CV:宮野真守
概要
とある事件を切っ掛けに当時付き合っていた恋人の弓原紗季と別れた矢先、琴子からの猛烈なアプローチを受け、彼女の恋人に収まった。
若さの割にどこか達観している雰囲気があり感情の起伏に乏しく、少し他人とズレているところもある。
その実態は2種類の妖怪の肉を食べたことで人ならざるチカラを得た異能力者。
姿形こそ美形の青年だが、この経緯から怪異の目には、人間と複数の妖怪がない交ぜになったおぞましい姿に映るらしい。
物語では頭脳労働担当である琴子に対し、荒事などの肉体労働を主に引き受ける。
身体能力こそ一般男性のそれとほぼ変わりないが、後述の能力を駆使して怪異と渡り合う。
琴子のことは「ことこ」の発音がしづらいため、「岩永」と苗字呼びを続けている(琴子も望んで、そう呼ばせている)。
琴子が肉欲に忠実であることや好みのタイプから程遠い女性であることも手伝ってか、琴子への扱いは基本的にぞんざい。
一方で琴子の影響で以前に比べて感情表現が多少豊かになったことを元恋人の紗季から指摘されており、また彼なりに琴子を案ずるそぶりを端々で見せている。
琴子によれば動物に例えるなら山羊らしい。
能力について
その昔、桜川家の先祖は、妖怪「件(くだん)」の持つ未来視の力をどうにか人間のモノに出来ないかと画策していた。
だが能力を得るためとはいえ、妖怪の肉を食べた一族の多くは拒絶反応を起こして死亡、運良く生き残り「件(くだん)」の力を得た者も、例外なく予言後間もなく死んでしまう。
そのデメリットを克服するために今度は「人魚」の不老不死の能力に着目し、2種類の肉を合わせて与えるという試みがなされるが、成果も上げることもままならず、家系図に犠牲者を連ねるばかりの時を重ねていく。
そんな悪夢のような実験も忘れ去られたと思われた現代、九郎の祖母が自分の孫たちの夕餉に密かに妖怪の肉を混ぜることでこれを実践、結果、九郎のみが生き残り能力を得ることに成功した。
その能力は先人が考えるほど完璧なものではなかったが、狂気ともいえる妄執はここに結実する。
彼の身体は人魚の能力によって多少のケガはおろか、致命的なダメージですら瞬時に回復することが出来、欠損した部位も元通りにしてしまう。
そして何らかの要因で致命傷を負うことで、件(くだん)の「いくつか存在する未来の可能性の中から、自らの望む未来を引き当てる」能力を発動させ生還。このサイクルを繰り返すことで圧倒的な力を持つ怪異に対しても食らいついていき、最終的に勝利をもぎ取ることが出来る。
また能力とは別に、妖怪の肉を得たその身体には強烈な毒性が宿っているらしく、とある事件で彼の片腕を食いちぎった怪異はその毒に耐えられず即死した。
過去の夕餉の描写から、妖怪の肉を得て生き残ったのは九郎一人だけかと思われていたが、実はもう一人、彼と同じように生き残り妖怪の力を得た人物が居るらしく……?