人として足掻いて生きるか。
花のように美しく散るか。
概要
ビッグコミックスペリオールで2020年23号(11月13日発売)から連載されている漫画作品。
作者は安田佳澄。
2024年4月時点で単行本既刊8巻。
あらすじ
未来の地球。
空は分厚い雲に覆われ、地表には光が届かない。
植物は枯れ、酸素も枯渇しようとしていた。
人類は余命わずかな人間を植物に変化させ、酸素を産み出させることで生き延びていた。
貧困に苦しむ青年トーシローは、自身を癌だと偽り転花施術を希望する。
転花する者には国から1000万が支払われ、完全に植物になるまでの2年間は好きに生きられるのだ。
手術後、霊花の声を聞く能力に目覚め、転花院の特別臨時職員に就く。
登場キャラクター
- 神谷トーシロー
貧困に苦しむ青年。母親は精神を病んでおり、職場でも家庭でも追い詰められている。
転花を希望し、国立転花院を訪れる。
霊花の声を聞く能力を持ち、霊花捜索課に雇われる。
- 蓬莱ヨミコ
トーシローの幼馴染の女性。いろいろとズバッというタイプ。
国立転花院の職員で、経済的にはトーシローより遥かに豊か。美味しいものを食べるのが何よりの楽しみ。
所属無し課に勤め、なんでもやる。
- 神谷カオリ
トーシローの母。精神を病んでおり、薬が切れるとすぐに暴力を振るう。
- 平岸ジン
転花院の所属無し課の課長。
- 八束アキラ
転花院管理部副部長。強い出世欲を持つ。
- 叶野
元軍人。現在はアキラの私設ガードマン。
- 国部ヨウ
転花院霊花部外交窓口。転花技術の発展のためなら多少の犠牲も容認する。
- 八束ミネ
警部。アキラの叔母。
- 倉切アオイ
ヨミコの友人。元転花院職員で、現在は焼肉屋の店長をしている。
- 姫嶋
ヨミコの友人の老婆。警察。
- 松野スミ
まだ学生ながら人気ピアニスト。父は学費のために自ら霊花になった。
幼少期から父にピアノを習っていたが、少しでも間違うと暴力を振るわれていたため、彼を憎んでいる。
- 奥村メグ
中学生。父親と貧困生活を送っており、高校入学もままならない。
- 泉シイカ
4年前に転花手術を受けた少女。しかし、その後人造家具ビジネスの被害者になる。
- アイヴィー
富裕層を狙う連続殺人犯。転花手術を受けたようだが、体から植物が生える一般的な姿ではなく、全身がツタに置き換わっている。
- 日笠ケン
転花反対派の幹部。目的のためなら殺人も厭わない。
- 西
転花反対派の戦闘員。
- 九大旺太郎
転花技術を作り出した3人の科学者の1人。
ここ40年ほど行方不明で、死亡説も囁かれる。
用語
- 転花
人を植物に変える技術。酸素不足を解消するために発明された。
特殊な種を移植することで、約2年をかけて少しずつ植物になっていく。
対象は余命わずかな人間に限られ、本人の希望がないと行われない。種の効果で体は健康体に近くなり、本来の余命よりも長く生きられる。
施術を受けた者には国から1000万が支払われる。
しかし、非人道的であるとして反対派の活動も活発。
- 霊花
転花が終わり、植物になった元人間。樹木や観葉植物、花など形態はさまざま。微弱な光でも酸素を産み出せる。
法的には国の所有する資源であり、破損や破壊は禁じられている。
文字化けしたような不思議な音を発しているが…?