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概要編集

中国に伝わる猛毒の鳥・(ちん)が持つ毒素の事。そこから「毒物」そのものも指すようになった。

毒性は極めて強いとされ、鴆の羽根を酒に浸したものを人間が摂取すると、腸や胃などの消化器官に到達する前から既に毒性を発揮し、七孔(耳・目・鼻・口)から出血して死ぬとされる。その即効性から解毒薬は存在しない。

その毒の強さから高貴な人間が死を賜る時に下賜されることがしばしばあり、死刑の中でも比較的相手に与える苦しみが少ないものとみなされていた。

 

なお毒を持つ鳥自体は実在し、ピトフーイと呼ばれる。流石に石を砕くような破壊力はないが、ヒトでも死に至るレベルの猛毒なので伝説にも引けをとらない。


なお、「飲鴆止渇」という四字熟語が存在し、意味は「鴆毒を飲んで渇きを癒やす=一時しのぎをして後から大きな被害を受けること」である。先述の通り、喉に入れた時点で死ぬ毒と言われる鴆毒で渇きを紛らわせようとするのは、あまりにもチャレンジ精神旺盛過ぎるだろう。



珍毒に関わりのある人たち編集

呂不韋…自分で鴆毒を呷って自害した

呂雉…政敵であった趙王如意を鴆酒で毒殺した

王莽…平帝を鴆酒で毒殺したと疑惑をかけられている

 

水犀…甲羅を持つサイのような幻獣。角が鴆毒を無害化する盃になるといわれる。ちなみにその正体はインドサイとされており、角を目当てにバシバシ乱獲された

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