概要
江戸の郊外・品川台町の鍼医者。
坊主頭と太い眉毛、ドングリのような小さな目という容貌。六尺(180cm)の大きな体の持ち主。
最初期の年齢はは30代半ばだが、実年齢より老けて見えるとのこと。
鍼医者としての腕前は確かで、面倒見も良いため患者たちからは大変頼りにされている。
その裏の顔は、金で殺しを請け負う仕掛人で
「この世にいてはならぬ悪党のみを仕掛ける」ことを信条としている。
殺しの業は「太い針を急所に突き刺す」というもので、当時の医学では急性心不全か何かの様にしか思われず、その死が不審に思われても深く追及されないという利点がある(状況次第で毒や短刀を使う事もある)。
また坊主頭のため按摩や医者(これは本職だが)、僧侶、文化人に変装するのが容易で、他の仕掛人では侵入が難しい場所にも入り込め、また相手の油断を誘い仕掛の成功率を上げている。
更に用心深く、機転も効くので「生きて五年程度」と言われる仕掛人を十年以上続けている。
こういった理由で蔓からの信頼は絶大で、かつ敵対した際は恐れられている。
料亭「井筒」で働く未亡人のおもんとは愛人のような関係だが、梅安自身には女性不信の気がある。これは幼少期に実母に捨てられた(実父が死んだすぐ後に梅安を置いて別の男と出て行った)ことを皮切りに、何度か女性絡みのトラブルに遭った事が原因。
この女性不信は梅安自身も自覚しており、作中何度か自嘲気味に語っている。