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凍京

とうきょう

凍京とは、『凍京NECRO<トウキョウ・ネクロ>』シリーズに登場する西暦2199年、凍れる都市となった東京である。
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 22世紀初頭、地球が寒冷化し人類は衰退の一途を辿った


米中戦争の主戦場となった東京は都市の大半が廃墟と化し

           一時的に米軍の再占領を受けた後

 東京は主権を回復。名を凍京と改め、寒波の対策として

 地熱を利用した気管ホットパイプを街中に張り巡らせた


概要編集

凍京都はかつて「東京都」と呼ばれ、日本国の首都として、政治・経済・文化の中心地として発展を続けてきた歴史を持っている。


地球規模の氷河期・スノーボールアース化が始まった2100年以降も、地下熱源「セントラルホットゾーン」を利用した対寒冷化高圧水蒸気循環ネットワーク「ホットパイプ」をいち早く構築したことで、世界有数の対寒冷化融雪インフラを持つ最先端のメガロポリスとして歩みを止めることなく発展を続けた。


寒冷化によって日本の各都市が分断状態となり、統一された国家機能が低下した2199年現在でも、東京から凍京へと改称されているが、「GU(ゲオサーマルユニオン)」「世界対寒冷化都市ネットワーク」などの議長都市を務めるなど世界政治の中心地の一つとなっている。


こうした現在の凍京を支える対寒冷化融雪インフラは世界でも類がなく、現在では都内に500万人以上(ただし、統計データ不足のため推計の数字)の人間が居住している。


この人口は、ネシャヴェトリル地熱発電所を有するアイスランドの首都レイキャヴィーク市、アメリカ工業の新しい中心地となったロッキー山脈イエローストーン市などの地熱世界都市に並ぶものがある。ここ十年は一日の凍死者が平均200人以下となり(非納税者・不法滞在者を除く)、米中戦争後の2186年に記録された一日の凍死者2489人という数字の十分の一以下までに下がってきている。


これら寒冷化対策の成果は、2151年に都庁・軍警察運営委員会の共同政策方針として発表された「寒さに耐えて守りぬけ我らが凍京2151」以来、一貫して行われてきた対寒冷政策の賜物と言えるだろう。


その成果は、凍京が世界でも高い地域ブランドを持った観光都市として認知されてきたことでも証明できる。旧お台場地区を中心とした高齢者処分特区や、最新のスマート・ディルドーナノスキンコンドーム・スプレーなどの豊富な商品が集まるアジア最大級のショッピングエリア・上野アメホコには、多くの観光客が訪れている。


観光客や都民の皆様が安心できる凍京をめざし、都庁の「安全・安心な都市・凍らない凍京」の各種政策だけではなく、高度に組織された軍警察によって、リビングデッドなどを使用したネクロマンサー・テロを封じる徹底した対策が実施されており、違法逮捕者や軍警察隊員の誤射によって死亡する都民の数も年々減少傾向にある。


現在の凍京都政は、浅草再整備計画によって建設された浅草新凌雲閣こと新凍京都庁舎が中心になっているが、司法・治安の要である軍警察は増築改築された旧新宿都庁舎を本部としており、「浅草‐新宿都政二頭体制」と呼ばれるようになった。この二つに凍京都のエネルギー供給の大部分を担う、凍京湾上のメガフロートを拠点にする帝国エネルギー社を加え、「凍京三頭体制」と称されることもあるが、この三つが現在共同で推進しているのが「凍京リバースプロジェクト」である。


スノーボールアースと化しつつある地球の中で、成長の止まった人類を再び繁栄に導こうという空前絶後の一大プロジェクトのために、都庁・軍警察・帝国エネルギー社は共同推進委員会を設立するだけでなく、都庁内に「凍京リバースプロジェクト推進本部」を設置するなど、凍京は新たな時代に突入している。


歴史編集

・2151年8月 - 「寒さに耐えて守りぬけ我らが凍京2151」という軍警察主導の都政広報戦略によって、東京は凍京と改称。初代凍京都知事に穴井晴郎就任。

・10月 - 「浅草再整備計画」が発表される。計画の中核を担う「帝国次世代エネルギー研究所」は、帝国エネルギー社と名称を変更。

・11月 - 凍京都が電子暗号付きの公文書を全てパピルスに変更。

・2152年9月 - 「勤労感謝の日」にボランティア活動を行うことが義務づけられる。違反者は年30日の労役が課せられることに。

・11月 - 穴井都知事が何者かによって暗殺され、凍京湾で氷漬けになった遺体が発見される。

・12月 - 黒川太郎が2代目凍京都知事に就任。

・2153年1月 - 黒川都知事が何者かによって暗殺される。凶器は氷柱とみられるが詳細は不明。

・2月 - 川良柳剛が3代目凍京都知事に就任。

川良都知事が何者かによって暗殺される。死体は雪解けの時期、雪だるまに埋められているのが発見される。

・3月 - 小鳥遊蘭歩が4代目凍京都知事に就任。

小鳥遊都知事が厄払いのため周囲の猛反対を押し切り、佐野厄除大師へと向かい遭難。九死に一生を得る。

大寒波襲来。凍京都での凍死者およそ2500人。

・2154年1月 - 雷門がサイバー雷門として復活。正月は初詣客で未曾有の混雑となり、将棋倒しとなって100人が死亡。

・3月 - 前年の大寒波の慰霊のため、凍京雪祭りが開催される。

・2155年4月 - 日本政府がロシアの技術供与を受け、霞ヶ関の旧省庁を霞ヶ関人工牧場として活用する。

・2156年8月 - 凍京都が2164年の夏期国際運動競技祭の誘致に成功。

・2157年10月 - 秋葉原のホットパイプ試験運転中、浅草再整備計画の反対派によるテロが発生。主幹ホットパイプが破損し、多数の死者が出る。

・8月 - 秋葉原から浅草にホットパイプが迂回、超ゲットー化が急速に進む。十分な熱量供給を得た浅草では、毎年8月に浅草サイバーカーニバルが行われることに。

・2159年6月 - 凍京湾新生会議が発足。民間団体からは若き天才実業家天知寿一郎が参加。

・2160年4月 - 凍京都公式ホームページ開設。

・10月 - コネクトリングの着用率が99%を突破。

・2161年5月 - 新凌雲閣が竣工。

・2162年 - クレイジードラゴンが大ブーム。常飲による死者も多数出る。

・2163年2月 - 第三次米中戦争と寒冷化の激化で、凍京国際運動競技祭の中止が決定。

・2164年2月 - 国際運動競技祭中止の代替として、凍京マラソンが開催。第一回大会では、試験運用中の自動運転公共車両ネットワークが暴走、多数の死傷者が出る。

・2165年4月 - 山手線ホットパイプ主幹が完成し、凍京復興の機運が高まる。

・2166年11月 - 芝公園に遺伝子強化雑木林の植林が開始。

・2167年12月 - 帝国エネルギー社が高効率タービンを開発。

・2168年3月 - 小鳥遊都知事が佐野厄除大師へと向かい遭難。死亡。

・4月 - 富士見恵里菜が5代目凍京都知事に就任。

・2169年10月 - 自動運転公共車両ネットワークの運用が開始される。

・2170年3月 - 池袋万国博覧会が開催。

・2171年7月 - DOOM DOOM BURGERの1号店が浅草にオープン。以降、急速にその数を拡大する。

・2172年12月 - 八丈島南方沖地震が発生。凍京各地でホットパイプが破損し、死傷者が続出する。

・2173年8月 - 上野植物園が完成。

9月 - 米中戦争の主戦場である東南アジアからの移民が急増。

・2174年3月 - 汐留ベジドームが完成し、本格的なタワー野菜生産が始まる。以降毎年3月マースレニッツァ(通称ウォッカ祭り)が開催されることに。

・2175年4月 - ホットパイプに安価なベイパーホログラムを利用した公共広告の表示が可能になる。広告収入で都政が潤う。

・2176年11月 - ネクロマンシーによる実戦部隊が初めて戦場に投入される。

・2177年6月 - 仮想環境プログラム「ムクロ・オブ・ザ・デッド」が空前のブーム。社会現象に。

・2178年12月 - 「ムクロ・オブ・ザ・デッド」が超豪華キャストで映画化。興行成績は大コケ、批評家からも総スカンを食らう。

・2179年4月 - 池袋CPC設立。久留島美智也がセンター長に就任。

・2180年4月 - 富士見恵里菜が退任。大久保雷が6代目凍京都知事に就任。

・2181年12月 - 歌舞伎町で違法仮想環境デートクラブの大規模摘発が行われる。

・2182年5月 - マイクロロボットから脳波調整用電波発信が規制される。

・2183年4月 - ザ・フォートレス開園。一部の観光客に喝采を持って迎えられる。

・2184年2月 - 大寒波到来。凍死者は2000人を超える。

・3月 - 細菌兵器RU-318Mの突然変異型(通称MARE)がパンデミックを起こす。シーレーンは完璧に途絶される。

・4月 - MAREの拡大防止対策に向けて、別府で第1回GU(ゲオサーマルユニオン)・通称温泉サミットが開催される。

・2185年 - ハイパーけん玉ブーム到来。

・2186年8月 - 米中戦争終結。

・2187年7月 - 闇ルートで取引される悪質な電気信号ドラッグの濫用による犯罪が多発。違法改造されたものを軍警察は「危険電気信号ドラッグ」と命名。

・2188年4月 - 民間特別生死者追跡者制度が成立。

・2189年6月 - サブカルチャー匠制度導入。

・2190年1月 - スラムドッグが導入され、凍京都の治安維持に貢献する。

・2191年5月 - 違法老人処分法成立。旧お台場エリアが高齢者処分特区に指定される。

・2192年4月 - 大久保都知事が引退。7代目凍京都知事に張井操が就任。

・12月 - 老人処分特区でレイドドッグ雪ぞりレースが開催。年末の風物詩となる。

・2193年10月 - 池袋CPC閉鎖。

・2194年4月 - ホットパイプ主幹完成30周年を記念して、凍京都ホットパイプ保全キャンペーン公式キャラクターにほっぱくんが任命される。

・2195年 - 『浜辺の風景』が大ブームを引き起こす。

・2196年 - リビングデッドを使用したスラムドッグ狩りが多発。社会問題に。

・2197年3月 - ソフィア・河原崎が帝国エネルギー社のCEOに就任。

・2198年4月 - Substance-Conceptが街中でゲリラライブを開始。のべ被害総額は15億円とも言われている。

・2199年2月 - 凍京Runner No.1 発行。


名称の由来編集

「東京」から「凍京」へ


それまでの「東京都」は、2151年に都庁・軍警察運営委員会の共同政策方針として発表された「寒さに耐えて守りぬけ我らが凍京2151」を受け、都議会の承認によって「凍京都」へ改称された。 この「凍京」改称までの道のりは、地球寒冷化と米中戦争の歴史を紐解かねばならない。2110年に世界気象機関WMO地球寒冷化監視委員会の「スノーボールアース宣言」以後の地球寒冷化と、2141年4月以来の米中戦争は、東京に多くの被害を及ぼした。


特に2150年の第二次米中戦争激化と地球寒冷化による農地喪失は、世界的な物資不足を引き起こし、当時の東京都知事より「特殊行動警察」から大規模に改編された「軍警察」に対して、「物資統制強化」の命令が下された。


この際に軍警察の少壮幹部グループから「厳しく闇物資を取り締まるだけではなく、この冷たく凍えた現在の状況を、広く都民に周知徹底させるべき」という意見が噴出し、軍警察上層部も「再び温暖な地球に戻るまで耐え忍び、その厳しい状況を噛みしめるためにも東京は、『凍えた都市』という意味の凍京と名乗るべき」という提案をまとめ、都知事に提出することとなった。 この提案に対し、議会の一部から「歴史ある東京という名前を変える必要はない」という反対意見も出たが、軍警察から反対議員一人一人への丁寧な説得が功を奏し、反対を唱えた議員の数人が行方不明になるなども重なって、2151年8月をもって「東京都」は「凍京都」へと改称されることが、議会全会一致で可決された。


以来、都では「東京」という表記は公式書類等では使用せず、すべて「凍京」と表記することが条例で定められている。


自然編集

寒冷化した地球・氷河期に対する凍京都の認識


凍京都では、「寒冷化した地球」「氷河期」に関して、以下にように認識している。


氷河期の始まりは学者や研究機関によって諸説あるものの、2100年前後から予兆があったと思われる。


この地球寒冷化はカリフォルニア工科大学のジョー・カーシュヴィンク教授によって提唱された「スノーボールアース」に近い現象で、赤道付近を除く地球全体に氷床や海氷が発生している。


2110年に世界気象機関WMO地球寒冷化監視委員会が「地球はスノーボールアース化しつつある」と発表し、以後は「大氷期」(Great ice age)と呼ばれている。この時の監視委員の一人である気象学者が「この死のような凍えた世界に打ち勝つため、人類はネクタル(nectar、ギリシア神話で神々が常食とする生命の酒)を探さねばならない」と発言したことは有名である。


こうした「大氷期」がなぜ発生したかは、現在も様々な研究機関で解明が進められているが、2100年前後に多発した火山の噴煙がきっかけではないかという説が有力である。2098年のアイルランド、2099年のフィリピン、2100年のハワイ、同じく2100年の日本など、なぜかこの時期に大規模な噴火が多発している。


これの火山ガスによって温室効果の減少が始まり、温度の低下によって極地から氷床が発達し始めたと考えることが出来る。


地熱によって辛うじて人類が定住可能な地域に人口が集中しているが、氷床や海氷・また赤道付近に蔓延する感染症MAREによりこれらの都市間の交流・流通は困難を極めており、個々の都市の自治と自給体制は高度な発展を見せた。


この地球寒冷化がいつ終わるのか?


それは凍京都が関知することではない。


ネクロ辞典(ゲーム内辞典)編集

旧東京。現在日本で最も繁栄している都市。人口はおよそ500万人と見込まれている。

2150年の第二次米中戦争の激化と地球寒冷化による農地喪失時に、軍警察の少壮幹部グループの提言によって名称が「凍京」へと改変された。

地下熱源を利用した高圧水蒸気循環ネットワーク「ホットパイプ」をいち早く構築し、対寒冷化のインフラを持つ都市として発展を続けている。


小説編集

生死者追跡者の目線から綴られる「凍京」の姿。『凍京NECRO<トウキョウ・ネクロ>』脚本担当・下倉バイオによる書き下ろし小説。


外部リンク編集

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