概要
2018年5月12日より小学館「裏サンデー」および「マンガワン」にて連載開始。
作者は『世界鬼』『グッド・ナイト・ワールド』などを手がけた「岡部閏」。
同年に「第4回次にくるマンガ大賞Webマンガ部門」にノミネートされた。
「青春×ホラー」と銘打つように、少年少女の叙情的な関係と人ならざる存在の不気味な演出がそれぞれをより際立たせる作風となっている。
ストーリー
「見えないもの」が見えてしまう女子中学生・恩田衣子。
「幽体離脱」して遊ぶことを覚えた同級生の空木と高条。
“出会ってしまった”3人の運命は急速に回り始める――
登場人物
主要人物
恩田衣子(おんだ いこ)
本作品の主人公。14歳(中学2年生)。
幽霊を視認することができ、それが原因で幼い頃から孤立している。
夜人たちに「夜叉」と呼ばれ畏れられる存在であり、常人とは比較にならないほどの霊力を持つ。
母親の形見であるチョーカーを常に身に付ける。好きな色は白。
空木凛太郎(うつぎ りんたろう)
衣子のクラスメイト。高条とは親友と呼び合う仲だが、特別付き合いが長いわけではない。
何かと面倒事に巻き込まれる高条をその都度助けている。実はかなり足が早い。好きな色は紺。
高条慎吾(たかじょう しんご)
空木の友人。
付き合う人間を選ばなさすぎるためにトラブルに巻き込まれやすい。
安易な下ネタを口走るなど悪い意味で中学生らしい言動が目立つが、意外にも勉強が得意。好きな色はオレンジ。
衣子が飼っている子犬。犬種は狆。
並外れた霊力を持つ衣子の傍にいたためか、衝撃の進化を遂げる。
「ピコ」は読者を対象にした公募で決定した名前であり、過去作「グッド・ナイト・ワールド」に登場する同名のキャラクターとは一切関係はない。
黒衣
鈴木暁(すずき あかつき)
肉体を捨てた幽体離脱者の集団「黒衣」を統率する「夜叉」。28歳。
とある目的のために多くの夜人を集めている。
衣子と同じく、幽霊が見えることが原因で幼少期から孤立しており、小学四年次から不登校になっている。実家は寺だが、本人は無職。
杏(あん)
黒衣のひとり。黒衣の中では最古参にあたる。
幽体の扱いに長けているため、新人の教育係にあてられることが多い。
その面倒見の良さと人心掌握能力から最優秀クリオネスカウト賞という実態不明の賞を2年連続で受賞している。
生前は名門大に通う優秀な大学生だった。享年19歳。
人間関係に疲弊しており、漫画やアニメの男子たちの友情に癒しを求めていた。
鬼束(おにつか)
黒衣のひとり。杏に並ぶ古株で、夜な夜な駆霊部隊を率いて黒衣全体の強化を図っている。
ひたすら口が悪く、仕切りたがり。生前も非行に走るような人となりをしていた。享年15歳。
その他
「魔」
本作最大の脅威。人でも霊でもない存在であり、前触れなく現れては幽体を食らう。
過去にはチェーンメール、現在はYOUTUBEを媒介にして幽体離脱者を増やしている。
一連の行動に対する目的は一切不明。
禍津(まがつ)
黒衣たちの口から名前が出たもう一人の「夜叉」。