マツモト14号
まつもとじゅうよんごう
マツモト14号とは「ロボジョックス」に登場する、主役巨大ロボットである。
近未来の荒廃した地球を支配する、二大勢力の片方「共和国(コモン・マーケット)」側のロボットで、マツモトシリーズの最新鋭機。
設計・開発は、日系人のマツモト博士。
身長は36m。
コックピットは頭部(首は無く胴体部に埋設されているため、正確には頭部ではないが)。
パイロットこと、搭乗者である「ジョックス」は、頭部ハッチから内部のコックピットに乗り込む。内部では特殊スーツを着込み、内部に接続される。いわゆる「マスタースレーブ」方式で、ジョックスの動きをトレースする事で、ロボットを動かすのだ。
- 武装
105ミリAA/ARガン:両肩に搭載した実体弾。
腕部ロケット弾:右腕のウェポンポッドに内蔵したロケット弾。
対レーザー反射鏡:右腕甲部に内蔵。展開して敵ロボット・ボバレフスキーが放った赤色レーザーを反射させた。機体に負担をかけるのか、使用後は腕部が損傷していた。
緑色レーザー砲:両脇に搭載した、緑色の細いレーザー光線砲。ピンポイントで狙いを付けられる。
ワイヤーカッター:左腕部に内蔵した、切断用ワイヤー。敵ロボットの腕に巻きつけ、動かす事で切断する。ボバレフスキーの右腕を切断した。
目くらまし装置:胸部に搭載。マグネシウムを用い、強烈な閃光を放って敵の視界を90秒間だけ効かなくさせる。
指バーナー:指に内蔵したバーナー。超接近戦で、敵ロボットのボディを焼き切る。
- 変形機能
マツモト14号は、変形機能を有する。そのため、ロボット形態を含めれば、三形態を有する事になる。
ロボット形態:基本形体。ロボット同士の戦いでは、まずこの形態で戦う。遠距離では火器を用いての射撃・砲撃戦を、近距離では火器を封じて格闘戦を行う。
飛行形態:胸部を上方へ向け、手足を固定。足部分から小さな翼を展開させる事で、飛行形態に変形。背中からのロケット噴射で飛行する事ができる。飛行機と言うよりロケットに近い。成層圏まで飛行する事が可能だが、ボバレフスキーにより撃ち落されてしまった。
タンク形態:脚部を破損し、歩行不可能になったためにとった形態。尻餅をついた体勢を取り、両足を変形。両足のふくらはぎに内蔵されたクローラーを展開する事で、戦車に上半身を乗せたような形態となる。クローラーで高速移動しつつ、砲撃するが……。
搭乗するジョックスは、アキレス。
なお、共和国のジョックスはギリシャ神話の英雄の名前を付けているようで、アキレスの前のジョックスの名は「ヘラクレス」だった。
コクピットの操作パネルには目印として、マツモト博士手製の折り紙作品が貼り付けてある(折り鶴の隣にあるスイッチで飛行形態に変形、等)。
前回の戦いで、共和国側のジョックス・ヘラクレスを圧倒した、連邦側のボバレフスキー42号と、そのジョックスのアレギサンダー。
アキレスは最新鋭機のマツモト14号に乗り、今回の戦いに挑む。
当初はロケット弾や、レーザーによる火器の応酬が行われる。
ボバレフスキーからの赤色レーザーを、反射鏡で反射。こちらも緑色レーザーでボバレフスキーの急所を狙うも、その対策が為されていたため、攻撃は無効化。
互いに火器使用禁止の接近戦の距離に接近し、格闘戦を行うが、敵のパワーの前に叩きのめされ、倒される。ヘラクレス同様に踏みつぶされそうになるアキレスだが、寸前で目を覚まし、マツモト14号の指に内蔵されたバーナーをボバレフスキーの足に食らわせ、逆に転倒させた。
が、転倒した際に、ボバレフスキーの右腕に内蔵したロケットパンチが点火。観客席に向かい発射されてしまった。
それを防ごうと、マツモト14号を立ち上がらせて自身が盾になるアキレス。しかし勢いは止まらず、機体ごと観客席に倒れ、多数の死傷者が出てしまった。
審判たちの協議により、再試合が決定。アキレスは出場を拒むが、女戦士アシーナが無断で代わりに搭乗し、再戦。
そして、共和国内にスパイが存在し、マツモトシリーズの技術や対抗策の情報を流していた事が判明。
ボバレフスキーは下半身を四本足のユニットに換装し、再戦に挑む。
アシーナはマツモト14号のワイヤーカッターで、ボバレフスキーの右腕を切断するが、それでも圧倒される。
アキレスが途中で、自身が決着を付けると、乗り換える。そしてマツモト14号を飛行形態に変形させ、空に舞い上がる。
大気圏外にまで飛ぶマツモト14号。しかしアレギサンダーもボバレフスキーを同様に飛行させ、追って来た。
発射したミサイルで、マツモト14号を墜落させるボバレフスキー。元の場所に墜落したマツモト14号は、足を破損し立ち上がれないため、タンク形態に変形し、移動しつつ砲撃する。
だが、ボバレフスキーはマツモト14号をひっくり返し、股間部から大型チェーンソーを展開。コックピットを直接攻撃し、破壊する。
アキレスはマツモト14号から降り、迫ってくるボバレフスキーから逃走。
切断されていたボバレフスキーの腕を操作し、そのロケットパンチを発射させ、ボバレフスキーに直撃させて破壊するのだった。