ヘベレケ博士は、『メダロット』シリーズの登場人物である。
アニメでの声優は田村連。
概要
『メダロット』のシリーズを通しての悪役。シリーズによって性格や立ち位置、目的が大きく異なる。
メダロット博士ことアキハバラ・アトムの学友でライバルでメダロット工学の天才科学者、
ロボロボ団の首領、もしくは黒幕であるということは共通している。
また電球のようなものがついたヘルメット、背中にロボットアームがついたカバンのようなものを背負った小柄な白衣の老人であることも共通。
漫画版
ベルゼルガのラストとともに行動をとるロボロボ団の首領として登場。
イッキ編の「2」と「3」に登場する。
しかし、「2」の初登場シーンの台詞から察するにヒカル編の「1」からすでにロボロボ団と関係を持っていたことが窺える。ただし、「以前の連中は勝手に暴走した挙句、あのざまだった」とタイフーンを嘲笑っており、魔の十日間は彼の意志ではなかった様だ。
人とメダロットの信頼関係を重視するメダロット博士の考えを「甘い」と一蹴し、人とメダロットが根本的に違う知的生命体である以上、いずれ覇を争う事態になる事を危惧。メダロットの自由意思を奪い、完全な機械としてみる事で一種の共存関係を得るべきと考えるリアリスト。
メダフォース状態を強制的に発動する「メダリアシステム」やメダルの自由意思を奪い、暴走状態に陥れるシステムを開発しており、それらも自身の理想実現のために発明したと思われる(魔の十日間の暴走事件もこれらの技術を悪用された結果だと思われる)。
ある「真実」を世界に公表しようと考えているが、メダロット博士からは猛反発を受けている。これはメダロット達の始祖であるマザーメダロット達は自らの「種の繁栄」の為に外宇宙から地球にやってきた存在であり、文字通り「外宇宙からの侵略兵器」であるという仮説である(10人中3人の学者はこの説を支持している)。当然、この様な事が世界中に発表されればヘベレケの賛同者が現れるのは必須である(事実メダロット社などにも彼の同志が存在し微妙な嫌がらせを行ったりしている)。
2編で行方不明となるが3編終盤で再登場する。
アニメ版
ロボロボ団の裏の首領。師匠である節原博士にその悪心が見抜かれ破門されたことを恨み、正式な弟子であるメダロット博士の行動を妨害するとともに、古代兵器の復活や世界中のメダロットを暴走させコントロールする技術を研究するなど、さまざまな悪事に手を染めていた。
レアメダル(オリジナルメダル)であるイッキのメタビーに目をつけ、ロボロボ団員をけしかけたり、ロボトル大会で優勝候補のヴィクトルを買収したり、メダロット協会を乗っ取るなど、スケールが大きい。
世界征服を目的に活動しているが、実は人間ではなくメダロットによる世界統治(人間が生まれる以前に存在した、メダロットだけが暮らす社会の再現)を目的としており、ロボロボ団もそのためのコマだったことを明かす(彼曰く、「世界なんぞ征服したが最後、全人類数百億の面倒を見る事になる。そんなのはごめんだ」との事)。
ヘベレケのプリミティベビーがイッキ達に敗れたことで、友人でありメダロ人の末裔であったマイケルがメダロットの旧世界を望んだのは私だけだったと諦め、ヘベレケの前を去ると、彼も目的を失う。
最後は恩師である節原教授に誘われる形で、宇宙人の円盤に招待され姿を消す。
影武者として自身の記憶を埋め込んだメダルを開発し、更に自身そっくりに設計したメダロットに演じさせていた。アニメでは古代文明遺跡から発掘したメダルをクローニングし、コピーしたメダルが流通しているが、彼は一から独自設計しており、その高い技術力が窺える。
更に節原教授が自身が纏めたメダル理論の危険性を危惧し、破棄を試みた際には「お止め下さい。この研究を破棄したら人類全体の損失です」と必死に訴えて、破棄を辞めさせた。
本心はともかく、彼はアニメ世界でのメダロット文明を守った功労者でもある。
ゲーム版
メダロット2以降に登場。漫画版/アニメ版のようなロボロボ団の首領ではなく、あくまで技術的な協力者兼スポンサーとしてロボロボ団と行動している。表向きはメダロット界の権威であり、メダロット博士と並ぶ有名人であるが、裏では密かに古代兵器の発掘や、メダロットを暴走させ遠隔操作せ操れるようにするオイルの製造、メダルのリミッターを解除する研究を行っていた。
メダロット「2」
自身の技術力を世界に知らしめ、ギャルにモテモテになりたいという理由で、古代兵器フユーンを復活させて町を襲撃する。しかし、これをイッキ達の活躍によって阻止されると、今度はメダロッ島を占拠してイッキを呼び込み、リミッターを解除したゴッドエンペラーを繰り出す。しかし、ゴッドエンペラーはコントロールを受け付けずに暴走し手に負えなくなり敗北。最終的に爆薬で自爆を試みるが、これが不発であり、セレクト隊に逮捕される。
ちなみにゴッドエンペラーの暴走は彼の研究を手伝っていたメダロット社のスパイである白衣(イッキにミニハンドル等をくれた人物)が最終決戦に相応しくなるようにゴッドエンペラーに「細工」をしたことが原因であり、もしかしたら彼の制御システムは完全だったのかもしれない。
メダロット「3」
その優秀さから一時的に釈放され、スピリットと戦うために月面にて天領イッキに協力する。超巨大メダロッチを開発しており、一度に多数のメダロットを一斉転送する事を可能とした。尤も味方のメダロットまで転送されてしまうため、意味があるのかとツッコまれているが……。
メダロット「4」
彼の弟子だったオロチが事件を起こしたため、事件解決のため一時的に釈放される。オロチはもともと善人であったが、息子が事故にあった際、息子のメダロットが身代わりになって命を落としたことで、メダロットが人間に危害が及ぶのを見過ごせないようプログラムされていることに疑問を抱く、彼はこのメダロット三原則の解析のために権威であるヘベレケに弟子入りしたのだが、研究を進めていくうちにヘベレケの世界征服思想に染まったと話している。
この際の発言からヘベレケはイッキ達の実力や有り方を高く評価している事が窺える為、イッキ達からも驚かれた。
メダロット「DS」
自分の技術力を世界に知らしめる・ギャルにモテたいために世界征服を目論むという描写はなくなり、漫画版/アニメ版に近い悪役となっている。機械/メダロットが人類を管理するのが世界を存続させる上で相応しいという考えに至っており、戦争を引き起こそうと画策している。一転してギャグ無しのシリアスキャラと化している。
メダロット「7」
DSをベースにDSとはまた異なるシリアスな悪役として描かれている。
メダロット「S」
今作においても登場。上記の作品とはパラレル設定だがロボロボ団と手を組んでいるという設定は変わらない。
性格などは2をベースにしているようで、
世界征服の目的に「ギャルにモテモテになりたい」が入っている。
また、『S』自体が2などのゲーム版設定を前提としているようで、イッキとは互いを知っている旨の発言をする。
第一章のストーリー終盤では(本作独自の設定で)衝撃の事実が判明する。