特殊警棒は使用しないときに縮めておくことができる伸縮式の警棒である。
一般的なものは鉄製、2~3段で先端に重りが仕込まれている。
解説
日本で警棒が警察官の一般的な装備になったのは戦後のことで、このとき採用されたのは木製で滑り止めの溝が掘られた要するにただの木の棒である。
使用しないときには嵩張るうえに、状況によっては引っ掛かって危険なものであったが、平成6年の制服改定まで使用された。
一方で伸縮式の「特殊」な警棒は、パトカーに乗る自動車警ら隊や、私服警官を中心に使用が始まり、平成6年の制服改定で全警察官の装備となった。
警察以外では、雑踏警備が多い鉄道公安職員が早い時期から伸縮式の警棒を使用していた。
現在、警察で使用されているものはグリップの部分に鍔がついており、従来のものより受傷のリスクが下げられている。
創作作品では、コンパクトになる打撃武器として一定の需要があるものの、現実世界の日本国内の場合はカバンに入れて持ち歩いていると他の「護身グッズ」共々正当な理由なく武器を持ち歩いているとしてお縄を頂戴されるケースがある。
その他
- 「特殊警棒」は警察・警備用品メーカーであるノーベル工業の登録商標である。このため、ノーベル工業以外ではこの呼び方を避ける必要があるが、ホチキス(ステープラー)などと同様一般名詞として定着している。
- 警備業界では警棒は警戒棒などと呼ばれている。