概要
数日間に渡って開催される、最強の「臨時ユニット」決定戦「OO(ダブルオー)」。それは、かつて夏目が描いた、誰も内容を知らないはずの企画書をなぞっており・・・(イベント予告より抜粋)
先に配信が開始されたあんさんぶるスターズ!!追憶セレクション「エレメント」にも一部繋がっている。
内容のほとんどがズ!時代の回想を交えた内容であり当時の様子を思い出しつつ、英智の発言や夏目たち五奇人の動きや考えについても最初から最後まで仕掛けが満載の話になっている。
内容(ネタバレ注意)
オルタード・・・かつて日本一のアイドル養成学校と呼ばれた夢ノ咲学院で暴れまわり、アイドル業界を震撼させた邪悪の権化。俗称「五奇人」が集まったユニット。
椚先生の紹介によって話はスタートする。五奇人についてはあくまで学院内部の話であって外部の人間は五奇人について詳細は知らない。夏目によると関係者が嫌な思い出として口を噤んできたかららしい。そのため、かつて学院で起こった革命の物語は世間にはあまり伝わっていないそうだ。
そもそもこのイベントOOは夏目が抗争時代に日々樹渉が最後に立った舞台の時に用意されたものが元ネタになっている。しかし企画書の原本は焚火にくべて灰になっていることは夏目やつむぎも見た事実である。そこで渉が少し意味深な笑みを浮かべる。この様子はこの物語の中でよく登場する。
一方fineはfine-Oとして出場する。この時点ではfine-OのOについては詳細は不明である。
またイベント名のOOについても何を意味しているのか不明である。
OOの企画の原案は夏目だがそれを誰が実行に移したのかこの時点では誰も知らない様子を見せる。
この臨時ユニットのみのイベントでは他にもかつてお遊び半分で結成した臨時ユニット「アルティッシモ」も再結成して出演している。斎宮宗曰く、道化者のお笑いコンビだったらしい。ここで抗争時代の追憶が始まる。
基本は当時の五奇人が討伐されていく最中についてが書かれている。
当時生徒会長だった朔間零が学院の屋上からバンジージャンプを決めるなど当時の破天荒な様子が見られる。
時は現在に戻り夏目が当時の事を考える。夏目の考えだと零は論理的に、他の五奇人は感覚的に英智の悪意には気付いていたらしい。当時は全員人の駒として動くことを嫌がっていたため英智の思惑は届かないだろうと思われていたが想像以上の力を英智が見せたため、討伐に傾いたと思われている。
話は企画書の内容に戻り企画の概要はP機関から送付されたもので企画者もP名義になっている。
結果が若干あやふやになってしまったSS、やりっぱなしで収拾がついていないシャッフル企画の総決算という意味も含まれているらしい。
かつてのイベントにも登場したシャッフルユニットがイベントに登場しており五奇人がそれぞれのシャッフルユニットの衣装を着た状態で雑談をする様子もある。
場所は変わり、夏目と英智が雑談している場面に移る。
五奇人のユニットであるオルタードは企画が始動した当初は存在せず勝手にOOを騒がせていた。
騒がせていた犯人はかつての元fineのメンバーだった。抗争時代のfineはかつてのKnightsと同様に数えきれないほどのメンバーを抱えているよな大状態のユニットだった。
オルタードはネット上のみで騒ぎを起こしており、ネットに強い夏目を引き寄せるために用意された作戦の一部だった。
夏目の推測によるとオルタードはいまいち盛り上がりに欠けるOOを活性化させるための火付け役だった。実行犯はESの経営陣。経営陣はSSで配りまくった資金を回収しようと出演者から高額の出演料を取ろうとしたが、出演者は舞台に立つことに消極的になった。また、金欠の弱小アイドルは舞台に立つことすらできなくなる。
はしゃいでいるのはSSの本戦に残ったような強者のみで、それではSSの二の舞になってしまうとOOを企画したP機関が出演料の一部を負担したり、司会者に椚先生等を起用して盛り上がるような作戦を行った。
P機関はESとアイドルの橋渡しをした。それがなくなってしまえば現状に不満を抱えたアイドル側がかつての革命と同じ様な行動に出かねない。それを防ぐために用意された駒がオルタードだった。
しかしオルタードはかつて夏目がfineを倒すために五奇人のメンバーで結成する物語の主人公の名前だった。OOについても夏目が考案した企画の正式名称の略称だった。夏目はそれをどこで知ったのか問いただす。
その答えは恐らく渉が自身の記憶のもとで復元した夏目の企画書からだろう。
最後に場面はオルタードのライブに移る。
本来はfineを倒すヒーローのような筋書きだったにもかかわらず今回は五奇人が率先して悪役の立場として登場する。渉曰く、当時の自分のように悪役の妙味をみんなにも味わってほしいらしい。
ここでようやく夏目が自身の台本を復元したのが渉だという真相にたどり着く。
凪砂によると当時台本ができた時に形成を逆転させようと無理に動くともっと被害が大きくなっていただろうと推測していた。同じように当時考えていた渉は夏目からの台本を受け取らず最終的に焼却処分される。
渉は正直受け取らなかった罪悪感があったらしく現実のものにするよう根回しをしていたらしい。一部はTrickstarの革命に使用されていて根幹の部分は温存されていたらしい。
また、当時の革命の様子は蓮巳敬人によって記録され秘密の地下書庫に保管されている。
英智は企画が始動し始めるとまず、オルタードという架空のユニットを結成し、五奇人で形成されているという噂をさせた。そして元fineの連中を使って多くの表を集めさせた。その存在を看過できないであろう夏目をおびき寄せ夏目はこの事態に対処する。そして本来簡単に動いてはもらえないであろう五奇人を集結させる運びとなる。
旧fineに関しては同窓会のような臨時ユニットと考えてfine-Oを結成したという。ちなみにOはOldのOらしい。この名前に関して某Pはちょっとダサくて英智感があるとコメントしている。
話は五奇人側に戻り、渉は当時台本を受け取らなかったことについて話をする。当時五奇人たちは個人のエゴを押し通していて自身のやりたいことを他人のそれを押しのけてまでやり抜こうとした。
渉は当時自らの希望であの舞台に立ったという。そして夏目の台本ではなく英智の台本を受け取った。冷静に考えて夏目の台本よりも生徒会側の台本の方が出来がよかったという。出来と言うのは当時の敵や周囲の取り巻く環境等を考えたものだったらしい。
それでも五奇人の人は自分であの討伐された舞台に立つことを選んだという。
また、渉は当時台本を受け取らなかったもう一つの理由としてタイミングが悪かったとのこと。当時かなり疲れ切っていて、敗北をきっかけに新たな人生を歩もうとし始めていたらしい。宗も苦悩しながら新たな芸術を模索し始め、奏汰も経験した事件をきっかけに神様以外の理想像を見つけようと動き出し、零も脱ぎ方を忘れてしまった衣装を脱ぎ捨ててゼロから新たな自分を模索し始めていたという。
こうして敗北を糧に強くなろうとしていた。敗北は突出した才能が故に経験してこなかった彼らにとっては重要なブレイクスルーだったらしい。そしてより大事にすべき自分と出会える機会だった。
当時の夏目の台本はその機会を台無しにし、いいかげんうんざりしていた「それまでの自分」に立ち返れと言っているようなものであまりいいものではなかったという。
渉は「愛すべき恋人と出会って浮き浮きしながら同棲したのに親に首根っこを掴まれて実家に叩き戻されるようなもの」と表現している。
関連動画
オルタード「Twilight Pentagram」
fine-O「Dawning Angels」