概要
日本軍の空挺部隊向きに開発された小銃で九九式短小銃がもとになっている。
構造は銃床と機関部/銃身の2つに分離でき、降下時には2つに分解して収納袋に入れて、着地後組立て使用するというものである。
銃剣は三十年式銃剣より刀身の短い二式銃剣を使用する。
組み立て
被筒と一体化した銃身を機関部に差し込んで回転させる。
この状態で固定するために、機関部には楔状の部品が備えられており、銃身を差し込んだあとに横から楔状の部品を挿入して、楔の端部にあるネジで締め上げて固定する。
分解と結合に使用する部品類は、通常の使用では完全に分離しないように設計されている。
射撃精度
ベースとなった一般的な九九式短小銃より劣る。
これは、通常の小銃では強固に固定されるべき機関部と銃身が(使用者の手で)容易に脱着可能な構造である上に、銃身と機関部を固定するための力を掛ける部分が機関部下部の楔の一箇所だけであること、また楔の端部のネジの締め具合で弾道が大きく変化することが要因と思われる。
使用
挺身連隊での使用を見込んだ銃であったが、本銃の開発が完了した時点では大規模な空挺作戦は見込めない状態であった。
このため、組み立てた状態で通常の九九式短小銃と共に使用されたという。
他国での取り組み
ドイツでもKar98Kを降下猟兵向きに2分離するものとストックが折りたためるものが試作されが、採用はされなかった。
フランスでもMAS36を降下猟兵向きにストックが折りたためるMAS 36 CR39が開発された。