藤壺中宮
7
ふじつぼのちゅうぐう
「源氏物語」の登場人物。
桐壺更衣を失い悲しみにくれる桐壺帝は政治すらもおろそかにしてしまう。
そこで亡き更衣に瓜二つの藤壺という女性を女御として迎え入れ、彼女を寵愛するようになった。
先帝の第四皇女である藤壺をさすがの弘徽殿の女御もいじめることはできず、光源氏も藤壺によく懐き、3人は円満な生活を送る。
しかし、義理の母いえど5歳差しかない藤壺を光源氏は次第に慕うようになり、そしてそれは恋心に変わる。
そして12歳になった光源氏は元服し、葵上と(政略)結婚する。
しかし、葵上は光源氏に冷たい態度をとり、ますます藤壺への恋心は日々募っていく。
想いが届かない藤壺を思慕し、このあたりから光源氏は様々な女性と関係をもち始めていく。
藤壺に似ている紫上に会ったのもこの頃。
このような事をしていても藤壺への想いを断ち切れない光源氏は、ついに藤壺の部屋に強引に押し入り契ってしまう。
罪の意識に苦しむ2人だが、その後も密通を繰り返してついに藤壺は妊娠し、翌年に息子(後の冷泉帝)を出産する。
何も知らない桐壺帝は大喜びし、藤壺を中宮(正妻)にする。
その後結局真実を知らないまま桐壺帝は崩御し、藤壺は後ろ盾を失ってしまう。
息子の事を考えると光源氏に後身を頼るざるを得なくなり、そしてその上で彼との恋幕を避けるため、彼女は出家する。
光源氏の謹慎の後、息子の冷泉帝が帝になり、藤壺は国母となる。
後に春頃から床に臥していた藤壺は、そのまま回復することなく37歳の生涯を閉じる。
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