概要
初代(PC98版)の二人
哲志と良樹はいずれも『コープスパーティー』初作からの登場人物であり、当初から「親友同士」の設定であった。
しかし基本的にこの二人は別パーティーに分断されており、物語の最終盤になるまで合流することはないため原作における絡みは少なめである。加えて良樹はあゆみとの、哲志は直美や由香との関係性がクローズアップされるため、二次創作のカップリングとしてのこの組み合わせが流行る状況には(当時においては)なかったと思われる。
また親友といっても良樹の片思いの相手であるあゆみは哲志に思いを寄せており、良樹にとっての哲志は「友達であると同時に恋のライバル」という複雑な関係である。時には叶わない恋心が嫉妬とともに発露されるということも。しかし哲志の方はまったくの朴念仁で、自分を取り巻く人間関係に気付いていない様子……。
BC以降の二人
状況に変化が見られるのはリメイクされてからであろう。
まず、PC用ゲーム『ブラッドカバー』chapter1のオープニングで哲志の怖がりをからかう良樹と哲志との軽いケンカと、それに対し直美が「こらそこ、じゃれない!」とたしなめるシーンがある。※コンシューマ化以降はカット
また同じくBC版のchapter4では、直美と世以子の会話から、その昔この二人に「とある事件」が起こっていたことが発覚する。
その他にもchapter3では哲志が書き置きから良樹の存在を認知したり、寝ている間に良樹の危機的な状況を夢に見たりと全体的にリメイク前より二人の仲の良さが分かりやすく描写される傾向にある。またBCコミカライズでは良樹が上に述べた危機的状況の時咄嗟に哲志の名を呼ぶシーンが挿入され、良樹の側からも少なからず哲志に信頼を寄せていたことが読み取れる。
公式が病気…?
…しかし、こんなものはまだ序の口であった。きっかけは恐らく2014年4月に行われた大型イベント「如月祭/後夜祭」の声優による朗読劇であるが、公式がなぜかソッチ方面での哲志と良樹をプッシュし始めるのである。体操着を交換したとかいうエピソードの他、同年7月に発売されたVita用ゲーム『ブラッドドライブ』では二人きりで屋上で昼食をとってたり、その一ヶ月後に出たドラマCDでは良樹が直美もためらうラブコメ的な行動を哲志相手にやってのけたり、果てはチームグリグリのスタッフからも「いちゃいちゃしてる」「くっついたらどうしよう」などとの発言が飛び出す始末。大丈夫か公式……。
2015年に入りその動向は幾分か落ち着きを見せているが、台場怪奇学校とのコラボで配布されたポストカードに一緒に描かれていたり、実写映画の舞台挨拶で哲志役の池岡亮介と良樹役のJUNが登壇する「男だけのコープスパーティー」なるイベントが開催されたりと、すっかり気に入られてしまったようである。
本命は別にいる
とはいえ、それによって公式の設定が変化したわけではなく、哲志と直美の両片思いや良樹のあゆみへの恋愛感情は変わらず作品の根幹をなす人間関係の基盤である。
仲がいいといっても良樹→あゆみ→哲志の三角関係は初代から引き継がれており、哲志達との関係を壊さないために良樹は自分の気持ちを隠して接することになる。「ただの友達」と一筋縄ではいかない間柄だが、そこがかえって奥深くもあり、魅力ともいえる。
未来はあるのか
さて。上で挙げた『コープスパーティー ブラッドドライブ』は哲志達が活躍する「天神小シリーズ」の完結編であるが、その最後の最後のラストシーンで哲志と良樹の状況にある決定的な変化が起こる。これは本作の重大なネタバレとなってしまうため詳しく述べることはできないが、毎朝一緒に登校するほど仲が良かったのに、一転してそのような日常を共に送ることが出来なくなってしまう。
物語は舞台とキャラを一新した『コープスパーティー2 DEAD PATIENT』へと引き継がれてゆくが、その本編およびドラマCDで部分的にではあるが哲志ら旧作キャラが登場するシーンが存在する。今後再び二人の運命が交錯することはあるのか…現時点ではまだ未確定である。
しかし2017年8月、同作のドラマCD2巻発売記念イベントにおいて発表された書き下ろし朗読劇では(あくまでもパラレル時間軸という扱いだが)5年越しの再会が実現しており、未来に期待が持てるようになってきている。
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