肉人形
にくにんぎょう
PS専用ソフト『ゲゲゲの鬼太郎』のシナリオの一つ「肉人形」に登場するオリジナル妖怪。
人間を繭に閉じ込め人形(市松人形)に変えてしまう力を持つ。
繭に閉じ込められた人間は救出が早ければ助け出す事が出来る(精神力が強ければ自力で脱出する事も可能)が、肉人形を倒さない限りは時間経過と共に人形になってしまう(ちなみに屋敷のあちこちに鎮座する市松人形は全て肉人形の犠牲者の成れの果てである。ただしこの中に肉人形が成り済ました物も紛れ込んでいる)。
ただし時間が経過して繭が硬くなった状態になると例え人形になる事を免れたとしても手遅れとなり命を落としてしまう。また、人形にされた時間が間もない状態であれば、肉人形さえ倒せば元の姿に戻る事が可能なようだ。
聖山家で代々祀られているさんぬき様なる存在の正体であり、いわれや経緯は不明だが二十歳になった聖山家の三番目に生まれた子供を生贄として差し出すように要求し、その子供たちを喰らう事で永い年月を生き永らえて来たらしい(さんぬき様なる異称も、十中八九「三番目の子供を抜く=三番目に生まれた者を生贄として差し出す」事に由来している)。
“肉の間”と呼ばれる屋敷の地下の大空洞を根城にしており、能面の様な顔を持つ巨大な肉色の芋虫という、出るゲームを間違えたのではないかというようなクリーチャー然とした姿をしている。
人形を利用した妖術の使い手であり、普段は聖山家の大広間に飾られている市松人形に擬態し、各部屋に置かれた同形の人形を通して屋敷の住人を監視していた。人形を介して相手にメッセージを伝えたり、妖術を使って相手を部屋に閉じ込める事も可能。
正体を現す際は等身大から巨大化して首の部分のみを切り離し、その首の部分を崩壊させてその中から本来の姿を露わにする。
鬼太郎すらも一度は退けるほどの実力者で、ただ攻撃するのではほとんど効果がないが、実は首の部分はあくまでもダミーで、本体は人形の首から下。
肉人形に襲われ繭に閉じ込められつつも何とか自力で脱出するものの、人形化が進み薄れゆく意識の中で、何とかその事を伝えようとした主人公の姉・小百合からの伝言や、肉人形の動きの合わせて胴体が脈動している事に勘付いた目玉親父からのアドバイスから、弱点に気付いた主人公によって本体の人形にナイフを突き刺され、大幅に弱体化。
そしてそこへ鬼太郎の体内電気を叩き込まれ、黒焦げにされて再起不能に陥る。同時に妖力が弱まった影響で地下空洞も崩壊し、落盤に巻き込まれながら、聖山家の忌まわしき仕来りと共に闇に葬られた。