概要
藤本ひとみによるライトノベル。1989年から1993年にかけて、集英社コバルト文庫から刊行された。未完。通称は「銀バラ」。イラストはしもがやぴくす&みらい戻が担当した。
同作者の『まんが家マリナ・シリーズ』『花織高校シリーズ』『新花織高校恋愛サスペンス』と同世界で書かれている。
2013年4月より、加筆およびイラストを一新してエンターブレインより『夢美と銀の薔薇騎士団』として復刊(リメイク版の刊行)が開始された。それに伴い、幻となっていた新刊が予告から20年を経て初めて出版された。
主な登場人物
佐藤夢美(さとうゆめみ)
主人公。母を亡くして以来、双子の弟達と父の面倒をみている。高校2年生。家事全般を得意としている。「三宇宙四聖霊の聖物」の一つ、「月光のピアス」が耳に刺さり、取れなくなったことからこの物語は始まる。
鈴影聖樹(すずかげせいじゅ)
フルネームは、聖樹・レオンハルト・ローゼンハイム・ミカエリス・鈴影。
日本の高校に通う高校3年生。元サッカー部部長。ドイツの名門ミカエリス家の当主にして、秘密結社「銀の薔薇騎士団」総帥。
高天宏(たかま ひろし)
夢美の隣の家に住む幼馴染。現サッカー部部長の高校2年生、鈴影の部活の後輩。
月光のピアスの呪いにより「銀色の狼」へと変身してしまう。夢美に思いを寄せている。
光坂亜輝(こうさか あき)
月光のピアスの呪いにより「猫」へと変身してしまう。夢美を慕っている。
冷泉寺貴緒(れいせんじ たかお)
鈴影の幼馴染の高校2年生。冷泉寺財閥の令嬢にして才媛。実力テストで500点満点を叩きだす学年ナンバーワンの成績をほこる。細身で長身の美人。冷静沈着で理性的。
月光のピアスの呪いにより「純白の鷹」へと変身してしまう。長く鈴影のことを想っている。
用語
三宇宙四聖霊の聖物
月光のピアス・星影のブレス・太陽のリング・サラマンドラの聖冠・オンディーヌの聖衣・風のシルフの聖十字・土のグノームの聖剣の計7つ。
貴女(ダァム)
秘密結社「銀の薔薇騎士団」の騎士(団員のこと)に霊感を与え、騎士に崇拝される騎士団の象徴たる少女のこと。尚、現実社会では騎士が終生、愛と忠誠を捧げる淑女のこと。または女性騎士(Dame knightの女性形)を指す。