概要
本名は佐藤直之。主にBEMANIシリーズへ楽曲を提供している。元々はコンシューマ向けソフトのゲーム音楽担当(パワプロクンポケットなど)だった。その関係でBEMANIとしてのデビューは、家庭用ソフト、ポップンミュージック10である。その提供楽曲、「Beyond the Earth」が大変な反響を呼び、次作の「サヨナラ・ヘヴン」で人気に火が付いた。その後、ヒット曲を連発し、BEMANIに欠かせない人気コンポーザーの一人となり、そして現在はIIDXのSDに就任するなど目覚ましい出世を遂げた。
民族音楽を彷彿とさせる楽曲が多く、2022年現在で5作のオリジナルアルバムがリリースされるなど、音ゲーを問わず、根強いファンが付いている。一方で、攻撃的な楽曲や重低音を効かせた楽曲も制作している。
名義には「猫叉Master」名義と「猫叉Master+」名義があり、後者は攻撃的で重低音を生かしたドラムンベースやエレクトロニカなどを制作していることが多いが、本人曰く「新しいジャンルに挑戦するときに名付ける名義」だという。
余談
「猫叉Master」という名義は、なぜか自分の周りに野良猫が寄ってくることから、猫を吸い寄せる魔力を持つという意味で名付けたらしい。だが、本人は大の猫アレルギーでもある。
紛らわしいが『猫又Master』ではない。タグ付けや検索時には注意しておきたい。
動物好きなのは猫に限った話ではなく、アルパカ好きでも有名で、アルパカ愛を凝縮して、わずか1日で書き上げた楽曲「moffing」は皆に知られる所である。他にも、デビューアルバム『RAIN DROPS』のジャケ絵にも採用したり、jubeatで同氏関係の楽曲にアルパカmasterという称号が登場したりしている。アルパカをモフモフよー♪
また、最近は柴犬萌えにも走っているらしい。
代表作など
- Beyond the Earth
初出はpop'n music 10(CS)。氏のBEMANIデビュー作。
舞台はアジア(インドが舞台ではないかと思われる。担当キャラのyimaはインド神話に登場する神の名前が由来)。ジャンル名はコンテンポラリーネイション(当初は…ネーション)で、人気のシリーズとなっていく。そして、舞台はアフリカ(3作目)、南米(4作目)、南欧(5作目)、砂漠地帯(6作目)と世界を巡っていくことになる。
IIDXでは当初CSのみだったがACでもPENDUALの楽曲解禁イベントで収録された。
- サヨナラ・ヘヴン
初出はpop'n music 11(CS)。 Beyond the Earthと比べると、落ち着いた、うら悲しい曲調である。同氏を代表する人気曲であり、同氏にとっても最も思い入れのある作だという。後にbeatmania llDX、reflec beat、jubeatにも移植された。
- DrivenShooter
氏のギタドラシリーズ初参戦楽曲。
PVはジョジョ+トゥームレイダー+インディージョーンズと言った感じ。
ギターパートの最難カテゴリー(当時の名称Extreme)が猛威を奮っており、中盤~終盤にかけての指運が絡む超速オルタを出来るかどうかでクリアの可否が決定され、上位ランカーでもあっさりとゲームオーバーすることも珍しくなかった。
- Far east nightbird
初出はjubeat knit。重低音を活用したドラムンベースであり、流麗なメロディーとの
対比が美しい。大人気を博し、後にIIDX、ポップンミュージックにも移植された。
- moffing
pop'n music19tune streetのイベント隠し曲。名義は「猫叉Masterβ2」、いわゆるアングラ名義であり、従来とは一線を画す異色作。楽曲も前述したようにひたすらアルパカへの愛情を歌詞で表し、スカの曲調に合わせて歌い手におどけた歌い方をさせるなど、相当ハジけている。これを初めて聴いたプレイヤーは、強烈な楽曲紹介コメント(モッフフ、モフモフ、モッフェーなどアルパカ語と呼ばれる謎の文字の羅列。実はこれも本人が作っていたことが判明)も相俟って、口を揃えて「猫叉が壊れた」、「猫叉さん休んでください」などと讃辞(?)が送られたが、wac曰く、こっちが素の姿だという。トランペットの演奏は小野秀幸が担当している。
実際、我々が猫叉の実態を知らなかっただけで、実際かなり剽軽な性格であり、ギタドラのサントラでも謎のコメントを残したり、pop'n music sunny parkで提供された新曲の「砂塵カゲロウ」に対しても、オーディエンスのイメージとは裏腹なコメントを残したり、近年はBMBS(BEMANIスタッフによるラジオトーク番組)やUSTでも、けっこうお調子者らしい場面を見せている(だけど、本人曰く、人見知りが激しく、口下手だそうだ…あれ、誰かに似ているような)。
IIDXの猫叉Master+名義のひとつ。当時の楽曲解禁イベントの最後というだけあってレベルは高い。
アレンジ
- 千年ノ理
東方アレンジの1曲。IIDXやポップンをはじめ様々なBEMANI機種に収録されている。原曲は千年幻想郷。
原曲のメロディを崩さない氏の民謡的なアレンジになっている。一方で各機種では楽曲の解禁や常駐が必要な関係で譜面の難度が全体的に高めの傾向にあり、特にIIDXで最近追加されたLEGGENDARIA譜面は相当なもの。
合作
ポップンミュージックの楽曲で劇団レコードとの合作。名義も2人を合わせて「猫叉劇団」になっている。担当キャラはマタ・ハリ。
この名義は他にもEsperanzaやAsiaN Distractiveがある。
- GAIA
IIDXのサウンドディレクターL.E.D.との合作。PVではどこぞのコンポーザーが言いそうなギャグをお互いかましていた。
ジャケットが公開されてからはこちらも中央がお好み焼きに似てるなど別の方で有名になってしまった。
- Chrono Diver -PENDULUMs-
GAIAと同じくL.E.D.との合作。非常に難しい譜面で話題になった。
関連タグ
L.E.D.:共にIIDXのサウンドディレクターを務めているコンポーザー。合作もある。