概要
スー族に伝わるサンダーバードの別名。ワウケオンと呼ばれる事もある。
各氏族によって伝承の内容が異なっているので注意が必要だが、一説には嘴と蹴爪だけの姿をしているとされている所もあるらしい。
ダコタ族の伝承ではこの鳥が羽ばたく事で雷が発生するとされ、ワンキアンは複数存在し、彼ら生み出すワキヤン・タンカという父が存在しているとされる。
またアンクテヒーという名の水の神に激しい敵意を抱いており、しばしば燃えるような矢を放つが、それ以外にも大地や岩、そして木や時には人間にも襲いかかる事もあるという。
この様に荒ぶる精霊としての側面を持つ一方で、ワイルドライスや弓矢、トマホークなどといった食料や武器を作り出した闘争の精霊としての側面も持っており、ワンムディーという名の使者がいるともいわれている。
ワキヤン・タンカ
スー族を構成する3つの最大部族の1つ“ダコタ族”の伝承に伝わるワキヤン。
ワキヤンを生み出す父とされ、大雷とも呼ばれており、遥か西の方にある山に天幕を持つとされ、その天幕には4つの出入り口があり、東には蝶、西には熊、南にはアシカ、北にはカリブーが見張りとして配置されているといわれている。