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概要編集

香港の新界と接し、経済特区に指定されている。2022年深圳の市域人口は約1766万人。


もともとは英国領の香港を牽制する意味で設けられた経済特区だったのだが(マカオに接する珠海も同様)、流動的な都市性格が幸いし、昨今では国内IT産業の拠点として発展、世界で見てもUAEのドバイと並び、飛躍的な発展を遂げた都市の一つとして知られている。


北京市上海市広州市と共に、中国大陸の4大都市と称される「北上広深」の一つであり、中国内都市ステータスの最上位、「一線都市」に分類されている。中国屈指の世界都市であり、昨今では情報産業だけでなく金融センターとしても重要な機能を果たし、広州とともに珠江デルタの核をなす。


住民構成の特徴としては移民都市であることがあげられる。元来は宝安県として一集落に過ぎなかったものが、改革開放経済の過程で外部より労働人口が流入して都市が形成され、広東省でありながら広東語が使われる比率が極めて低い地域となっている。また、高齢者人口はたったの3%に過ぎない


元来の地元民はおもに農業・漁業に従事する。地元民は香港の新界地域と同じく、大きく客家語を話す客家と広東語を話す囲頭人の2つのグループに分ける。客家は主に北東部の竜崗区と宝安区の東部、福田区の北部、南山区の北部などの丘陵区域に分布し、囲頭人は主に羅湖区、福田区の中南部、南山区の中南部、宝安区の中西部などの平原地域に居住する。


現代の深圳市は、中国屈指の近代都市として存在感を高めている。深圳市には超高層ビルが400棟近くあり、アジアでも香港、上海、東京といった名だたる大都市に次ぐ数である。深圳地下鉄も急速に拡張し、1日の利用者数が512万に達する世界有数の交通網になっている。また富裕層も多く、世界で8番目にビリオネアの多い都市とされている。一方で、シリコンバレーなどと同様、中産階級以上しか集まらない都市となって、従来の住民や貧困層が郊外に転出するような問題もあるほか、インフラ整備の未熟さで大規模地すべりが発生したこともあった。


また、華強北は世界最大の電気街となっている。テック企業が多く立地することでも有名で、スマートフォンメーカーのファーウェイZTEXiaomi、電気自動車のBYD、ドローンのDJI、IT企業のテンセントといった有名企業が軒を連ねている。


なお、日本では深圳を深センと表記することが多かったのは、かつて日本で主流だったShiftJISでは「圳」という漢字が第3水準に属するため、使用環境によって文字化けを起こしたからである。このような日本語でうまく表示できない中国の都市ではほかにシ博(淄博)、イ坊(濰坊)などがあったが、昨今ではUTF-8主流なので、問題なく表示できる(ただし、文字化けするアプリやシステムは存在することを念頭に入れたほうがよい)。


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