概要
『天堂家物語』とは、白泉社が出版している隔月漫画雑誌LaLa DXで2014年から2017年まで連載されたのち、2018年よりLaLaに移籍して連載中の斎藤けんによるレトロラブロマン少女漫画。
また、2018年にドラマCD化、2021年にはボイスドラマ化された。
あらすじ
ある日、川で洗濯をしていた娘は川に流されていた一人の娘を救う。
助け出された娘は鳳城伯爵家の三女「鳳城蘭」。彼女は名門である天堂家の令息、天堂雅人に嫁ぐことになっていた。だが、自分の嫁ぎ先である天堂家では先代が病に倒れ、血腥い跡目争いが起こっていることを知った蘭は、自らもそれに巻き込まれることを恐れるあまり、馬車を抜け出し川へ身を投げてしまった。蘭から事情を聞いた娘は自らが身代わりになると申し出、天堂家へ赴くのだった。
しかし、それはすぐに雅人によって見破られてしまう。
捨て子だった娘を育てた老人の教え(「困っている人がいたら身をなげうってでも助けろ」)の元に鳳城蘭の身代わりを申し出た上、「人を助けて死にたい」と願う娘に興味を持った雅人は偽者の鳳城蘭を続けるよう命じる。さらに雅人は家に帰ろうと抵抗する娘の家を燃やし、帰る場所をなくしてしまう。
大切なものを失い、失意に陥った娘は、雅人に「死ぬときは俺を守って死ね」の言葉に圧され、天堂家で暮らすことになる。そして、鳳城蘭と同じ名前「らん」という名前を与えられ、女中として働きながら偽者の鳳城蘭を演じることになる。
主な登場キャラクター
- らん(CV:高橋李依)
- 死にたがりの名無しの娘。雅人に「俺を守って死ね」と言われたことをきっかけに、天堂家に身を置き「らん」と名乗るようになる。常人離れした身体能力と体術で雅人を守る。
- 天堂雅人(CV:石川界人)
- 類稀な美貌と威圧感を持つ軍服の青年。天堂家令息。天堂家を破滅させる目的がある。自他共に認める天邪鬼。
- 立花修一郎(CV:三木眞一郎)
- 天堂家の書生で雅人に仕える。一見穏やかな男性だが、拷問等の荒事を任される面もある。らん曰く「隙がない」。
- 鳳城蘭
- 元々雅人のもとへ嫁ぐことになっていた華族の令嬢。天堂家を恐れ川に身を投げたところをらんに助けられた。らんの提案に乗り、身代わりを頼むことになる。