概要
担い手不足や災害(塩害や洪水など)といった事情から、作物の作付けを諦め、利用されなくなった農地。地力の回復などのため一時的に作付けを休んでいる「休耕地」とは異なる。
荒れ果てた田畑は見た目が悪いだけでなく雑草が生い茂り、害虫が発生して周辺の農地に悪影響を及ぼす。放棄期間が長引くと木が生い茂り、森林のようになってしまっている場合もある。こうなってしまうと再び農地として使うのは困難になる。
近年の農村には高齢化で経営を縮小したり、農地を持っていながら農業を営んでいない農地所有者(土地持ち非農家)が増えており、条件が不利な中山間地のみならず、平野の優良農地ですら放棄されてしまう事例も目立っている。
自治体では、経営意欲のある農家への貸し出しを斡旋したり、ソーラーパネル設置用地への転用を推奨するなどの対策を推進している。