概要
RailSimは鉄道模型としての要素が強く、車両、シーナリー、施設、線路に至るまで自由に制作出来る。またスクリーンショット撮影機能を生かし、作ったジオラマを自由なアングルで撮影出来る。3DCG作品としての要素も併せ持った、クリエイティブなソフトだと言える。
本ページはプラグインやスクリーンショット等の、作品性に関する内容を記載する。
その他の情報についてはWikipediaや公式サイトを参照されたい。
RailSimの要素
作る事が中心
RailSimでは「プラグイン」と呼ぶファイル群を導入する事で、鉄道車両はもちろん、付随するオブジェクトを自由に増やす事が出来る。プラグインの仕様は公開されており、その気になればソフトウェア的な投資不要で制作可能である。
その他要素
本来は鉄道シミュレータであるが、RailSimの拡張性を生かし鉄道以外のジャンルを扱うユーザーも居る。
- 自動車関連(信号・標識・高速道路等)
- 航空機関連(空港・航空機等)
- 船舶関連(港湾設備・船舶等)
- ミリタリー関連(戦車・戦艦等)
- キャラクター関連(マスコットキャラクター等)
・・・要は力量次第でネタでも何でも制作可能である!!
なお構文とXファイルを用意できれば何でもプラグインとすることができるので(規約で認められていれば)MMDモデルをRailSimプラグインにする事も可能。
プラグインの制作
プラグインが出来る事
機能や動作の一部を紹介する。
- ポリゴンアニメーションにより、車輪回転や蒸気機関車のロッド動作
- スイッチ(動作設定)により、ポリゴンやテクスチャのアニメーションの動作変更
- パーティクル(煙)を発生させ、煙霧や雪煙を再現
- 夜間発光する窓等の表現
プラグイン制作
制作には「ゲーム用3Dモデル制作」「テクスチャ制作」「定義ファイル記述」の3要素を扱う必要がある。制作ソフトや使い方については、ソフトの配布元、解説ページ、マニュアルを参照されたい。
まずは定義ファイルが簡単である、「施設オブジェクト」から制作してみると良い。
ファイル構成
構成要素が最も多い車輌プラグインで説明する。
データ名 | ファイル形式 | 編集ソフト例 | 備考 |
---|---|---|---|
定義ファイル | TXTファイル | テキストエディタ全般 | Java/C言語風の独自様式 |
モデル | Xファイル(DirectX形式) | Metasequoia、blender | ASCII、バイナリ可 |
テクスチャ | PNG、BMP、TGA等 | GIMP、PhotoShop | アルファチャンネル可 |
サウンド | WAV(リニアPCMモノラルのみ) | SoundEngineFree | サウンド無しでも可 |
スクリーンショットの撮影
RailSimでは鉄道模型のように、様々なプラグインを配置しPC上でジオラマを再現出来る。
動画作品については、スクリーンショットの派生であるが、本ページでは省略する。
スクリーンショット
RailSim本体のスクリーンショット機能で撮影し、HP、ブログ、Pixivにて公開されている。
また個人運営のスクリーンショット掲示板等も存在し、各々が撮影した作品アップロードして、コミュニケーションの場としている場合もある。
スクリーンショットの加工
プラグイン制作のテクスチャと同様に、GIMPやPhotoShop等を用いて、下記のような加工例がある。
- 鉄道写真における「流し撮り」の再現等
- 背景画像の合成
RailSimの機能を用いたスクリーンショット撮影では、設定によりアンチエイリアス効果が付加されるため、加工を前提とする場合は注意されたい。
注意点
プラグイン制作、スクリーンショットについて、Pixiv上で関係する事項のみ簡潔に記載する。
プラグインの制作
RailSimに制作規約はないが、見た人に不快感を与えない程度の物を制作するのが無難である。テクスチャ、サウンドに他者の物を利用する場合も、利用元の規約をよく確認する事。
スクリーンショットの撮影
個人で描くイラストと異なり、他者の制作物が登場する事を十分考慮する必要がある。
具体例は省略するが、日常の光景以外を再現する場合は、使用するプラグインの利用規約をよく確認する事。
関連用語・略称
Pixiv上で登場しうる物のみ記載
RS | RailSim、RailSim2の略(RS1、RS2と表記の場合あり) |
---|---|
PI | プラグイン(PlugIn)の略 |
SS | スクリーンショット(ScreenShot)の略 |
RSPI | RailSimPluginの略 |
レイアウト | 線路やオブジェクトを配置した物 |
その他
初版公開は2003年11月16日から始まり、2007月3月24日より「RailSimII」をリリース、現在に至る。
公開日である11月16日はユーザー間で『RailSimの日』と呼ばれ、スクリーンショットやプラグインの公開が盛んになる。
初代RailSimとRailSimIIを区別するため、「RailSimI」と「RailSimII」に書き分けることがある。
2020年現在、単に「RailSim」と書かれていれば「RailSimII」を意味することが多い。
また派生バージョンとしてRailSim2 -k-buildがある。純正と比較して機能面で大幅な強化がされており、一例を挙げると
- デフォルトでのフレームレートが30FPSから60FPSへ
- 64bit対応で、メモリの許す限りプラグインの読み込みが可能
- パンタグラフの架線への追従
- 架線高度の変更
- 架線柱・レール・橋桁・枕木の置換
などがある。
純正は2013年にリリースされたver2.15を最後に事実上更新されなくなっているが、-k-buildは定期的に更新が実施されている。
現在-k-buildは、RTN版と呼ばれるノーマルマップやPBRに対応したバージョンが配布されている。
なお、海外に同名の鉄道関連ソフトがあるが、無関係である。
関連項目
A列車で行こう 経営をメインに据えたシミュレーションゲーム
鉄道模型シミュレータ(VRM) I.MAGIC製ソフトで概念や要素がほぼ同様
3D鉄道シミュレーション -RailSimIIでマイ列車を走らせよう - RailSimを取り扱った書籍
RailSimLink 2ndSeason - プラグイン公開サイトへのリンク集。公開サイトの中にはプラグインの制作講座的な物を載せている所もある。