東王父
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どんわんふー
東王父とは中国神話に登場する神。
諱(いみな)は倪、字(あざな)は君明。全ての女性仙人(仙女、女仙)を統括する西王母と対なる名を持つ神。
(ほぼ)全ての男性仙人を統括する存在が東王父である。
東の海に浮かぶという、仙人たちの住まう東方三神山(蓬莱、方丈、瀛州)を司る。彼自身はこのうち蓬莱山に住む。
中国神話、道教に関連する伝説で印象的な活躍を見せる西王母に対し、東王父のほうはあまり目立たない存在である。
男仙を統括するという位置づけであるが、中国神話、道教の世界観には彼よりも明らかに上位の男性、男性の姿の仙人が複数登場し(三清道祖や玉皇大帝)、教義上はそちらのほうが重要で言及される機会、廟で祀られる例も多い。
しかし、男性が仙人になる(登仙)ことも管轄し、仙人になった男性はまず彼に報告に行く(次に女性の登仙も管轄する西王母)必要があるとされ、極めて高位の存在であることは確かである。
殷(いん)の時代(紀元前17世紀頃 - 紀元前1046年)の後期の遺跡からもその原型となる名(西母)がみえる西王母と異なり、東王父にはこれほど古い出典は確認できない。彼の名は、恐らく西王母に対応するものとして設定されたと予想されている。
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