膠(にかわ)で、岩絵具と言われる顔料を溶いて彩色する絵画のこと。岩絵具は大変高価なので、習作には水彩絵の具を代用することも。
明治時代に日本画が成立した時には、輪郭線を使い陰影を描かず平面的に物体を表現するなど日本在来の伝統的技法を使う日本画と、油絵の具を濃厚に塗り重ね、輪郭線なしで写実的に描かれる洋画は全く異なるジャンルだった。
現代では、日本画でも輪郭線を描かない没骨技法が一般化し、絵の具を厚く盛り上げることが可能になったので洋画にタッチが近くなり、一方で洋画でも伝統的な写実画法の様式が崩壊して平面的な塗りも一般化し、「どこで見分けるのか」と問われた際、画材の相違で区別しているのが現状。