概要
1996年12月10日生まれ、デンマークの自転車競技選手
経歴
かつては水産加工場で働いていたが次第にログリッチを押し退けチームのステージレースの総合エースへ台頭する。
2021年にツール・ド・フランス初出場。タデイ・ポガチャル(UAEチームエミレーツ)から5分20秒差をつけられてしまうも初出場で総合2位という素晴らしい成績を残した。
2022年もツールに出場。第7ステージでは残り700メートルの未舗装急勾配区間で逃げに追いつきポガチャルとステージを争うが惜しくも敗れてしまう。しかし第11ステージのガリビエ峠でポガチャルを追い詰め、最後のグラノン峠でポガチャルを引き離してツールドフランス初のステージ優勝。総合でも首位に立ち自身初のマイヨ・ジョーヌを獲得する。第17ステージでもポガチャルとステージを争うが僅差でステージ優勝を逃す。第18ステージではスパンデル峠の下りで落車したポガチャルを待ち、スポーツマンシップを見せる。最後のオタカム峠では前待ちしていたワウトファンアールトの引きでポガチャルからさらに1分以上離してステージ2勝目。最終日前日の個人タイムトライアルでは2年前にポガチャルに逆転総合優勝を許したログリッチの無念を晴らすような走りでポガチャルのタイムを上回ってフィニッシュ。最終的にはポガチャルと2分43秒の差でツールドフランス総合優勝を確定させる。これが自身にとってもチームにとっても初となるツールドフランス総合優勝であった。また、この大会で山岳賞も獲得しており、総合と合わせて2つの特別賞ジャージを獲得している。
2023年は大会連覇を目指しゼッケン1をつけてツールに出場。今大会のステージ勝利は第16ステージの個人タイムトライアルの1勝のみであったがポガチャルのタイムを1分38秒上回ってステージ優勝を飾る。翌日の第17ステージではポガチャルがロズ峠で遅れ両者のタイム差は7分35秒差まで広がる。第20ステージではポガチャルにステージ優勝を許すも最終的には7分29秒差をつけて大会連覇を達成。チーム総合でもユンボ・ヴィスマがトップだった。また、この年はジロでログリッチが、ブエルタでクスが総合優勝を飾り、史上初の快挙となる同一チームが1シーズンでのグランツール全てでの総合優勝を果たす。
ヴィスマ・リースアバイクへチーム名を変更した2024年も3連覇を狙うが前のレースで命が危ぶまれるほどの落車でケガを負い、出場が厳しいのではと思われたものの何とか間に合いツールに出場。第11ステージでステージ勝利を挙げるも落車が影響したかポガチャルに6分17秒の差をつけられ総合2位。大会3連覇とはならなかった。