1980年代に、イギリスの各地にある広大な麦畑に、円状に麦が倒されたり刈り取られた跡がいくつも発見された。複雑な幾何学模様にされているものもあった。
報道などでいろいろ指摘されるたび改良型が出るなど手の込んだ代物でもあり、宇宙人からのメッセージではないかなどと憶測が飛び、日本でも特集を組んだ番組がいくつも放映され、一大ブームとなった。
今ではただの人為的な悪戯であったとされている。
というのも、報道の過熱を見かねた製作者が名乗り出て具体的な作成方法(ロープや杭などで目印を作り、それに沿って植物を踏み倒したり刈りとっていく。目印の付け方次第でどんなに複雑な形状でも作成可能。)を公開し、実演してみせたのである。名乗り出ていない模倣犯の存在を考慮すると、人為的な悪戯では説明がつかない事例が存在しなくなってしまったのだ。
今となっては大規模な幾何学模様を作ることにアート性を見出した人々が創作活動として作成する場合がほとんどとなっていて、かつて騒がれたオカルティックな説は作品を彩るフレーバーテキストに近い扱いとなっている。
それでもオカルト界隈では宇宙人説やプラズマ説等が根強く残っているが、人為的な製作物説を上回る説得力は得られないまま今に至っている。
なお、土地の所有者から許可を得ずに作成する事は育成中の農作物を傷つける行為として犯罪にもなり得る迷惑行為であるため、安易に真似してはいけない。