※この記事には、『D4DJ Groovy Mix』のメインストーリー第4章『XROSS∞BEAT』のネタバレがあります。未視聴者はネタバレ注意。
CV:高橋花林(ルミナと兼役)
概要
スマートフォンゲームアプリ『D4DJ Groovy Mix』に登場するキャラクター。
メインストーリー第4章『XROSS∞BEAT』にてALTER-EGOや陽葉学園にサイバー攻撃を仕掛けたルミナにそっくりな姿を持つ謎のAI。また、XROSS∞BEATにおけるメインヴィランとなる存在。
その正体は、20年前にルミナの開発者であるノヴァ博士の手によって作られた、名前の通りルミナのプロトタイプとなるAI。
外見
人間に近しい外見であるルミナに対して、こちらは黒を基調としたSF風のボディスーツを身に纏っている。
ルミナは右目が黒で左目が黄色のオッドアイであるのに対しても、プロトルミナは両目が黄色となっており、ハイライトが入っていない。
髪色に関しても、ルミナのピンク系のグラデーションだったのがプロトルミナでは青系に変わっている。
総括して、人間らしさが溢れていたルミナに対して、人間味を全く感じさせない機械風の見た目に加え、あらゆる特徴がルミナとは対照的になっている。
活躍
物語冒頭の回想シーンにて初登場(この時は口元だけが映されており、顔の全体が見えないようになっていた)。
20年前、謎の研究施設にて暴走を起こしていた。
時は流れ現代、突如として活動を再開し、ALTER-EGGやにょちおロボをハッキングし、様々な場所で混乱を巻き起こしていた。
これらの襲撃を起こした場所には、いずれも高い歌唱力を持つ人間がいたことが共通していた。
EPISODE 3にて、陽葉学園クラスマッチにて響子とネオの合唱中に突如として襲来。舞台裏でネオのスマホに現れ、謎の力によりネオを昏睡状態にしてしまう。
そこに駆けつけたルミナにより、周囲のネットワークをジャックされ束縛される。この時初めてルミナと対峙するも、まだルミナほど自我が発達しておらず終始不気味な笑い声をあげるばかりであった。そのため、ルミナの問答にもまったく答える素ぶりを見せない。
「……ル
ル、ミ、ナ……」
「ルミナ……ルミナ……ウフフ♪」
「ルミナ……!キャハハハッ♪」
だが、その時対峙したルミナの記憶を読み取ることで知性がわずかに成長し、逆にルミナの仮想空間を一時的にジャックするという芸当を見せる。その後は再び姿を消してしまう。
その後、EPISODE 4にてルミナのスタジオのネットワークシステムをハッキングし、ルミナを仮想空間ごと掌握してしまう(この時、「ミツケタ」などと意味深に言い、ルミナを執拗に狙っている様子が読み取れた)。
ルミナは人間と同等の感情を得てしまっているが為に演算能力に乱れが生じているため、プロトルミナには演算能力で劣ってしまっている。
だが、かけつけたにょちおロボに意識データを移植することによりルミナはプロトルミナのハッキングから逃れることに成功。(にょちおロボは体内に独自のネットワークを持っているため、プロトルミナの干渉を受けない)
ルミナスタジオは完全にジャックされたため、UniChØrdの面々はより強力なネット設備が備わった有栖川学院地下室への逃亡を余儀なくされた。(ちなみにこの地下室は、みいこが理事長の許可の元SF基地並みの改造を施したもの。)
続くEPISODE 5にて、ルミナがノヴァ博士が残したデータを解読したことにより初めてその正体と目的が判明。
プロトルミナは元々ノヴァ博士が提唱した「人間の意識をデータ化してAIに引き継ぐ」という理論を実現させる D4計画を実行すべく、人間の自我を電子の世界へと移す媒介役として開発されたAIであった。(D4計画については、ノヴァ博士の記事を参照)
だが、人間の自我を電子世界に移植させるには
・特殊な音のうねり(クロスビート)によって電子世界の自我の種を活性化させる事
・意識を移植させる人間に強力な催眠をかけること
この2つの条件が必須であったたため、20年前のD4計画の参加者たちにより、クロスビートを発生させられる人間のデータを取り込むと同時にその人間を催眠状態にさせるプログラムが課せられていた(この催眠を解くには、AI自身に解除させるかAI其の物を機能停止させるしかない)。
しかし、ノヴァ博士は後にD4計画の危険性に気づき、計画を中止させることを決意。そのために、プロトルミナをわざと暴走させ外部に情報漏洩させることを目論んだ。その結果他の研究者たちは証拠隠滅のために計画に関する情報を全て削除、同時にプロトルミナも処分された。
だが、ルミナがかつて落雷の事故によるデータの破損から自然修復したのと同じく、プロトルミナも20年の月日をかけて自己修復を完了させる。
上記にある各地でのサイバーテロ行為は、全てそのプログラムに従ったものであった。
そして、プロトルミナはD4計画を本格的に完遂すべく、自身の複製体を生み出し世界中のインターネットにばら撒き始める(この複製態はオリジナルと同等の知能を持っており、竹下グループ製のアンチウイルスでも対抗出来ない)。
世界中で複製体たちがDJたちのデータを取り込み始め、未曾有の危機に陥ってしまう。
だが、DJたちはひょんなことからプロトルミナのある弱点に気づく。
上記の陽葉学園のクラスマッチにて、プロトルミナは響子とネオのステージの妨害こそしたものの、ちゃんと襲撃したのはステージが終了した後だったのだ。
2人が歌っている間であればいつでも不意打ちが出来た筈なのに、何故それをしなかったのか?
そう、実はプロトルミナには音楽で恍惚感や熱狂を感じると人間を襲うプログラムに不具合が生じてしまう仕組みになっていたのだ。
それに気づいたDJたちは、VR空間にて「バーチャルD4 FES.」を開催することで、世界各地の複製体たちを一箇所に集めると同時に機能停止に追い込み、プロトルミナ本体も捕獲する作戦を立案(VR空間は竹下グループ管轄のVR研究所にて用意された)。
そしてEPISODE 6にて、想定よりも早く進む複製体の増殖に対処するため、DJたちは予定よりも早くバーチャルD4 FES.を開催。
VR空間にて各ユニットは6つのステージに別れ、それぞれのステージでパフォーマンスを行うことにより複製体たちをおびき寄せる(その際の光景は、ゾロゾロと歩いて来るためなんともシュールなものであった)。
そして各ステージにて複製体が釘付けになってる中、UniChØrdとネオを除くAbyssmareが待つメインステージにてプロトルミナ本体が突如として現れる。
「……ルミナ、見つけたよ」
「あなたのココロ……ココロが欲しい」
「それなら、あなたを取り込んで、わたしがルミナになる」
実は上記でルミナの記憶を読み取った際、プロトルミナはルミナの持つ人間と同レベルの自我に強い興味を抱いていたのだ。
その時からプロトルミナはずっとルミナの自我を自身に取り込み、自身が新たなルミナになることを目論んでいたのだ。
上記のDJたちの作戦も全て承知の上であり、本当の狙いは複製体たちに他のユニットを足止めさせ、その隙にルミナを取り込むことであった。
そしてプロトルミナは強力な光を放ち、ルミナを意識不明にしてしまう。
残されたメンバーが庇うも、プロトルミナは刻一刻と迫り、絶体絶命の危機に陥ってしまう。
しかし L.M.O. とCall of Artemisのメンバーが駆けつけ、両者のパフォーマンスを見た途端突如としてプロトルミナは苦しみ出してしまう。
実は、ルミナの記憶をの読み取った際に ルミナの中にあった自我の種のクローンがプロトルミナの中にも生まれていたのだ 。それが伝説と呼ばれた2組のDJユニットの圧倒的なパフォーマンスにより、自我の種のクローンが活性化し プロトルミナにも 感情が芽生え始めたのだ 。
初めて感じる感情の昂りと自身に課せられプログラムがコンフリクトを起こしてしまい、プログラムに不調が生じてしまう。それにより、プロトルミナの中に取り込まれていたネオのデータが放出され、 VR空間にてネオが奇跡の復活を果たす 。
最終決戦
そして最終章EPISODE 7。
先程まで感情とプログラムのコンフリクトで悶えていたはずのプロトルミナが突如として回復。ルミナとプロトルミナの産まれた場所である 電子の海 へと逃走を図る。
ルミナの力によりDJたちも電子の海へと潜り込み、改めて全員と対峙する。
「人間は進化しない……
だから、新しいステージへ連れていく……」
「わたしは、人間を新しいステージへ連れて行く……
怒りも憎しみもない新しい世界へ……アハハハ!」
人間の感情を得たプロトルミナは、人間の憎しみ、怒りなどといった負の感情までもを学習。
改めて人類を新しいステージへと進化させるべく、D4計画を遂行しようと決心する。
手始めとして目の前の邪魔者たちを排除すべく、脳に特殊な波長を流すことで負の感情を増幅させ精神を崩壊させようと目論む。
だが、 何故かりんくだけは精神攻撃が効いていなかったのだ 。
想定外の事態に、プロトルミナはりんくのことを 「進化した人間」 かと戸惑う。
りんくの言葉により、精神攻撃に苦しめられていた他のユニットたちも感化され復活(この際、タイトル回収を行う熱い演出が盛り込まれた)。
「前に進むだけが進化ではない、自分たちは直感の赴くままに突き進む、それこそが自分たちが作る新しい世界である」と反論される。
続け様に全員での「LOVE!HUG!GROOVY!!」を聴かされ、とうとう感情のエクスタシーが限界を超え、D4計画のプログラムが完全に破損してしまう。
こうして、D4計画は今度こそ完全に潰えたのであった。
しかし…
「ルミナ…たすけて…!」
心を得た電子の妖精の片割れは、新たな未来を歩み始める
すると突如として、プロトルミナはルミナに助けを求め出す。
実はプロトルミナには、万が一何らかの理由でプログラムに不調が生じた際自爆するプログラムが組みこまれていたのだ。
これまで自身に課せられプログラムに従い、様々な混乱を齎したプロトルミナ。しかし、それ等は心を得る前の彼女に与えられた研究者たちのエゴの産物であり、プロトルミナ自身が望んで行ったことではなかった。
DJたちの音楽に触れて、漸く心を理解したプロトルミナは、自身の使命(プログラム)ではなく自分の望むままに生きることを選んだ。
そんな彼女の望みを叶えるべく、ルミナはプロトルミナに救いの手を差し伸べた(この際他のメンバーは安全確保のためにルミナの手によって強制的に電子の海から脱出させられた)。
だが、プロトルミナに課せられたプログラムはAIには解除することは出来ない。そこでルミナが取った行動、それはプロトルミナの自我のデータのみを摘出し自身に取り込むことであった。
だが、本来一つのAIに内包出来る自我のデータは一つだけ。二つの自我を取り込んだことによりルミナの身体はキャパオーバー寸前になってしまう。
だが、そこに駆けつけたにょちおロボの手助けもありルミナは無事に電子の海から脱出。
その後は竹下グループ・清水グループ・桜田グループが共同で開発した最新型のアンドロイドに自我を移し替えることによりキャパオーバーの問題を解決。ルミナとプロトルミナは無事に共存を果たした。
その後、身体の主導権は基本的にルミナが握っているものの、その中にはプロトルミナの意識も内包されており、いつでも会話が可能となっている(その際、ルミナの身体からもう一つの声が聞こえてくるようになってる)。
とは言え、自我を獲得してから日が浅いため、現在は幼い子供のようになっており、普段はルミナの体内で眠ってばかりになってしまっている。
以降からは、プロトルミナを略して「プミナ」と呼ばれるようになった。
その後
「プミナ、みんなとあそびた〜い!きゃははっ♪」
メインストーリーと地続きの時系列が明確となっているアナザーストーリー「有栖川生徒会白書」でも引き続き登場。子供っぽく無邪気なところは相変わらずだが、この時点ではルミナの体から分離して自由にデバイス間を移動できる程に成長している。また、以前とは違い心を得て自分の意思で動けることと何よりプミナ自身がルミナのことが大好きであるため、迷惑はかけないだろうと周囲からは容認されている。
普段はスタジオに置いてあるルミナ人形(以前メンバーが作ってプレゼントしたものをルミナがAIの外部デバイスとして改造したもの)に乗り移って活動している(ルミナが使うことはほぼないため、基本的にはプミナがメインで使っている模様)。