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240SX

つーふぉーてぃーえすえっくす

日産自動車のスポーツカー、シルビア及び180SXの北米仕様モデル。
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概要編集

日本でのシルビア及び180SXの北米向けモデルであり、SXシリーズとしては4代目・5代目にあたり、240の車名が表す通り、総排気量2,400ccの直列4気筒エンジン・KA24DEおよびKA24Eを搭載する。

KA24型系エンジンは、2代目プレーリー、W30型系ラルゴおよび、初代プレサージュにも搭載され、その後もダットサントラックキャラバンに使用されている息の長いエンジンと言える。KA型系の採用はあくまでも北米市場の嗜好に合わせた選択であるが、この低中速を重視したエンジンは、日本では乗用車用、とりわけスポーティーカー用としては認識されていない。

歴代モデル編集

S13型系編集

S13型系ではモデルライフの途中でエンジンのシリンダーヘッドが変更されており、前期モデルはSOHCのKA24E、後期モデルはDOHCのKA24DEとなっている。

形状はクーペボディーで、S13型系の世代においてはハッチバックを持つファストバックモデルとノッチバックモデルの2種類がある。ハッチバックモデルのボディーは180SXそのものであり、ノッチバックモデルはS13型シルビアに180SXのリトラクタブル・ヘッドライトのフロント周りを合わせた構成となっている(日本国内では180SXにシルビアのフロントを移植した改造車『シルエイティ(後に公式販売)』が好評を博しており、その逆のシルビアに180SXのフロントを移植した240SX風の個体は通称『ワンビア』と呼ばれた)。

北米でのSXは、ZXの弟分として世代交代のたびに車格とスポーティー度を高めており、当初のセクレタリーカーのイメージが薄れていたこともあり(女性向けはNXにその座を譲っていた)、4代目のデビュー当初、特にファストバックモデルでは、その車名と相まって240Z(S30型系Z)の再来と絶賛され、ダットサンで育った年配層など、従来ユーザー以外からも支持を受け、ヒットとなった。1991年登場の1992年モデル(北米での年式はモデルイヤーで表す)でフェイスリフトを受け、日産デザインの新しいアイデンティティであった「ヒゲ」や「双葉」と呼ばれたフロントグリル(SXのそれは天地が薄く、スリット状のインテークと化している)が消え、バンパーはボリュームを増しつつ、滑らかな形状となった。

1994年モデルはコンバーチブルのみの販売となり、1995年モデルからはS14型へとバトンタッチされた。

日本国内でも、数は少ないながらも逆輸入されており、日本国内での型式認定を受けてはいないが、車検証記載の型式は「-RMS13-」となる。また、部品レベルでは、240SXのリアセンターガーニッシュを180SX前期型に流用する例も見られた。

S14型系編集

1994年登場の1995年モデルからは、S14型系シルビア自体がノッチバックのみとなったことで、ボディー形状は一種類であり、基本的なスタイルもシルビアと同じであるが、緩衝装置を内蔵した5マイルバンパーを装備している(S13型系を含む北米仕様車全て)ため、日本国内仕様よりやや大ぶりとなる。それに加え、前期型ではフロントマーカーランプ(ターンシグナル兼用)もやや大きい。SE、LE、baseの3種類のグレード展開で、SE、LEはホイールが5穴(S13型系は全て4穴)であるのに対し、価格帯を低い方へ広げる役割のbaseグレードは4穴で、サンルーフも装備されないなど、上級グレードとの差が大きい。

1997年にはフェイスリフトが行われ、ヘッドランプ、リアコンビランプの形状が変更された。ヘッドランプは日本のS14後期型と大差はないが、プロジェクターランプの形がわずかに異なる。バンパーもR33型スカイラインGTSの前期2ドアモデルに似た、240SX独自のデザインとなった。後期のグレード展開も前期と同じで、SE、LE、baseの3種である。

前・後期共通して、5穴モデルの上級モデルでも、フロントディスクブレーキは日本国内の自然吸気エンジンモデルと同様、4ポッドキャリパーの設定は無い。そのため、北米のマニアは2代目300ZX(Z32型系フェアレディZ)のターボモデルからキャリパーを流用するなどしている。

なお、シルビアベースの240SXはS14型を最後に姿を消し、後継はルキノと同型の200SXとなった。そのため、日本の180SX後期型や15型シルビアに相当するモデルは存在しない。

その他編集

S13型系は、1990年代にエレクトラモーティブ隷下のライツィンガー・レーシングからIMSA-GTUクラスに参戦した。

10年以上の時を経て、ドリフト文化がアメリカにも浸透した頃から、後輪駆動の240SXにも注目が集まり、中古市場の相場も上昇した。しかし、アメリカには日本のシルビア、180SXに搭載されているCA18DET、SR20DETというターボエンジンが存在しないため、日本からフロントクリップやエンジンとハーネスのみという形で輸入販売する業者も増え、CA18DETやSR20DET、さらに少数だがRB20、25、26DETTへの載せ換えが流行した。

載せ換えが過熱する一方、カリフォルニア州ロスアンゼルス周辺では、改造JDM車への取締が厳しくなり、北米で認証をとっていないエンジンへの載せ換えは違法となるため、もとのエンジンに戻す例も見られた。一時期は「弄った240SXを捕まえると、大抵は切符を切れる。」と言われていたそうだ。


沿革編集

年式はモデルイヤーとする。

1989年 - 1990年:S13型 前期 KA24E (SOHC) 搭載 外観は日本の180SX前期型とほぼ同様

1991年 - 1994年:S13型 後期 KA24DE (DOHC) 搭載 外観は日本の180SX中期とほぼ同様

1995年 - 1996年:S14型 前期 KA24DE (DOHC) 搭載 丸みを帯びたヘッドランプ(日本の前期型同様)

1997年 - 1998年:S14型 後期 KA24DE (DOHC) 搭載 つり目状のヘッドランプ(日本の後期型同様)


関連タグ編集

日産 シルビア 180SX

ワンビア

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