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不破瑠衣

6

ふわるい

不破瑠衣とは、週刊ヤングジャンプで連載された『群青戦記』及び『真・群青戦記』に登場する人物である。

容姿


身長180cm 68kg。銀髪で青色の生気のない目が特徴的な17歳。

現代にいた頃は光のない暗い目をしていたが、戦国時代に飛んでからは同心円状の瞳となった。

演(実写版):渡邊圭祐


概要

群青戦記62時限目ラストで初登場、63時限目「不破瑠衣、座する」より本格登場。

星徳高校2年の特進科クラスの生徒で部活には属していない。

自身曰く感情が麻痺しており、指先を合わせてリズムを取る癖がある。

授業中、担任にその癖を注意された際には手の甲をシャーペンで刺して止めるなど、エキセントリックな行動を取っていた。

IQ161を越える天才だったが、現代で飛び降り自殺を図り一足先に戦国へタイムスリップし、

同じく飛び降り自殺を図って戦国にタイムスリップした新体操部の木本徹や、戦国武将の明智光秀を味方につけて織田信長に阿片を盛るなどして暗躍。


「史実を変えたいな……感情の動く方に」という言葉の通り、歴史をめちゃくちゃに塗り替え、技術革新を進めるなどして思いのままに史実を改変した。


人物像


「…先生……

僕はすっかり感情というものが麻痺してしまっているのです。

つまりは全てがどうでもいいのです」


一人称は「私」。担任に対しては「僕」。

IQ161越えで、T大理科三類も余裕のA判定、模試も全問正解のトップという天才でありながらも授業態度は最悪であり、内申点も極端に低い。机の上に教科書やノートを広げることもなく、ただ自分の指先を見つめてリズムを取るだけで、授業を聞いている素振りは一切見せていなかった。

感情が麻痺しているため、全てがどうでもいいと考えていたようで、のちに現代の自分自身を「死んだように生きていた」と述べている。


その後、自殺して戦国時代にタイムスリップした不破は、長篠の戦いに参戦し、指揮を執りながら日本刀と火縄銃を両手に持ち、無双を果たす。この時の戦によって、不破は生まれて初めて心が動いたことを認識し、戦こそが自分の心を動かすものだと知ることになる。

ちなみに、この長篠の戦いでは学生服(すっぴん)で参戦しており、甲冑など一切の防具を付けずに戦い、無傷で生還していた。また、史実では約三千丁の鉄砲の数だったところを一万丁に増やしたという実績も。


この長篠の戦いでも分かるように、知能だけでなく戦闘力も恐ろしい程高く、8巻では戦国武将らも瞬時に殺害するスペックを持っている。戦国で3年間過ごしてきた為か、元々高かった戦闘力がさらに磨かれたという解釈が多いが、初陣となる長篠の戦いで既に圧倒的な立ち回りなので、その強さの理由は依然として謎に包まれている。さらに感情がないため、恐怖を感じることもなければ、痛みを感じることもないので例え負傷したとしても、本人にとってはほぼノーダメに値する。


性格は極めて冷酷で残虐。戦争は善行だと考えており、絶えざる争いは武器、医療、経済、科学を研鑽(けんさん)、進歩させ、より効率よく人を殺して、生かすもので、人は上を求め常に争う宿命にあるという思想を持っている。

戦知恵も豊富で、この時代にはない火炎放射器やボルトアクション拳銃、蒸気船といった兵器などを次々と製造し、日本の技術革新がどれほど進むかを期待していた。

人の命を何とも思っていない一方で、戦国時代の職人達を導いて働かせるなど、その指導力は非常に長けていると考えられる。

明智光秀もまた、不破が持つ未来の技術やその人格に心酔していた一人であり、仲間の木本も不破を心の底から信用していた。いわゆる人心掌握を得意としており、相手を鼓舞してその気にさせたり、惑わせる言葉を巧みに操る能力がある。


活動





※ネタバレ注意※

この先からは群青戦記の重要なネタバレを含んでいるので、閲覧は自己責任でお願いします!





「歴史を修正する義務…

義務で勤まる程、家康のやった事は簡単じゃない」



「能動的でなければ成し得られる訳がない。

君には耐えられない。君は優しすぎる」



前述した通り、不破は物語の中盤で登場(単行本では7巻より登場)し、群青戦記の重要なキーパーソンとなる。

のちの徳川家康に成り代わる主人公の西野蒼と出会い、天下泰平を願う蒼と戦乱の世が続くことを望む不破の2人は安土城最上階にて激突。不破が滅茶苦茶にしてしまった歴史を修正しようと決意する蒼に対し、不破はそんなことを簡単に出来るわけがない、と話し、蒼が今後独裁者になる為にもこの戦いで痛みに耐えて貰う、と一方的に圧倒し続けた。そして不破は蒼に現代に帰る手段を告げると、追手から逃れる為に安土城から飛び降り、池に飛び込んで行方をくらました。


更なる概要


不破が蒼に伝えた帰る手段とは、本能寺の変を起こし、織田信長を討つというものだった。のちに蒼は仲間達と本能寺の変を起こし、織田信長との壮絶な戦いの末に勝利することになる。

蒼との決戦後も生きていた不破はその後、織田信長の嫡男である織田信忠に成り代わっており、蒼が信長に勝利したあと、星徳高校の屋上に信忠が着用していた能面を持って再登場している。そして、初めてこの校舎がタイムスリップした時と同じように赤い雨と濃い霧が辺りを覆い尽くし、タイムスリップが発動。この時、帰還の儀式(軍荼利明王秘法)を行い、タイムスリップを発動させたのは不破本人であり、校舎内にある蛇石に織田家の血を流したことによって全ての本能寺の変が完了したと考えられる。

ちなみに信長と信忠の血、どちらの血のものなのかは作中で判明していない。

元々、この蛇石は人の血(恐らく頭部のもの)が流れることによりタイムスリップが発動すると考えられており、不破と木本も現代で飛び降り自殺を図った際には、この蛇石に頭からぶつかったことで戦国時代に飛んできている。

不破のあとに飛び降りた木本は、自分の意思でタイムスリップをしたと語っていることから、不破も蛇石のタイムスリップの謎を一足先に解明し、意図的に飛んだと考えられている。

不破はその後、現代の日本に戻ったことが続編となる真・群青戦記で明らかになった。


新たに見える人物像


冷酷で、戦争をすることで生きた実感を得るような人間だった不破が、蒼に帰る方法を伝え、帰還式を行うことで生徒達を帰してくれるという行動は一見すると改心したようにも見える。

しかし、これについては読者の間でも賛否両論で、「良心的な部分もあるのでは?」派と「再び生徒達を別の戦の時代に飛ばすためでは?」という派に分かれており、作中でも明かされていないので答えは謎のままだ。だが、不破は蒼に対して好意的な言葉を掛けたり、蒼と戦うことによってこれまでの自分にはない感情を学んでいるので、蒼を評価している可能性は大いにある。事実、続編の真・群青戦記で不破は蒼のその後や、心を動かされると思う人間像を語っているのだが、蒼に対して少なからず敬意を払っているとも取れる言葉を発しているのだ。


蒼本人も織田信長との決戦中に戦国に来てからこれまでの出来事が頭の中をよぎった際、不破のことも思い出しており、不破の存在もまた、蒼に影響を与えたという見方もある。不破は、この群青戦記の裏の主人公とも言える存在だろう。


二度目の暗躍(ネタバレ注意)


「やっぱり良いな…この時代は… 久々に心が動いた」


群青戦記の続編である真・群青戦記、第25話「ONE」にて再登場を果たした。

今作は、長野県U田市にある拘置所が戦国時代(1578年)にタイムスリップし、戦国武将vs現代の囚人をテーマに描いた作品である。

第1話で拘置所がタイムスリップする直前に「…来る」という台詞とシルエットのみで登場しており、第25話のラストにて満を持して登場。

また、第1話で、今作のメインキャラクターである未決囚の囚人日高マコトが、3年前に起きた滋賀の高校の校舎が突然消えた話をしているため、同じ世界線であることが判明している。

シンプルに考えれば、今作の不破の年齢は20歳となるが、年齢は明かされていない。

というのも不破の年齢に関しては謎が多く、17歳の頃に戦国時代にタイムスリップし、3年間過ごしてきたのにもかかわらず17歳のままであり、本能寺の変の際にも通常であれば19歳になっているはずが学ランを着用しているため、17歳のままで年齢を取らない可能性が高いからだ。


髪も前作より伸びており、作画がアジチカによる制作となったため、原作者とはまた違った雰囲気で描かれている。(メンバーの原がそのほとんどを描き、カトウチカが乗っかる形で描いていることがTwitterにて明かされている。また、白手袋(グローブ)は弓がけの代わりとのこと。)

マコト曰く、自分の向かい側の囚人がその事件の生存者で、戦国時代に行っていたというところまで話しており、他の囚人にも同様の内容を話していることが語られている。


今作の舞台は1578年であるため、前作の時代とちょうど重なっている。

つまり、前作の不破がまだ戦国にいる状態であり、織田信忠に成り代わって、織田家の中心にいることになるため、今作の不破と前作の不破の2人が存在している世界線だ。



「一週目の私が、織田家の中心にいてね。

―――そう…この座標時に不破瑠衣という人間は2人いる」


時間モノの作品で同一人物が同じ時間に共存出来るというのは珍しい方で、不破の場合は特に何の問題もなく共存出来る状態が描かれていた。

既に一週目の自分自身とコンタクトを取って書状を受け取っており、この書状を利用して不破は歴史にない北条軍と真田軍の大戦を起こすことになった。


不破が今回再び戦国に舞い戻った理由は、古い友人である西野蒼にちょっかいを出すことだった。

劇中で2人が再会するシーンはなかったものの、不破の口からは蒼がその後、歴史を必死に修正する為なら手段を選ばない暴虐な君主と化したということが明かされている。


疑念

  • タイムトラベラー

不破は真・群青戦記にて、「拘置所を選んで良かった」という意味深な台詞を残している。

前作でも帰還の儀式を行えたこと、最初に蛇石に激突してタイムスリップ出来たことから察するに、タイムスリップを自ら発動させることも可能であると考えられるが、今回はそのようなことを行っている描写はない。

また、前作の蛇石にあたる物体なども描かれていないことから、なぜ建物がタイムスリップしたのかも謎である。

さらに今回の不破は、前作の自分を「一週目」と呼んでいることから、戦国時代に自由に行き来が可能で、何週も訪問している可能性が高いと読者の間では考察されている。

2人どころか、何人もの不破が存在している可能性もなきにしもあらずだ。


  • 1週目の動きによって座標時が増える?

前作・群青戦記の最終回で、不破は帰還の儀式を行い、行方をくらました。

真・群青戦記で現代に戻っていた不破が長野県の拘置所に入所、戦国にタイムスリップし、再び暗躍する姿が描かれた。

そして真・群青戦記の最終回では前作最終回と同様に、1週目の不破が帰還の儀式を行い、再び現代に戻ったと考えられる。

続編で星徳高校の校舎自体が現代に戻っていないと明かされているので、拘置所の建物も同じように現代に戻っていないと考えれば、現代に戻った不破が再び拘置所に入所することはない。

つまり、囚人の不破が戦国に来る可能性もなくなり、不破が2人いた座標時と囚人の不破が来なかった座標時が生まれる…という可能性が考えられる。

実際、「この座標時に不破瑠衣という人間は2人いる」と、座標時について主張しているため、タイムスリップ出来るスポットが他にもいくつかあるとすれば、何度でも戦国に戻れる機会があるため、その都度複数の座標時が誕生する…のかもしれない。


不破に関しては前作でも多くの謎を残していたため、続編でその謎が明かされるかもしれないと期待していた読者も多く見られたのだが、結局のところ謎は増えるばかりで、より一層そのミステリアスさに拍車が掛かることになった。

容姿


身長180cm 68kg。銀髪で青色の生気のない目が特徴的な17歳。

現代にいた頃は光のない暗い目をしていたが、戦国時代に飛んでからは同心円状の瞳となった。

演(実写版):渡邊圭祐


概要

群青戦記62時限目ラストで初登場、63時限目「不破瑠衣、座する」より本格登場。

星徳高校2年の特進科クラスの生徒で部活には属していない。

自身曰く感情が麻痺しており、指先を合わせてリズムを取る癖がある。

授業中、担任にその癖を注意された際には手の甲をシャーペンで刺して止めるなど、エキセントリックな行動を取っていた。

IQ161を越える天才だったが、現代で飛び降り自殺を図り一足先に戦国へタイムスリップし、

同じく飛び降り自殺を図って戦国にタイムスリップした新体操部の木本徹や、戦国武将の明智光秀を味方につけて織田信長に阿片を盛るなどして暗躍。


「史実を変えたいな……感情の動く方に」という言葉の通り、歴史をめちゃくちゃに塗り替え、技術革新を進めるなどして思いのままに史実を改変した。


人物像


「…先生……

僕はすっかり感情というものが麻痺してしまっているのです。

つまりは全てがどうでもいいのです」


一人称は「私」。担任に対しては「僕」。

IQ161越えで、T大理科三類も余裕のA判定、模試も全問正解のトップという天才でありながらも授業態度は最悪であり、内申点も極端に低い。机の上に教科書やノートを広げることもなく、ただ自分の指先を見つめてリズムを取るだけで、授業を聞いている素振りは一切見せていなかった。

感情が麻痺しているため、全てがどうでもいいと考えていたようで、のちに現代の自分自身を「死んだように生きていた」と述べている。


その後、自殺して戦国時代にタイムスリップした不破は、長篠の戦いに参戦し、指揮を執りながら日本刀と火縄銃を両手に持ち、無双を果たす。この時の戦によって、不破は生まれて初めて心が動いたことを認識し、戦こそが自分の心を動かすものだと知ることになる。

ちなみに、この長篠の戦いでは学生服(すっぴん)で参戦しており、甲冑など一切の防具を付けずに戦い、無傷で生還していた。また、史実では約三千丁の鉄砲の数だったところを一万丁に増やしたという実績も。


この長篠の戦いでも分かるように、知能だけでなく戦闘力も恐ろしい程高く、8巻では戦国武将らも瞬時に殺害するスペックを持っている。戦国で3年間過ごしてきた為か、元々高かった戦闘力がさらに磨かれたという解釈が多いが、初陣となる長篠の戦いで既に圧倒的な立ち回りなので、その強さの理由は依然として謎に包まれている。さらに感情がないため、恐怖を感じることもなければ、痛みを感じることもないので例え負傷したとしても、本人にとってはほぼノーダメに値する。


性格は極めて冷酷で残虐。戦争は善行だと考えており、絶えざる争いは武器、医療、経済、科学を研鑽(けんさん)、進歩させ、より効率よく人を殺して、生かすもので、人は上を求め常に争う宿命にあるという思想を持っている。

戦知恵も豊富で、この時代にはない火炎放射器やボルトアクション拳銃、蒸気船といった兵器などを次々と製造し、日本の技術革新がどれほど進むかを期待していた。

人の命を何とも思っていない一方で、戦国時代の職人達を導いて働かせるなど、その指導力は非常に長けていると考えられる。

明智光秀もまた、不破が持つ未来の技術やその人格に心酔していた一人であり、仲間の木本も不破を心の底から信用していた。いわゆる人心掌握を得意としており、相手を鼓舞してその気にさせたり、惑わせる言葉を巧みに操る能力がある。


活動





※ネタバレ注意※

この先からは群青戦記の重要なネタバレを含んでいるので、閲覧は自己責任でお願いします!





「歴史を修正する義務…

義務で勤まる程、家康のやった事は簡単じゃない」



「能動的でなければ成し得られる訳がない。

君には耐えられない。君は優しすぎる」



前述した通り、不破は物語の中盤で登場(単行本では7巻より登場)し、群青戦記の重要なキーパーソンとなる。

のちの徳川家康に成り代わる主人公の西野蒼と出会い、天下泰平を願う蒼と戦乱の世が続くことを望む不破の2人は安土城最上階にて激突。不破が滅茶苦茶にしてしまった歴史を修正しようと決意する蒼に対し、不破はそんなことを簡単に出来るわけがない、と話し、蒼が今後独裁者になる為にもこの戦いで痛みに耐えて貰う、と一方的に圧倒し続けた。そして不破は蒼に現代に帰る手段を告げると、追手から逃れる為に安土城から飛び降り、池に飛び込んで行方をくらました。


更なる概要


不破が蒼に伝えた帰る手段とは、本能寺の変を起こし、織田信長を討つというものだった。のちに蒼は仲間達と本能寺の変を起こし、織田信長との壮絶な戦いの末に勝利することになる。

蒼との決戦後も生きていた不破はその後、織田信長の嫡男である織田信忠に成り代わっており、蒼が信長に勝利したあと、星徳高校の屋上に信忠が着用していた能面を持って再登場している。そして、初めてこの校舎がタイムスリップした時と同じように赤い雨と濃い霧が辺りを覆い尽くし、タイムスリップが発動。この時、帰還の儀式(軍荼利明王秘法)を行い、タイムスリップを発動させたのは不破本人であり、校舎内にある蛇石に織田家の血を流したことによって全ての本能寺の変が完了したと考えられる。

ちなみに信長と信忠の血、どちらの血のものなのかは作中で判明していない。

元々、この蛇石は人の血(恐らく頭部のもの)が流れることによりタイムスリップが発動すると考えられており、不破と木本も現代で飛び降り自殺を図った際には、この蛇石に頭からぶつかったことで戦国時代に飛んできている。

不破のあとに飛び降りた木本は、自分の意思でタイムスリップをしたと語っていることから、不破も蛇石のタイムスリップの謎を一足先に解明し、意図的に飛んだと考えられている。

不破はその後、現代の日本に戻ったことが続編となる真・群青戦記で明らかになった。


新たに見える人物像


冷酷で、戦争をすることで生きた実感を得るような人間だった不破が、蒼に帰る方法を伝え、帰還式を行うことで生徒達を帰してくれるという行動は一見すると改心したようにも見える。

しかし、これについては読者の間でも賛否両論で、「良心的な部分もあるのでは?」派と「再び生徒達を別の戦の時代に飛ばすためでは?」という派に分かれており、作中でも明かされていないので答えは謎のままだ。だが、不破は蒼に対して好意的な言葉を掛けたり、蒼と戦うことによってこれまでの自分にはない感情を学んでいるので、蒼を評価している可能性は大いにある。事実、続編の真・群青戦記で不破は蒼のその後や、心を動かされると思う人間像を語っているのだが、蒼に対して少なからず敬意を払っているとも取れる言葉を発しているのだ。


蒼本人も織田信長との決戦中に戦国に来てからこれまでの出来事が頭の中をよぎった際、不破のことも思い出しており、不破の存在もまた、蒼に影響を与えたという見方もある。不破は、この群青戦記の裏の主人公とも言える存在だろう。


二度目の暗躍(ネタバレ注意)


「やっぱり良いな…この時代は… 久々に心が動いた」


群青戦記の続編である真・群青戦記、第25話「ONE」にて再登場を果たした。

今作は、長野県U田市にある拘置所が戦国時代(1578年)にタイムスリップし、戦国武将vs現代の囚人をテーマに描いた作品である。

第1話で拘置所がタイムスリップする直前に「…来る」という台詞とシルエットのみで登場しており、第25話のラストにて満を持して登場。

また、第1話で、今作のメインキャラクターである未決囚の囚人日高マコトが、3年前に起きた滋賀の高校の校舎が突然消えた話をしているため、同じ世界線であることが判明している。

シンプルに考えれば、今作の不破の年齢は20歳となるが、年齢は明かされていない。

というのも不破の年齢に関しては謎が多く、17歳の頃に戦国時代にタイムスリップし、3年間過ごしてきたのにもかかわらず17歳のままであり、本能寺の変の際にも通常であれば19歳になっているはずが学ランを着用しているため、17歳のままで年齢を取らない可能性が高いからだ。


髪も前作より伸びており、作画がアジチカによる制作となったため、原作者とはまた違った雰囲気で描かれている。(メンバーの原がそのほとんどを描き、カトウチカが乗っかる形で描いていることがTwitterにて明かされている。また、白手袋(グローブ)は弓がけの代わりとのこと。)

マコト曰く、自分の向かい側の囚人がその事件の生存者で、戦国時代に行っていたというところまで話しており、他の囚人にも同様の内容を話していることが語られている。


今作の舞台は1578年であるため、前作の時代とちょうど重なっている。

つまり、前作の不破がまだ戦国にいる状態であり、織田信忠に成り代わって、織田家の中心にいることになるため、今作の不破と前作の不破の2人が存在している世界線だ。



「一週目の私が、織田家の中心にいてね。

―――そう…この座標時に不破瑠衣という人間は2人いる」


時間モノの作品で同一人物が同じ時間に共存出来るというのは珍しい方で、不破の場合は特に何の問題もなく共存出来る状態が描かれていた。

既に一週目の自分自身とコンタクトを取って書状を受け取っており、この書状を利用して不破は歴史にない北条軍と真田軍の大戦を起こすことになった。


不破が今回再び戦国に舞い戻った理由は、古い友人である西野蒼にちょっかいを出すことだった。

劇中で2人が再会するシーンはなかったものの、不破の口からは蒼がその後、歴史を必死に修正する為なら手段を選ばない暴虐な君主と化したということが明かされている。


疑念

  • タイムトラベラー

不破は真・群青戦記にて、「拘置所を選んで良かった」という意味深な台詞を残している。

前作でも帰還の儀式を行えたこと、最初に蛇石に激突してタイムスリップ出来たことから察するに、タイムスリップを自ら発動させることも可能であると考えられるが、今回はそのようなことを行っている描写はない。

また、前作の蛇石にあたる物体なども描かれていないことから、なぜ建物がタイムスリップしたのかも謎である。

さらに今回の不破は、前作の自分を「一週目」と呼んでいることから、戦国時代に自由に行き来が可能で、何週も訪問している可能性が高いと読者の間では考察されている。

2人どころか、何人もの不破が存在している可能性もなきにしもあらずだ。


  • 1週目の動きによって座標時が増える?

前作・群青戦記の最終回で、不破は帰還の儀式を行い、行方をくらました。

真・群青戦記で現代に戻っていた不破が長野県の拘置所に入所、戦国にタイムスリップし、再び暗躍する姿が描かれた。

そして真・群青戦記の最終回では前作最終回と同様に、1週目の不破が帰還の儀式を行い、再び現代に戻ったと考えられる。

続編で星徳高校の校舎自体が現代に戻っていないと明かされているので、拘置所の建物も同じように現代に戻っていないと考えれば、現代に戻った不破が再び拘置所に入所することはない。

つまり、囚人の不破が戦国に来る可能性もなくなり、不破が2人いた座標時と囚人の不破が来なかった座標時が生まれる…という可能性が考えられる。

実際、「この座標時に不破瑠衣という人間は2人いる」と、座標時について主張しているため、タイムスリップ出来るスポットが他にもいくつかあるとすれば、何度でも戦国に戻れる機会があるため、その都度複数の座標時が誕生する…のかもしれない。


不破に関しては前作でも多くの謎を残していたため、続編でその謎が明かされるかもしれないと期待していた読者も多く見られたのだが、結局のところ謎は増えるばかりで、より一層そのミステリアスさに拍車が掛かることになった。

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