概要
ソ連で開発された兵員輸送車(БТР)。BTR-60PB装甲兵員輸送車の欠点を改善すべく、1972年に制式採用され、1976年から生産が始まった。
8輪式の装輪車体に、上部の砲塔に14.5mm重機関銃KPVTと7.62mm機関銃PKTを各1門ずつ装備するなど、基本的にはBTR-60PBと同様であったが、車体は新規設計されている。車体側面には乗降用ハッチを設けたり、対空目標や高所目標への射撃を可能とするため機関銃の仰角を増やすなどの改良がされている。
しかしガソリンエンジンまでも踏襲したため、エンジン不調と整備面の面倒さは解決されず、アフガニスタン侵攻ではガソリン燃料が簡単に引火する欠点も露わとなった。また追加された側面ハッチも狭く、兵士の降車に時間がかかる欠点に変わりはなかった。
これにより1980年代初め頃に生産を打ち切られ、さらなる改善を施したBTR-80へと交代する。