鎌倉殿

大胆な実朝は、朝廷に対しても強気の姿勢を崩そうとはしなかった。 ある極秘任務達成のため、実朝の意向を受けた母政子と時房は鎌倉を出発する。

困難な問題に立ち向かう兄頼家。 それでも、若く気さくで親しみやすい兄の周りは、活気に溢れていた。

　源氏の誇りを胸に、武士として孤高に生きようとした男の話。 　史実や通説とは異なる全くの創作である点をご了承ください。 　

　頼家様が生きている平和なパラレル世界のお話。公暁の十三人のスピンオフ作品。実朝様の御台所と姫君の名前は、徳川家治公の御台所と姫君からいただきました。

覚悟を決めた兄頼家は決断をくだす。 そして、それは千幡との別れの始まりでもあった。

兄頼家に一幡が産まれ、ややこはどうやって産まれてくるのかという幼い千幡の問いにいとこの頼時は……。

表現は緩いですが、性的なシーンがあるので一応R１５としておきます。 実朝の想いはやっと……。

気乗りのしない実朝に、縁談が持ちかかる。それは、完全な政略結婚だった。

承元三年、西暦一二〇九年、数え年十八歳になった実朝は、この頃からより精力的に政務に取り組むようになり、将軍親裁を開始する。

姉三幡に泣かされた千幡。仲直りしてみんなで初めての家族旅行に行けるのか…？

最終話。 賢君実朝の想いは、実朝を慕う多くの人達に受け継がれていく。

重い病にかかった実朝は、御台所倫子（ともこ）への想いが募るばかりで……。

父の記憶のない少年の前に、年の近い叔父は優しく微笑む。 一方、長年愛する甥と月日を共にしてきた義時は、突然起こった出来事を受け止めきれないまま、決断を下さなければならなかった。 保護者として養い子の孤独を分かってやれなかった三浦義村もまた泣き続けていた。

戦の傷跡を抱えながらも、実朝は何とか心を奮い立たせて、恩賞の沙汰を下していく。 深窓育ちで実朝以上に繊細な御台所倫子（ともこ）の心の衝撃は大きく……。