「もう、だめ……」
「いやだ。もう、歩けない」
人物
幽鬼にとって最初のゲーム「メイデンレース」に参加したプレイヤーの1人。
一緒にゲーム参加したプレイヤー・静久の妹で、見た目は小学生ぐらい。手早く稼げる仕事があると紹介され、それが殺人ゲームだと教えられずに参加することになった。
両親と姉と4人暮らし。静久によると普段はちょっと抜けたところがあるとのこと。父親似らしい。
【花奏について幽鬼に聞いてみた】では、幽鬼から「おどおどしてます。おどおどしてる娘は初参加の娘にはよくいますね。かわいらしいです。ぜひ生き残ってほしいものですね。」などと紹介された。(当該ポスト)
作中の動向(ネタバレ注意)
初心者ばかりのプレイヤーの中でも特に怯えた様子を見せ、姉の静久にずっとひっついている。そのためまともに口も聞けず、ちゃんとした台詞が本記事冒頭のものしかない。
第1アスレチックの丸太渡りは、最初に行動を起こした静久に従ってクリアするが、その後大いに泣いたらしく第2アスレチックでは順番を後に回された。
第2アスレチックの有刺鉄線は、怪我をして途中で動けなくなり、後に続いていたプレイヤーたちがつっかえて揉め事になるが、静久の仲介でその場は収まる。
その後のアスレチックもなんとかクリアするが、第8アスレチックのボロボロの吊り橋の上で、強風に吹かれてとうとう立ち止まってしまう。
他のプレイヤーたちが苛立ちながらも橋の崩壊を恐れてどうにもできない状況の中、このままでは埒があかないと順番を無視して平然と吊り橋を渡ってきた幽鬼に押し除けられ、悲鳴を上げる間もなく橋から落下し、剣山に貫かれて死亡した。
メイデンレースにおいて、個人のミスではなく他者のクリアのために犠牲になったプレイヤーは花奏が最初となった。この幽鬼の行動が、妹を喪った静久はもちろん、他のプレイヤーにも大きな影響を与えることになる。
余談(ネタバレ注意)
殺人ゲームにおいて、幽鬼が初めて殺害したプレイヤー。
……なのだが、この時の幽鬼は当時のエージェントからゲームの詳細な説明を受けておらず、また鈍感ゆえに他のプレイヤーの緊迫した様子を見てもこれが本物の殺人ゲームだと察することができないまま、花奏を死に至らしめている。
不用心とはいえ本来関わるはずがなかった殺人ゲームに騙されて参加させられた上、相手に自覚なく命を奪われた終始不憫な娘である。