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概要

大阪市に本社を置くデジタルフォントと関連するソフトウェア製品のメーカー。日本国内のフォント市場でトップシェアを誇り、モダンゴシックの雄「新ゴ」をはじめ、「リュウミン」など多数のフォントファミリーを擁するほか、他社フォントを含めた「フォントパック」、サブスクリプションサービス「Morisawa Fonts」(旧MORISAWA PASSPORT)として販売している。

ヒラギノ」「游ゴシック体」をデザインした字游工房を傘下に入れている。同根企業にしてかつてのライバル写研とも提携関係にあり、2024年10月15日に写研フォントがモリサワのサービスに組み込まれ、提供が開始された。

歴史

モリサワ創業者の森澤信夫は、写研創業者の石井茂吉と共同で写植機の開発に取り組んだ人物であったが、事業化にあたり考え方の違いにより別々に事業を起こすことになった(だが、両者の提携関係は戦後まで続く)。写研フォントの優美なデザインに対し、モリサワは文字幅の異なるアルファベットを自動送りする欧文写植機「MC型」、テレビテロップ専用写真植字機「MD-T型」など独創的な機構を続々と開発することに定評があり、「書体の写研、機械のモリサワ」と呼ばれていたという。「MC型」などモリサワの写植機は世界各国に輸出された。

だが1980年代、写研の切り開いた電算写植の時代に取り残されたモリサワは、ドイツのライノタイプの技術を導入する道を選ぶ。このことが外部技術の導入に寛容な社風を育み、後のAdobeとの提携に繋がった。自社独自システムに絶対的な自信を抱いていたためDTP化を拒絶した写研に対し、モリサワは自社のフォントをAdobeに提供する道を選んだ。

1990年代後半、MacによるDTPが急速に台頭。新ゴに代表されるモリサワフォントがゴナなどの写研フォントを瞬く間に駆逐していった。

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