ロロ(ルドラの秘宝)
ろろ
次期ルドラに子供を捧げて復活させようと企む邪教団「ルドラ教団」の計画に巻き込まれてさらわれた子供の1人。サーレント一行は、本人の目的であるラゴウ石研究の傍ら、住民きっての頼みで子供たちを奪還するのだが、1人だけ様子のおかしい子供が居た。周囲の子供と比べて妙に落ち着いていることもあったが、何より記憶喪失だった。帰る場所も身よりもわからないわけで、記憶を取り戻す為にひとまずパーティに同行することになる。
しかし、彼が只者ではないことは、その数日後にわかることになる。一旦別れたサーレントが爬虫類のルドラに殺され、別の人間の肉体を使って現世に復活した時のこと。仲間からは当然、サーレントのわけがないと信用されておらず、予言者ソロンの説得でかろうじて襲われずに済んでいる状況だったが、ロロは一発でサーレントだと見抜いたのである。予言者ソロンでさえ見抜けなかったことをやってのけた為、サーレントの偽者疑惑は一気に晴れることになったが、こんなことが出来るのは彼がダナン神族のためである。ダナンは神に最も近い種族であり、その能力として「人の魂を直接見る」というものがある。つまりダナンにとっては当たり前にできることをやっただけなのだが、サーレントにとっては天の助けだった。また、サーレントの研究対象であるラゴウ石に書かれた古代文字もダナンの能力で生まれつき読むことができた。旅を進めれば進めるほど、サーレントの章における重要な立ち位置を固めるようになる。
旅を進めるうち、故郷である前世の隠れ里に到着するが、結局彼の記憶は戻らなかった。しかし、長老にどうするかを訊かれた時「サーレントと一緒に行く」という道を選んでいる。この時、子供ではなく1人のダナンとして行動するよう教えられ、以後、サーレントのような立派な言霊師になりたいと望むようになる。なお、ダナンは長命ゆえに子宝にめぐまれない種族であり、住民からは大事にしてくれと言われている。