概要
定員200名で、一科・二科制度を採用している。
一科(ブルーム)と二科(ウィード)
魔法を指導する教員不足、生徒の増加に伴い一科と二科という実技試験の成績に基づいたクラス分けが行われる。
しかし、これがただでさえ魔法師という貴重な才能を持っている生徒達に、潜在していた悪質な選民思想をより悪化させる事態につながり、制服の校章の有無で一科生をブルーム、二科生をウィードと呼んで、特に一科はそれだけで二科を相手に威張り散らすまでにモラルが低下し、作中までは深刻な一科と二科の確執を生じさせてごく一部の良識的な一科生を始めとした生徒会と風紀委員会の頭を悩ませることとなる。
しかも、その生徒会と風紀委員会でさえも一科の生徒ばかりで生徒会と風紀委員会、果ては九校戦までもが一科だけのものと錯覚させてしまう。そのため、改善案でさえも一科の女子が目当ての二科男子の贔屓と決めつける、挙げ句の果てに二科生が筆記試験で一科より上があることさえ不正呼ばわりする始末。
ただし、一科生の中にも「実技試験の成績だけで全てが二科より上」と錯覚し、横暴になる風潮に疑念を抱くどころか、そうした一科生を軽蔑する生徒は多い。むしろ実技試験の評価外である実戦での魔法技能やCAD調整の技術などを見て正しく評価する一科生もいる。ただし、最初は懐疑的でも実際に手合わせして、しかも負けるか間近でその実力を見て、正しく評価する一科生は少数派で、もっぱら作中のレギュラー、準レギュラー相当の生徒はこちらに該当する。
なお、魔法師界で強い影響力を持つ十師族やそれに次ぐ影響力を持つ百家にはこうした考えを持つ生徒は余りおらず、いたところで何かしらのマイナスがある二科生や一科の上級生に叩きのめされるなどして、考えを改めている。ただし、それも本流が殆ど。
が、それを差し引いてもこの確執は深刻で「一科は全てにおいて二科より上、挙げ句に存在そのものが二科は下」と一科の腐敗は常軌を逸し、剣道を始めとした非魔法競技までも侮蔑の方便にする有様で、まるで「あれもこれも上でないと我慢できない」という我儘な子供同然で司波深雪曰く「腐ったプライド」の生徒が多い。ただし、二科生側にも卑屈になった生徒がいるなど問題は多い。
しかし、ある破格の二科生の入学と在学中の活躍をきっかけにこの風潮は改善され、卒業後に二科制度は廃止されている。
一科生
司波深雪…実技試験主席の一科生だが、筆記試験は兄に劣る。典型的な一科生の超エリートだが、敬愛する兄が二科ゆえにその風潮を侮蔑するどころか、平然と兄を侮辱する一科生へ本気で殺気を向けるほどの怒りをあらわにし、それが魔法の暴走未遂となって現れる。
七草真由美、渡辺摩利、十文字克人、五十里啓、千代田花音、中条あずさ、市原鈴音…一科の上級生。元々そうした風潮をよく思わず、特に三巨頭と呼ばれる三人は改善を試みている。
十三束鋼…一科生だが、生まれつきの体質故に実技試験は二科に限りなく近い。ただし、実戦特に格闘戦ではずば抜けており、学内最強の達也と差はほとんどない。
光井ほのか、北山雫…元々の性格故にそれをあまりよく思わない。特にほのかは達也の魔法に魅了され、二科であることそれ自体に納得がいかなかった(すぐにその考えは改めている)。
森崎駿…典型的なまでの選民思想で一科の腐敗を代表するような生徒。あろうことか達也と深雪の兄妹関係までも全否定するような暴言を吐き、達也のエンジニアの能力さえ認めない。スピンオフでは深雪の逆鱗に触れる上に、ほのかと雫にも嫌われ、三人からの心象は最低。
服部刑部少丞範蔵…一科の上級生。当初は呼び方こそ一科のそれだったが、実際に達也に負けて実技試験の外にある能力を認めるなど、基本的に公正な生徒。
二科生
司波達也…実技試験の上では劣等生だが、筆記試験主席というアンバランス且つ実技試験では分からない優秀さを持った二科生。
西城レオンハルト、千葉エリカ、吉田幹比古…二科生だが、実戦での強さは一科の上級生たちを凌ぐ。達也同様に、実技試験では分からない優秀な二科生。幹比古は後に一科に入る。