概要
言わずと知れた松任谷由実の荒井由実時代の代表曲である。
たまたま街で出会った『卒業写真のあの人』を見掛けたが、卒業写真の面影がそのままだった為に声をかけられなかったというストーリーの楽曲。
1975年6月リリースのアルバム『COBALT HOUR』に収録された。
元々ハイ・ファイ・セットのデビュー曲として書き下ろされたが、現在では荒井由実バージョンの方が有名である。
卒業ソングの定番として未だに歌い継がれており、J-POPの域を越えた国民的楽曲として40年に渡り愛唱されており、日本一有名な卒業ソングである。
逸話
- 卒業写真の歌詞のストーリーはフィクションだが、歌詞に出てくる『卒業写真のあの人』にはモデルが居り、美術系大学を志していた高校生時代のユーミンの絵画教室の教師がモデルであると後年、自伝にて語っている。努力の甲斐もあり、ユーミンは見事に多摩美術大学への入学を決めるが、大学生になり、絵画よりも音楽の方に傾倒してゆくようになり、その後ろめたさを曲にしたのが起源である。
- ハイ・ファイ・セットによる歌唱バージョンは発売当初ヒットしたが、荒井由実バージョンの方が有名であり、『卒業写真=荒井由実』というイメージが強い。これはユーミン本人も予想外との事で、「卒業写真はどちらかというと、隠れた名曲ってイメージだったんだけど、ここまで知れ渡っちゃうと全然隠れてないわよね」と、後年語っている。
- 尚、大ヒットしたイメージがあるが、荒井由実バージョンは一度もシングル盤でリリースされていない。公式のアルバムでオリジナルの卒業写真が聴けるのはオリジナルアルバムの『COBALT HOUR』と、ベストアルバムの『Sweet, Bitter Sweet』『SEASONS COLOURS-春夏選曲集-』、そして『日本の恋と、ユーミンと。』の四枚のみ。そのベストアルバムは三枚共2000年代以降の発売である為、それ以前は公式作品では『COBALT HOUR』の一枚のみでしか聴く手段が無かった。