剣虎兵
佐藤大輔著『皇国の守護者』に登場する兵科。
皇国の虎城山地などに生息する剣牙虎(サーベルタイガー)を軍用に飼育・調教してそれを歩兵に同伴させて突撃による戦闘力を増強した兵科、白兵戦においてはおそらく大協約世界中最強と言っても過言ではない。
剣虎兵自体は剣牙虎のことを『猫』と呼んでいる。
なお、剣牙虎は皇国にのみ産する種であるため、他国で同様の兵科は存在しない。
剣虎兵部隊の編成
一人の剣虎兵に対して一頭の剣牙虎が配備されているような描写もあるが、実際には剣牙虎の数は部隊の人数に対して3分の1程度となっている。部隊に対しての剣牙虎の定数は定められているようだが、作中で具体的な数字は出ていない。
第一一大隊については、定数は人員874名、剣牙虎は約100頭という数字がある。
強襲専門部隊として編成される鉄虎兵部隊にしても、その運用目的のために剣牙虎の定数が増やされているというような記述は見受けられない。
なお、威力偵察を運用目的の一つとしていた第一一大隊には少数ながら砲も配備されていた。
砲や輜重は他の部隊と同様に馬匹牽引式なのだが、剣牙虎を恐れない馬が少ないので剣虎兵はしばしば人力でこれらを運搬することを余儀なくされている。
剣牙虎は、軍が飼育しているものの他、入営する将校が、自分の手持ちの猫を持ち込む場合もあるらしい。新城が連れていた千早も、元は実家(正確には駒城家)で飼育されていた猫である。
剣牙虎の弱点
剣牙虎は人間よりはるかに優れた嗅覚を持っており捜索などで大きな威力を発揮するが、それが戦闘時に逆に弱点となる場合がある。
剣牙虎による突撃に苦しめられてきた帝国軍兵士たちが赤胡椒(唐辛子のような香辛料)の粉末を投げつけるという方法を考案、龍州湾沿岸での戦闘において帝国軍胸甲騎兵・アンリ=ロボフ曹長が初となる実戦での使用を行い、十分な効果を確認した。
以降、実戦においてまずまずの効果を発揮している。
ただし、剣牙虎の興奮状態によってはこれもほとんど効果が得られない場合もある。