概要
メダロットSの主人公メダロットとなるKXK型。
KBT型とKWG型の長所を融合したカブクワ型メダロット。それを示すかのようにオッドアイが大きな特徴となっている。
KWG型のような白、青、黒のカラーで構成されたスタイリッシュで近未来的なデザインで、腕パーツは左右で肩と籠手部分のデザインが異なっており、右腕は肩が銃口のようになっていて籠手部分がビーム砲、左腕は肩がソードのように鋭角的で籠手部分にハサミ状の武装がついている。また、頭部パーツは正面から見た際、斜め下に伸びる胸のパーツと後頭部に向かって左右に伸びた頭部のツノをあわせて『X(クロス)』のシルエットに見えるようになっている。
双方の長所を取り入れたハイブリッド機のコンセプトの下、格闘も射撃も安定してこなせるバランスの良さを売りとした機体である。
機体概要
パーツ部位 | パーツ名称 | 性能・タイプ |
---|---|---|
頭部パーツ | チャージコルネ | 『フルチャージ』装甲を消費してチャージゲージをフルチャージする。 |
右腕パーツ | ビートルガン | 『チャージバスター』ゲージを10消費して威力を「現在のゲージ値×ランクに応じた%数」分上昇させる射撃攻撃 |
左腕パーツ | スタッグソード | 『チャージブレード』ゲージを10消費して威力を「現在のゲージ値×ランクに応じた%数」分上昇させる格闘攻撃 |
脚部パーツ | ハイブリッダー | 二脚タイプ。許容Hv数2。脚部特性『ガッツ』 |
メダロットSでの活躍
主人公である大隅アラセのパートナー。『ゼロメダル』という変わったメダルが使用されており、愛称はクロス。CV.は杉田智和。
本来は輝夜ヒサキのメダロットとして活動するようインプットされていたが、土壇場でアラセに譲渡されたためアラセの指示に従うようになる。
ゼロメダルは執事のような性格で一人称は「ワタクシ」、言葉遣いに気品があるが、一方で思ったことは包み隠さず口にするため、慇懃無礼のように聞こえることもある。
イマイチ自分に自信のないアラセに対して苦言を呈することも多い。
アラセや他の人は「○○様」と呼ぶがヒサキのことだけは「お嬢様」と呼んでいる。
アラセとロボトルを共に重ねていくにつれ、強敵と戦う楽しさを知り、段々とアラセをメダロッターとして認めていくようになる。
アラセが自信の無い事を言ったり、ちょっぴり調子に乗ればツッコミを入れ、時には冗談で辛辣なセリフをこぼして、アラセにツッコまれる。
そんな漫才のようなやり取りをしつつも、互いに信頼する良い凸凹コンビな関係を築いていく。
性能
ゲームでは初期に手に入れることができるメダロット。そのためレアリティは全パーツ☆1。
そのままでは力不足が否めないものの、ランクアップとレベルアップを重ねることで真価を発揮する大器晩成型。
ストーリーでロボトルを繰り返すと、ミッション報酬でパーツ一式が貰えるため、☆3までならランクアップのために無理に研究データを使用する必要はない。
特に使い勝手の良いのは脚部で、Hvパーツの許容数が2でありながら全体的にステータスの水準が高い(特に充冷)為優先的にランクアップとレベルアップを施したい。
また、頭部のフルチャージは現状ではHv特性が無いフルチャージのパーツの為希少。メダフォースも戦術に組み込む場合は此方も育てておきたい所。
さらに両腕の「チャージバスター」及び「チャージブレード」は使用時にMFを消費する代わりに現在のMFに比例して威力が跳ね上がる特性を持つため、開幕でフルチャージをしてから攻撃に移るのが基本戦術となる。
総評するとこれまでのシリーズのKBT型やKWG型と比べると、とてもピーキーな性能となっており、気軽に扱える機体では無い。この機体特有の弱点としてハンマーやミサイル等の全体攻撃と、Hvパーツを二つも装備しているがゆえに重力属性の攻撃に弱いことが挙げられる。
本作の主要なモブ雑魚がよりによってハンマー攻撃を得意とするブリキシリーズであるため、意気込んでロボトルをした矢先、いかにも弱そうなブリキ人形にあっけなく撲殺されるクロスというシュールな光景が繰り広げられる事が多かったため、クロスメサイア=弱いというイメージを持ってしまったメダロッターも多い。(☆1なのでガチャのパーツより育成も大変)
またメダロットSでは状態異常攻撃(ある程度の時間防御や回避が不能となるデスロック等を始め、動きを止めるサンダーやフリーズ等)が強力な為やや見劣りする点も否めず。
とはいえ優秀な脚部や、癖が強いが開幕チャージゲージMAXにできる頭部だけを使い、左右の腕を他のパーツに換装する等の応用が利く。ゼロメダルが「しゃげき」「かくとう」両方の熟練度を備えているため、脚部の性能を生かして腕だけを射撃、あるいは格闘にしてカブト、クワガタ風の戦闘スタイルを確立させる事も可能。頭パーツも、チャージゲージが1ターン目で最大にできるとメダフォースやゲージ依存の装備を最大限発揮できる為、戦略の幅が広がる。
ある意味『メダロット』というゲームのカスタマイズの醍醐味を体現したかのような機体に仕上がっている。
アップデートにより脚部特性が実装され、クロスメサイアの脚部に「ガッツ」という脚部特性がついた。チャージゲージが最大のときに脚部の射撃、格闘防御が上昇する。
両腕をハイパーレーザーやゴーストなど他のパーツに換装することでさらなる攻撃性能を発揮することも可能。
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以下ネタバレ
カブクワ型の真相
物語が進むとクロスの同型機やその製造工場に遭遇することとなり、なんとロボロボ団がけしかけて来たりもする。
それもその筈、クロスを作ったおじさまこそが、そのロボロボ団の親玉だったからである。
バランスに定評のあるKBT型やKWG型を元にしてる割にはオートでやると犬死にしかねないピーキー過ぎる性能や、まるで自爆特攻しろと言わんばかりのパーツ構成も、暴走して手に負えなくなった凶悪兵器の生みの親である彼が作ったとなれば納得がいく。
元々は地下遺跡で見つかったゼロメダルの為に開発されたメダロットなのだが、ロボロボ団員がけしかけられる位に量産出来てる辺り、生産コストが割と安い使い捨てWEA型とも言えるのかもしれない。
実際、WEA型のハイパーレーザーやDVL型のゴースト格闘など、ロボロボ団のBOSS機体との親和性はかなり高く、これらの腕パーツへの換装によって真価を発揮するように出来ている点を鑑みると、本来はデスビーム等の運用を前提とした機体で、純正での腕パーツはあくまでもリミッターとして機能する様に設定されている可能性もある。
ちなみに敵側が繰り出すクロスメサイアはゼロメダルを搭載しているが、シナリオでは「ギ...ギ...」という片言しか喋っていないことを考えるとコピーメダルか、あるいは人格を制限されているのかもしれない。
ちなみに、漫画版メダロット・ヒカル編では、ロボロボ団がロクショウのスラフシステムとメタビーの頑丈さを目につけ、2体のパーツを手に入れて合体させようと企んでいた。
その時の完成予想図の仮称が『融合型究極メダロット ロボロボ団バージョン バトル=コングロマリットMkⅢ』である。
ある意味、この時の構想が数年の時を経て実現したと思える。