通の人間には有効だが、効果が薄い相手もいる。
空中要塞ガラム
かつてピッチ人が作り出した要塞。
動力源はアクアリウム5本という膨大なエネルギーであり、空中に浮いて他国への侵攻まで可能。
さらに超強力な主砲も発射が可能であり、これを使用すると軽々と山が1つ更地となる。
ムニエルがこちらを復活させ、「我々は神になった」とサンドランドへの侵攻を企てる。
ピッチ人の発明の中で唯一殺傷能力がある。
アニメの設定資料などによると、ピッチ人には性別が存在しないとのこと。
彼らのルーツはゲーム版でのみ説明がある。
実は彼らは地球外から移り住んできた宇宙人であり、人間に現在の科学文明を与えたのも彼らだった。
だがこの大きな事実はストーリー本筋とあまり関わってこず、ひっそりとセリフで明かされる。