概要
主人公・姫野美琴の友人。怪異症候群3では主人公の一人を務める。
とある日に、遊び半分でひとりかくれんぼをしようと考えた結果、とんでもない怪異を呼び寄せてしまうこととなる。
家は両親と妹・春子、兄・和也と5人暮らしをしている。
旅館の女将をしている祖母がいる。
ネタバレ
怪異症候群
主に冒頭に登場。
興味本位でひとりかくれんぼを行った結果、ぬいぐるみに宿った霊によって両親と兄を殺害されてしまう。
咄嗟に親友の美琴に助けを求めるべく電話を掛けるが、声を出す間もなく彼女もぬいぐるみによって重症に陥る。
その無言電話で胸騒ぎを覚えた美琴が神代家を訪れるところから物語が始まることとなる。
劇中では死亡したように思われたがかろうじて生存しており、長期入院を余儀なくされる。そのため名前はたびたび登場するが由佳本人は殆ど出て来ない。
実は「神代家」とは、かつて呪術によって栄えていた家系であった(画像は飽くまでイメージ)。
当時の神代は呪術によって対象を抹殺することを生業としており、また依頼して来た権力者たちの私財も奪い取っていた。そうやって神代は着実に栄えていった。
貪欲に力を求めた神代は、同じく呪術を扱う姫野を呼び寄せ従者として使役し始める。その狙いは、姫野が持つ秘法を取り込むことであった。
しかし、姫野は神代の言いなりにはならなかった。祈祷によって人助けを行い、人々の信奉を集め出したのだ。
これを快く思わなかった神代は、姫野の秘法を取り込むと用済みとして追放してしまう。
だが神代では姫野の秘宝は扱いきれず呪術が暴走。呪殺が行えなくなる。これによって時の権力者たちから見放され、神代は自然と衰退していった。
一方、姫野もまた神代の秘宝を取り込んでいた。しかも姫野の方は完璧に制御ができていた。
結果、姫野によって神代は滅ぼされ、土地も財産も奪われるという末路を迎える。しかも神代の生き残りたちは十数年も幽閉されるという憂き目に遭う。
ある時、姫野は神代の子孫に対して取引を提案する。
それは「姫野の土地と財産を渡して解放するが、代わりに呪術から足を洗うこと」であった。その条件を飲んだ神代は呪術を手放し、一般人として市井に生きるようになったのだった。
と、書くと姫野から和解の手を差し伸べたように思えるが、真の狙いは別にあった。
姫野は屋敷の地下に秘宝を祭っており、その力によって神代の呪術を封じていた。神代に土地を譲ったのはそこから離れさせないようにするためであり、それによって呪術を封じることが目的だったのだ。
神代の末裔である由佳は呪術の才能を秘めており、しかも姫野の土地(呪術の封印)から離れた場所で暮らしていた。
そして、ひとりかくれんぼという呪術を行ったことで怪異を引き起こしてしまった。その影響によって先祖の怨霊まで顕現させ、それが美琴の命を狙って更なる怪異を引き寄せていた。
これが本作のタイトルにもなっている怪異症候群(怪異が怪異を引き寄せる連鎖)である。
現代において姫野と神代はすでに和解している。それでも怨霊が現れた理由は特に説明はないが、恐らく和解する前に姫野に滅ぼされた者たちの怨念が原因と思われる。
なお、最終章では旧神代家(姫のから譲られた屋敷)に飾ってあった能面が動き出して美琴に襲い掛かる。その能面は氷室等によって破壊された。
しかしこれは傀儡に過ぎず、真の本体である「神代の怨霊」は別に潜んでいた。ちなみに怨霊は、巨大な能面(女面)の姿を象っている。
最終的に姫野の先祖の声に導かれた美琴によって怨霊は祓われ、第一の怪異症候群が終焉を迎えた。
全てを知った由佳はベッドの上で美琴に詫びるが、過去がどうあれ自分たちの関係は変わらないと告げられた。
公式サイト・夕闇の季節より、一部引用。