概要
そのまがまがしい姿によって、1970年代に日本の少年たちの心に強いトラウマを残した宇宙人。
語り継がれる伝説
1952年9月12日午後7時半頃。ウエストバージニア州フラットウッズにあるフラットウッズ小学校の校庭で遊んでいたユージン・レモン(当時17歳)、ドナルド・シェーバー(当時10歳)、トーマス(トミー)・ハイヤー(当時10歳)、ニール・ナンレイ(当時14歳)の4人が、流星のような光る物体が街の上空を越え近くの農場のある丘に落下するのを目撃する。
好奇心に駆られた子供達は丘を登ることにし、途中キャサリン・メイ婦人の家に立ち寄り目撃した物体の話をした。
彼女も興味を示し、二人の息子エドワード(エディ)・メイとフレッド(フレディ)・メイを連れて一緒に見に行くことにした。
丘を登り物体の着地地点に近づくに連れ、吐き気を催すような、鼻や喉をつくような金属的な異臭が強くなりもやも濃くなっていった。
丘の頂上付近で光を点滅させブンブンと唸るような音を立てている火の玉の様な家くらいの大きさ(目撃者の1人ユージン・レモンの証言による)の物体があるのを見つけた。
彼らが居る所からおよそ16m先の辺りだった。
その時先頭を歩いていたレモン少年が、突然霧の中に緑色に光る二つの目の様な物を見つける。
オポッサムでも居るのかと思いそちらに懐中電灯の光を向けると、それはオポッサムなどではなく巨大な人間の様な姿をした怪物である事に気がついた。
その怪物の特徴は以下の通りである。
・火のような赤みがかったオレンジ色の大きな頭を持っていた。
・トランプのスペードのエースのような形のフードを持っていた。
・体は暗緑色で鉤爪の様な手を前に延ばしていた。
・腰から下はハッキリとは見えなかったが、メイ婦人にはスカートを履いているように見えた。
・身長は10~12フィート(約3~3.6m)くらいあった。
・突き出た目から光を放っていた。
・地面から90センチくらいの高さの宙に浮きながら目撃者らに近づいてきた。
彼らは恐怖に駆られ丘を駆け下り、振り返ることなく逃げ帰った。
なのでその怪物がその後どうなったかは一切見ていない。
自宅に駆け込んだメイ婦人は警察に連絡し、駆けつけた警官が現場へと赴き、さらに目撃者からも話を聞いている。
全員がパニック状態に陥っていたので、何か尋常ならざる物を見たのだけは間違いなく、特にレモン少年は大きなショックを受けていたので気付けにアンモニアと樟脳を嗅がせなければならないくらいだった。
翌日地元の新聞社ブラクストン・デモクラットのリー・スチュワート・ジュニアが現場を訪れ、腰の高さまで茂った草むらの中に3メートル間隔で2本の何かを引き摺った跡の様なものが約9メートルに渡ってあるのと、オイルの様な液体があるのを発見した。
事件は地元の新聞に取り上げられたことで全米のニュースとなり、翌週にはメイ婦人とレモン少年はスチュワートに付き添われニューヨークへ向かいNBCの番組に出演して体験を語り、全米を驚愕させることとなる。
UFOについて
これほど有名な事件であるにもかかわらず怪物のイラストはあっても、肝心のUFOのイラストは存在していない。
それもそのはずで目撃者たちはハッキリとUFOを見ておらず、流星の様な光が空を渡り丘の上に落下したのと点滅した光が闇夜の中にあるのを見ただけなのだから。
余談
『フラットウッズモンスター』の一般に知られている容姿はトップ絵の様な姿だが、実は実際に目撃された怪物の姿とは異なっていると言う事実は知られていない。
一般に知られている姿は、目撃者の描いたスケッチを見たNBCテレビ番組“WE THE PEAPLE”のスタッフが適当に描いた代物で、言わば出来の悪いイメージ画の類にすぎない。
大きく異なるのは、胴体の形と腕の形である。
胴体はトップ絵のように上半身と下半身が明確に分かれていて、腰のくびれがあった訳ではなく、全体にのっぺりとした起伏のないコップを伏せた様な形で、一見すると縦に長い台形に見え、その下半分はしわのあるスカートの様な形状ではなくパイプが並んで出来ている様な形状である。
大きな鉤爪を持つ特徴的な腕も肩口からアンテナの様な物が出ているだけである。
また頭部もコップの底の様な平面の真ん中にある穴からニョッキと伸びている感じで、紙コップを伏せて底の中央部にマチ針を深く刺したと言うのが最も近い形である。
頭部の大きさも一般に知られている姿よりも大きく、蝋燭の炎の様な形のフードは中空のカバーと言った感じの物で厚さはかなり薄い。
また当時は元から霧が付近にかかっていた。
最後にフラットウッズの住民はこの怪物に対して概ね懐疑的だったりする。
さらに余談
事件の翌日にスチュワートが見つけた何かを引き摺った跡とオイルの様なものは、事件直後現場に駆けつけたマックス・ロッカードと言う人物の自動車の轍とそれから漏れたエンジンオイルである。
目撃者の7人とスチュワートはその事を知らなかったのである。
またこの事件は政府機関が関わっているのではないかと見ている人が地元には存在している。と言うのも事件後政府の関係者が調査に訪れたが未だ梨の礫だからである。
関連タグ
はいよるこんとん<見た目が3メートルの宇宙人を模している。>