概要
油屋の経営者湯婆婆の一人息子である坊が、湯婆婆の双子の姉銭婆の魔法によって姿を変えられた小太りの鼠の姿である。
この姿に変えられてから、ハエドリに姿を変えられた湯バードと一緒に千尋についていくことになる。
最初こそ千尋の肩の上にずっと乗っていたり、ハエドリに運んでもらったりだったが、終盤では「肩に乗っていいよ」という千尋の誘いを断り、自分の足で歩くようになった。(ハクが吐き出した魔法の蟲を踏み潰した千尋の足跡を踏んでえんがちょする寸劇をススワタリ達とやって遊んでいる描写などが挟まれている)
その他にもカオナシの討伐に活躍したり、銭婆の家で糸車を回す手伝いをしたりと多くの成長が見られた。
元の姿のときはずっと、おんも(外の世界)には悪い病気があると信じていたため外出した経験がなく、坊ネズミの姿になって初めて見る外の世界に感動していた。
これらの出来事を通して外の世界を教えてくれた千尋のことを気に入っている。
それに反して鼠の姿の自分を見抜けなかった湯婆婆の自分以外の者へ対する態度を見てしまう。
銭婆の元から油屋に戻ってきたときに、自分にかけられていた魔法をといて坊の姿に戻る。
このとき坊はたくさんの冒険を通して、自分の足で立てるようになっていた。
千尋をなかなか元の世界に返そうとしない湯婆婆に対して、
「ばーばのけち。もうやめなよ」
「千を泣かしたら、ばーば嫌いになっちゃうからね」
と、これまで甘やかしてきた湯婆婆よりも、たくさんの世界を見せてくれた千尋の方を助ける発言をする。
余談
坊が鼠に変えられたため、その間に替え玉は3つの頭が務めている。
二人に魔法を掛けた銭婆によると、少なくとも彼女の家に到着する頃には本人達が望めば元の姿に戻れたらしい。