概要
CV:緒方恵美
平安装束を着て御所人形の松風を常に抱きかかえている、幼い少女の姿をした雪女。主人公である美夕と古くから関わりを持つライバルであり協力者でもある存在。
大正時代の生まれだが、力が目覚めてからは外見の成長が止まっている。誰に対しても丁寧な話し方をしていて礼儀正しいが、性格は基本的に冷淡。
監視者を守る役目を持つ『守護神魔』の父(表向きは見世物一座の座長をしている)と、雪女の母との間に生まれた娘で、雪と風を操る力を持つ神魔である。神魔としての力はとても強く、真夏の東京に大雪を降らせることができる。首をはねられても死なずに平然としている。
当初は何の力も持たない歳相応の純粋な子供だったが、一座が神魔に襲撃された際、父が監視者である美夕を守るために死亡し、実の子である自分よりも美夕の身を案じながら息絶えていく様を目撃してしまう。
慕っていた父も一座も失い、悲しみに暮れながら一人彷徨っているところを神魔に襲われたことがきっかけとなり、母から譲り受けた雪女の力が覚醒する。
父の死の件で、監視者という立場上「誰かに守ってもらえる」「守ってくれる者を死なせてしまう」美夕に激しい怒りと嫉妬心を抱いている。第二十二話「対決のとき」で美夕と対決した時には「あなたがいなければ、わたくしはお父様と幸せに暮らしていられたのですから…!」と怒りをぶつけていた。
美夕とは対照的に、神魔を倒すために人間を巻き込んでも全く気に掛けないが、自分と似た境遇にある者や父親に似た人間には共感し、優しさを見せる場面もある。
第十七話「うつぼ舟」に登場した人間の男性・矢口恭一には父親の面影を感じ、高梨真弓(神魔・亜癒)を人間ではないと知りながらも娘として守ろうとする姿に、「そんな気にはなれませんの(矢口を殺す気にはなれない)」と松風に話していた。
また、第二十一話「神魔の旗」に登場した村長(守護神魔の末裔)とその娘・里には、それぞれ自分の父親と自分の姿を重ねて見ていて、「家に縛られて務めを果たすなど愚かなこと。私たちにお任せください」と、彼らを守ろうとはぐれ神魔と戦った。
慕っていた父の死の件によるトラウマがあったのかもしれないが、重度のファザコンである。
漫画版では第三層の実力者。寝殿造を思わせる屋敷に住むお嬢様。掟に厳しく、人間やはぐれ神魔(知り合い)に甘い美夕を目の仇にしている。