概要
(イラスト右)
5月1日生まれ。
身長170cm、体重60kg。
血液型A型。
早くに結婚した妻である敦子(あつこ)を交通事故で亡くして以降、男手一つで息子を育てていた。
朋也のナレーションによると比較的厳格な人柄であったようで、物語開始時点では朋也と同居していて勤め人でもあった。
バスケットボールでの成績によるスポーツ推薦で高校進学を決めた朋也の入学が間近に迫った頃、些細な理由で親子喧嘩し結果として息子の選手生命が絶たれる大怪我を負わせてしまう(単発のアニメ映画版では、酒を飲んで帰宅し酔いながら絡んで来た直幸に朋也が反発する形で喧嘩に至った様子が描かれた)。
この事がきっかけで息子に負い目を感じるようになったのか、以降朋也を「くん」付けで呼ぶようになる。
息子の学業や進路などにも関わろうとしなくなり、家庭訪問で赴いた朋也の3年時の担任教師も驚きを隠せないでいた。
また仕事から帰ってきても基本的に寝てばかりいるライフスタイルが朋也をますます苛立たせる事になり、一般的な父子とはいえないようなわだかまりを作り、ルートによっては息子の古河家への居候に至った。
(以降ネタバレ注意)
ゲーム本編の学生時代編ではパッケージヒロインである古河渚ルート以外でも登場機会は少なく、キーパーソンとして描かれていない。
渚編の後編でもある「AFTER STORY」前半で、おそらく禁止薬物の取引に巻き込まれてしまい逮捕されてしまう。
この騒動は卒業後に電設工として就職していた朋也の現場監督としての転職の話を台無しにする事にもつながり、息子との関係は極めて最悪の状態になってしまう。
しかしながら渚というパートナーを得ていた朋也は直後に彼女との結婚を決め、勾留施設でのガラス越しでその報告を受けた直幸との交流がしばらく途絶えた。
頑張り過ぎてしまった父親の真実
その後渚を病気で亡くしたショックで娘の汐と向き合って来なかった朋也は義母である古河早苗らの計らいによって、すぐに思い出せないほど忘れていた直幸の故郷へ汐と共に赴き、その母親で自身の祖母である史乃と思わぬ再会を果たす。
そこで朋也は、母を亡くした父が祖母や親族に頼らず、幾度の転職などの苦労をしながらも自分の養育に全力を注いだ事と、あの無気力な様子になったのは朋也が親の手のかからない歳にまで成長した事による解放感や喪失感によるものであると聞かされた。
こうして父親に対する考えを改め自身も父親である事を自覚した朋也は、旅行後に久しく離れていた実家に帰り、詳細は不明であるがこの時には既に釈放されていた直幸と話し合う。
この時に孫である汐とも対面している。
朋也は父親に対する感謝と労いを伝え、直幸も息子の成長を感じ取りくんづけで呼ぶ事をやめた。
直幸は母の薦めもあって故郷に戻る事になり、息子と長く住んでいた借家を引き払う。
町を離れる直幸は物静かながらもとても安堵したかのような表情をしていた。
TVアニメ版では若かりし頃の姿が描かれており、現在の息子に似た雰囲気で端正な顔つきであった。
朋也に見送られる際には彼の回想で
「朋也、ほーらお菓子だ。父さんまた出かけるけど、食べ過ぎないようにするんだぞ」
「いつも寂しくさせて、ごめんな。帰ってきたら夕飯ちゃーんと作るから。2人で食べよう。な、朋也。」
と幼かった朋也に優しく声をかける想い出の場面が挿入されている。
アニメ映画版では先述の件で逮捕された事は一切触れられていない。
また渚を亡くした朋也の様子を見に訪れる、そこで自分も妻を亡くしたショックで朋也にとって満足できる父親でなかった事を詫びる、朋也を立ち直らせるために息子の職場の先輩である芳野祐介・公子夫妻に頼み込むなど、父親としての強い思いやりも見せている。
TVアニメ版の最終場面や、みさき樹里による漫画版最終巻の後表紙のイラストでは、かつて直幸が幼い朋也を連れて行った菜の花畑の光景で締めくくられている。